幕内の結果（十二日目）

○毛呂乃（12-0）

　一本糞親方から「自転車でこけた話を募集しているようです。毛呂乃様は、自転車をオカズにしてシコシコとこくことができた経験、ありますか？」と水をむけられると、「貪欲なシチュエーションだ」と笑顔を見せ、しばし自転車に向き合い沈思黙考。ほどなくまらも立ち上がり、難なく自転車勃起で12連勝。この男に不可能はない。自転車といえば自家発電の象徴、荒ぶる毛呂乃の勢いはとまらず、自転車勃起の回転数で生じた電力を大放出。関東ではきょう未明、激しい雷雨となったが、夜中に「一時目が覚めちゃった」という毛呂乃のまらが激しく大気中に放電、射出の流れで雷雨になった模様。「雷？売るほど電気余ってたし。盛ったんですね～」と盛りのつきまくった相撲で発電・放電を繰り返し、早朝から国民を不安に陥れた毛呂乃。自転車でこくことなど、勧めるべきではなかったのだ。

 

●玉椿（9-3）

　「夜中ってか明け方さ、ずっと雷が鳴ってたろ。部屋ん中が一瞬ぱっと明るくなって、しばらく間を置いてから、ものすごい音が鳴って部屋がゆれんの。それが何度も何度も。あんな激しい雷、見たことねえよ。爆弾でも落ちたのかと思ったよ。あれで目が覚めちまってさ」　東京ではめったにお目にかかれないような激しい落雷に、立合いのタイミングを狂わされて、あっさり土俵を割ってしまった。「まあ、しょうがねえよな。勝ち越しは決まってるし、優勝の見込みはねえし、消化試合みたいなもんだ」と敗戦にはさばさば。大相撲の大関たちのような無気力なコメントを残して、花道を下がっていった。