― きょうは玉椿理事の春場所の展望をうかがいます。よろしくお願いいたします
(玉椿) 「おう、よろしく」
― 今場所は金精山関から全勝宣言がでましたね。
(玉椿) 「やる気に満ちあふれているね。かれは寒いと勝率がさがって、暑くなると強くなるからね。三月になって気温もあがってきたし、稽古にも手ごたえを感じているんだろうね」
― 優勝候補の本命ですね。
(玉椿) 「優勝するかどうかは、運の要素もあるし、なんともいえないけどさ。気合が入っているのは間違いないね」
― しいて不安要素をあげるとすれば?
(玉椿) 「この1年くらい、立合いの待った……つまり、起きた瞬間は微妙だけど、布団のなかで粘って逆転を待つ、って作戦がすこし増えてる気がしてるんだ。あれ、べつにルール上禁止はされてないし、立派な作戦のうちなんだけど、大相撲でいえば立合いの変化からの引き落としや叩き込みを狙ってるみたいなものでさ。技巧的な立合いっていえばそうだけど、調子の悪い力士が不調をごまかすときによく使う手なんだよ。ほんとに調子がよければ、そういう作戦に頼らないでも勝てるだろうからさ、今場所の金精山はどういう相撲をとるのか注目していきたいね」
― 毛呂乃関のほうはどう見ていますが?
(玉椿) 「毛呂乃も調子はいいみたいだよ。ちゃんぽん屋の看板の『ちゃんぽん』って文字を『ちんぽ』と見まちがえるくらい、ちんぽのことで頭がいっぱいらしい。気力が充実してる証拠だね」
― 稽古のほうも順調ですかね?
(玉椿) 「小さい娘がいるのに、ひな人形も飾らず、ダッチばかり相手にしていたらしいからね。稽古のほうも十分積んでいると思うよ」
― 玉椿関ご本人の調子はいかがでしょう? めずらしく昼間に働いているそうですが、まらへの影響は?
(玉椿) 「出勤時間の都合で立合いの時間が固定されてしまうのはハンデといえばハンデだけど、ほかの力士たちはみんなそういう条件で戦っているわけだから、言い訳にはならないよね。それにさいきん老化がすすんでいるせいか、早起きが苦にならないんだ」
― では好調なんですね。
(玉椿) 「早起きは苦にならんけど、勃起のほうはぜんぜんダメだね。勝ち越せれば上出来だ」
― 下位の力士はどうでしょう?
(玉椿) 「播潟さんも明烏さんも暖かくなって調子が上がってると思うよ。冬場と違ってそこそこ勝つんじゃないかねえ」
― では、出場力士全員勝ち越しも目指せますね。
(玉椿) 「そうなってくれるといいね。世間は不景気なんだし、まらずもう界くらいは景気よくいきたいもんだ」