お宿&かふぇ 布屋 《主人のひとりごと》

120年経った京町家を改修した民宿『布屋』

2013年の8月の思い出

2013年08月29日 18時45分53秒 | 京都観光
猛暑にあえいだ今年の夏もそろそろ終わろうとしています。あまりの暑さにこのコーナーもずいぶんサボってしまいました。8月の思い出としてまとめてみます。8月8日はまづお盆に向けて母と六道さんにお参りしました。お盆にむけた母の年に一度の一大イベントです。六道さんと言っても何のことか解りませんよね。東山の清水寺への坂道の丁度反対側にある「六道珍皇寺(ろくどうちんのうじ)」というお寺に毎年8月7日から10日の間に京都のお年寄り(とは限りませんが)がお盆にお精霊さん(おしょらいさん)つまり先祖の霊を迎えるために参拝することを「六道さん」へ行くと言います。



松原東大路を西に向かうとみなさんぞろぞろお寺に向かわれています。



お寺の門をくぐると



小さな境内があります。ここでお寺のお坊さんがずらっと並んでいるところに行き、先祖の戒名を枌に書いてもらいます。母が書いてもらってる間に僕は「迎え鐘」を撞く行列に先に並びます。この行列が午前中は半端ではありません。1時間くらい並んだことがあります。行列はお寺からはみ出て、前の細い小道をすぎて八坂通りを建仁寺近くまで続きます。最近は母も夕方の人が少なくなった頃を見計らって出かけるようになりました。それでも20分くらい並びます。



やっと迎え鐘を撞きます。この鐘がこの世とあの世を結んでいると伝えられています。鐘を撞いて「ご先祖」さまの霊をお迎えするわけです。なにしろこのお寺には平安時代の天皇に仕えた役人の「小野篁(おのたかむら)」が冥途に繋がっている井戸を行き来していたと伝えられています。閻魔様の仏像もこの期間は見れます。そして境内で



高野槇の枝を買い求め、先ほどの先祖の戒名を書いた枌にお線香の煙をあてて、濡らした高野槇で水をかけてお寺に納めます。一連のお参りを無事終えて8月13日から母のお盆のお勤めが始まります。つづく。


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