お宿&かふぇ 布屋 《主人のひとりごと》

120年経った京町家を改修した民宿『布屋』

改修工事 13

2010年03月06日 20時19分45秒 | 布屋
洗いの仕事も終わりいよいよ完成間近になります。お泊りいただいたお客様はお気づきかもしれませんが宿泊していただくお部屋は、土壁が塗られています。専門的には「ナカ塗り」で仕上げてあります。毎朝毎朝清掃を僕がします。丁寧に掃除機をかけようと心がけますがなにぶん時間があまり無く、ミセの開店時間に合わせるとどうしても掃除機の先が壁に当たり、土壁がこそげて行きます。ゆえに7年もたつと土壁の下部が削れてしまいます。これの予防法が「腰紙」貼りです。予め左官のさくあんさんに壁を埋めてもらい、今回は以前から親しくしている西陣の表具屋さんの「吉見秀峰堂」のご主人に腰紙を貼ってもらいます。「茄子紺」の和紙を壁の下部にぐるっと貼ってもらいます。お茶室では壁に帯が当たるのでもう少し高くするそうですが、うちの場合は掃除機対策の為、低めにしてもらいます。でもこれで安心。しかも茄子紺の色で壁に締りが出ます。吉見さんには他にもナカの間の仕切りの板戸を止めて襖に替えてもらったりと、細かい仕事をお願いしました。こうして表具屋さんが身近におられるのも京都なればこそですね。主にお寺や家元のお出入りされています。

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