お宿&かふぇ 布屋 《主人のひとりごと》

120年経った京町家を改修した民宿『布屋』

電車男 乗り放題の旅 その3

2016年05月20日 19時44分13秒 | 布屋
今日の京都はまたまた気温29度。でも今日も風は爽やかです。さてつづき。
スーパーホテルで健康朝食(無料)をいただいてチェックアウトのためフロントカウンターに立ち寄りビックリ。カウンターには誰もおらず「当ホテルはチェックアウトの必要はございません。ご利用ありがとうございました。」と立て札があります。長年ホテルや旅館に泊まりチェックアウトしてきましたがチェックアウト不要は初めてです。なぜならこのホテルにはルームキーに類するものがありません。チェックインの際に渡されたものが普通のレシートのような紙に「部屋番号と6ケタの暗証番号」が記されていて部屋の前に行くとドアにテンキーのボードがありその暗証番号を押すとドアが開きます。なるほど京都市内にあちこち出来たゲストハウスや一棟貸しの宿と同じシステムという訳です。ホテルのフロントでチェックアウトの仕事もしてきたので合理的ですがなんだか味わいがないですね。「布屋」はこうはなりたくないですね。と考えている場合ではありません。急いで米子駅へ。時刻は8時前です。今日は山の中に行くので事前に駅弁を購入します。午前8時前ですが駅の売店では各種お弁当が揃っています。さすが米子。昔からの鉄道の町だけのことはあります。8時8分発の又「スーパーまつかぜ」で松江の次の「宍道」で乗り換えます。しかし2両の「スーパーまつかぜ」はいつも混んでいる。



宍道駅で待っていたのが木次行きの単行(1両)気動車です。そうです今日は予てから乗りたかった山陰地方の超ローカル線の「木次線(きすき)」です。宍道湖の畔の宍道駅と中国山地の山の中の備後落合駅を結ぶ82キロほどの線で始発と終点を結んでいるのは一日3本だけという電車男もちょっとやそっとでは近づけない路線でした。でもこの線の終点近いところにある「出雲坂根駅の3段式スイッチバック」は鉄道ファン以外の人たちにも人気のスポットです。案の定この1両の車両にはシニアのグループやご夫婦が何組も発車を待っています。そういえば僕もシニアに近いか・・・。定刻9時10分発車。しかし中国山地に挑むだけあっていきなり結構急こう配を進みます。30パーミル近い急こう配を単行のキハ120は持っている力を振り絞って止まりそうな速度で進んでいきます。30分ほどで平坦な土地に出ました。乗り換え駅の木次に到着。あたりは丁度田植えに取り掛かる準備の真っ最中です。田に水が入りところどころで田植えが始まっていて日本の原風景といえるところです。お天気に恵まれてホントよかった。そして木次駅のホームで待っていると



そうです。「奥出雲おろち号」です。



皆の熱い視線?を浴びてバックで入線してきました。見渡す限りシニアのカメラの放列です。奥出雲おろち号は毎週末の金曜、土曜、日曜に運転されるトロッコ列車です。神話の郷をのんびり走る観光列車はディーゼル機関車(DE15)とトロッコ車両と万一の雨風の強い日用の通常客車の編成で定員64名です。ここまで来て乗れなかったら悲惨です。そういう訳で僕も安全のため座席指定を取ってきたわけです。でも駅員さんに聞いたら今日はガラガラですよとのこと。土日はもっと混むらしい。そして10時7分定刻発車!



嵐山のトロッコよりひと回り大型の車両です。(もともと客車だった車両を改造しているので)席も



テーブルがついた木製で木の風合いもなかなかのものです。



米子駅のみどりの窓口の係君のおかげで団体さんから少し離れた席で至福の時を過ごします。途中11駅もあり終点まで乗ると2時間30分ほどかかるため嵐山のトロッコよりスケールが大きいです。



どんどん山の中に入ってゆきます。新緑で風も爽やかで最高です。通常の路線なので



結構長いトンネルも何か所かあり音もすごいしウインドブレーカーがないと寒いくらいです。長いトンネルを抜けると山間の小駅に停まります。この駅で



なんと保育園児がホームに並んでお迎えしてくれます。



先生の合図で「屋根より高い鯉のぼりー」と歌ってくれて電車男も感激のあまり涙が出ます。そして並んでいる女の子から手渡された紙は



「しあわせきっぷ」



やしろえきで まってます。またきてね。ふせようじえん。5がつ13にち きん とあります。これだけで しあわせ になります。そして次の駅では



突然テレビカメラが乗り込んできました。なんかにぎやかなリポーターの女の子が「なにこの列車 すごーい 風が気持ちいい ずっと乗っていたい」とか大声で(トロッコなので大声を出さないと聞こえない)叫んで次の駅で降りてゆきました。



でもシニアグループは大喜びでお互い手を振って出発です。車掌さんに「今のヒト 誰ですか?」と僕。「山田まりやさん」だそうです。BSジャパンの「出発!ローカル線 聞きこみ発見旅」(6月13日放送分)だそうです。彼女の後ろの席で迷惑そうにしているのが僕です。(もし映っていたら)そして



ある駅ではホームで「そば」も売りに来ます。車内でもお弁当を売りに来たりするので駅弁を買ってこなくても大丈夫のようです。そして11時47分に山間の小駅「出雲坂根駅」に到着です。なかなか乗りごたえがあります。電車男はここで下車。つづく。








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