お宿&かふぇ 布屋 《主人のひとりごと》

120年経った京町家を改修した民宿『布屋』

電車男 乗り放題の旅 その5

2016年05月24日 16時28分59秒 | 布屋
京都も真夏日です。昨日は慌てて夏布団に変えたり扇風機を出したり暖房器具を仕舞ったりで大忙しでした。毎年3回に分けて行うのに1日でやってしまった。
さていよいよ終盤です。倉敷から始まります。



美観地区にほど近い場所にある倉敷のドーミーインですが僕が泊まった部屋の窓から倉敷の古い家が見えます。朝起きて部屋のカーテンを開けたらなんと倉敷を実感できます。江戸時代後期に建てられた「大橋家住宅」です。その向こうに見えるのがバブル期に建てられたホテルです。ついこの前まで「日航倉敷」でしたが今は違う名前で営業していました。ドーミーインは朝食付きプランなので階下の食堂へ。



昨日と違って内容も豊富です。ドーミーインは地方の名物を朝ごはんに出します。高松では「讃岐うどん」が出ましたが倉敷は「まつり寿司」が出ました。ひととおり和食を食べてこのあとパンと珈琲もいただきました。(我ながらよく食べるわ)午前6時半のスタートですが結構満席近い。やはりここは土地柄観光の方が多いですね。7時半過ぎにはチェックアウトして(ドーミーインンはホテルらしくシリンダー鍵でした)美観地区には足を踏み入れずに!駅へ。



そういえば今年の正月明けも倉敷に来ましたが駅から水島鉄道に乗っただけです。今日は



「やくも」でスタートです。カーブ区間に強い元祖振り子式特急車です。381系と言って昔は中央西線の「しなの」や紀勢線の「くろしお」に使われていましたが車齢40年も過ぎ淘汰が進みついにこの伯備線の「やくも」だけになりました。当初は沿線で撮影するつもりでしたがこの乗り放題切符を最大限活用するため倉敷8時16分発の「やくも3号」で伯備線を北上します。



車内はリニューアルされていて古さを感じません。土曜日なのでビジネス客がいないので結構空席があり電車男には好都合です。というのも伯備線は高梁川に沿って進むので目まぐるしく車窓風景が変わります。かの「宮脇俊三」ばりに僕も右の窓側席から左の窓側席に移ったりで忙しい。近くの席のご婦人の怪訝そうな視線を受けながら「やくも」は快走します。備中高梁を過ぎると結構山の中を進みます。そして中間点の新見で停車。長いトンネルを抜けると



遥か40数年!前に蒸気機関車の終焉のころ「伯備線D51三重連」で超有名になった「第二十三西川鉄橋」をあっという間に渡り(思い出のある人はスゴイ)



過去の超有名駅「布原」(昔は信号所だったが)のホームにファン発見!(ホント電車の写真撮ってるヒトは結構どこでもいるんだ。ちょっと安心)そして川の流れが日本海側に代わり山の中からだんだん平地が増えてきて



大山(伯耆富士)が見えてきました。そして



伯耆大山駅で電気機関車のEF64発見。これも撮りたかった機関車を横目に米子駅へ。そうです電車男は、また米子に現れました。米子より帰り道に選んだのが



山陰線です。往きに通った鳥取に「快速とっとりライナー」で向かいます。自分でも常人とは思えないなあ。鳥取までは快適な快速で2時間ほどです。ありがたいことに土曜日なので学生さんも乗ってこないので静かに車窓を楽しめます。



鳥取で下車。以前から訪ねたかった「鳥取民藝美術館」に向かいます。相当以前に一度訪ねましたが生憎休館日(ここは月曜じゃなく水曜です)だったのでリベンジです。



中2階が入り口です。日本民藝の柳宗悦と親交があった鳥取を代表する民藝の「吉田璋也」のコレクションを中心にした美術館です。名前が示すように山陰地方の民藝品を主に朝鮮、中国、西欧の古い時代の民芸品が陳列されています。他にも椅子等の家具類とかも揃っていて時間があればもっとゆっくり見てみたいです。このような地方の民芸館は松本もそうですが落ち着けます。誰もいないので余計そう感じるのかな。また今度ゆっくりうちの奥さんと来よう。この民藝館にはとなりにたくみ民藝とたくみ割烹店が並んであります。民藝館に来た人のお食事の場とそこで出される食器を買い求めることができるわけです。



持ち時間が残り少ない僕ですが思い切って



たくみ割烹店へ。簡単なお昼もあるしオーダーストップギリギリですが



ハヤシライスセットをオーダー。お店の中も美術館同様落ち着く造りです。器もスプーンもなかなかよろし。



この値段で珈琲までついています。この珈琲カップが彼が惚れ込んだ鳥取民藝の品です。ちょっと民芸品店も寄りたかったが敢え無く時間切れ。駅へ急ぎます。つづく。