お宿&かふぇ 布屋 《主人のひとりごと》

120年経った京町家を改修した民宿『布屋』

電車男 乗り放題の旅 その4

2016年05月22日 17時39分14秒 | 旅先で
本日のただ今の気温は31度。夏です。もうすぐ布屋の前をこのあたりの氏神様のおみこしが通ります。
さてつづきです。まだまだ続きますが我慢してください。



山間の駅「出雲坂根」はクロスポイントの先にホームが2線あります。そしてその先には線路がありません。ここまで宍道から上ってきた列車はいったんホームに停まり



左側の線路を上がってきて、バックで今度は右側の線路を上がってゆきます。そして坂を上がると再び停車し、また前を向いてもう一つの坂を上るという終端式スイッチバックです。日本に何か所もあるスイッチバックですがJRでは九州の阿蘇に近い(先日の地震で被害を受けたあたり)豊肥本線の立野と同じく八代から鹿児島に向かう肥薩線の大畑(おこば)とここ出雲坂根の3か所が有名です。電車男は高校生の頃に九州は制覇しているのでこれで3大スイッチバックを制覇しました。(どうでもいいことですが・・・)この駅で下車したのは「おろち号」の発車シーンを撮影するためです。10分ほど停車して坂を上って備後落合へ向かってゆきました。しかしこんな山の中の駅ですが撮影者が数名います。物好きな人はどこでもいるもんだ。





ホント山の中の駅です。



週末はおろち号がありますが普段は1日3本しかありません。次の備後落合行は13時52分。なんと2時間もあります。



でもこの駅には「延命水」が湧いています。何の雑味もない清冽な水はとても美味しいです。これで僕も延命したかな。さてお昼ご飯の時間です。何もない山の中の駅だと思っていましたが、観光客向けになんとおばちゃんが「やきとり」を焼いています。このスイッチバックと延命水を求めて普通の観光客はクルマで来られます。駅近くにはバスも止められるくらい広いスペースの駐車場までありました。そりゃそうでしょう1日3本の列車でくる人なんかよっぽどのヒトでしょう。駅の建物もきれいになっていてベンチもあります。



このベンチで



おばちゃんからやきとりも買って米子駅の駅弁「吾左衛門鮓」でお昼ご飯にします。勿論「延命水」もいただきます。お腹が一杯になりあたりは誰もいないし鳥の声だけなのでちょっとウトウトしてしまいます。2時間なんてあっという間で



備後落合行の列車が到着。ここで20分ばかり停車し、先ほどのおろち号の帰りの便と交換します。(ここでは時間はすべてスローに流れています)





山から下ってきたおろち号を待っていよいよスイッチバックへ向け発車。先ほどの左側の坂をまづ上がります。



800メートルほど坂を上ると線路は突き当り。運転手さんは今度は後ろの席へ移動して



反対向けに坂を上ります。右手眼下に先ほどの「出雲坂根駅」が小さく見えると



トンネルに入り(実はおろち号でも運転席最前列に陣取って運転風景を見たかったんですがなにぶんシニアのおじさんグループが陣取っていて隙間もなかったんです。この備後落合行はもちろんそんなヒトは誰もいないので最上席で運転風景を楽しめます)



国道もぐるぐるループで山を越えてゆきます。(奥出雲おろちループ)そして



次の「三井野原駅」に到着。JR西日本最高の731メートル地点に駅があり先ほどの出雲坂根との差は162メートルもあります。ここからは備後落合まで下りで



備後落合には定刻14時34分に着きました。ふーっやはり木次線は一日仕事です。この山の中の駅では2両のデーィゼルが待っています。芸備線という広島(安芸)と岡山(備後)を結ぶ線ですが岡山方面はこの14時37分の次は20時12分までありません。広島方面は14時38分の次は17時11分というとんでもない駅です。芸備線で広島まで乗ったことがないので迷わず「三次行き」に乗ります。この線も故障かなと思うくらいゆっくりと坂を上ったり下りたりして進みます。ただ木次線ほど変化に富んでないので単調な風景を見ていると思わず居眠りが出ます。



三次で広島行きに乗り換えます。だんだん乗客を増えてきて1時間半ほどで広島に到着。先ほどの山の中から一転大都会です。駅もホームも人で一杯です。やはり自然の中が一番ですね。と言ってられない今夜の宿がある倉敷に急がねば。そしてここから一転、新幹線に乗ります。そうです、この切符は新幹線も乗れちゃいます。どうせなら



500系の「こだま」に乗ります。しかし昔は300キロ運転で一世を風靡したあの500系も



各駅で700系の「のぞみ」にびゅんびゅん抜かれてしまいなんか寂しい気持ちになります。このあと新倉敷で在来線に乗り換え倉敷には19時22分に到着。ほんま新幹線はこだまでも早い。今夜の宿はお馴染みの「ドーミーイン倉敷」です。



チェックインを済ませ今夜の夜ご飯へ。いろいろ居酒屋とか考えましたが出発前が中華(王将です)昨夜が回転と来れば今夜は洋食か。倉敷で洋食と調べるとここが出てきました。駅から美観地区の反対側に向かいます。結構住宅街でホントこんなとこにあるのかな・・。発見



「レストランミカサ」です。ガラガラ「こんばんは。」居酒屋風の木のカウンターとテーブル席、座敷もあります。コックコートの眉毛まで白いおじさんとおばちゃんが二人で営む町の洋食屋さんです。洋食から居酒屋メニューまで多彩な内容。ここは「ポークチャップとエビフライ定食」と瓶ビールといきます。でてきたポークチャップを見て



ビックリ。こんな分厚いポークチャップは初めてです。近所のお客さんは家族連れやら仕事帰りやら皆さん楽しそうにお食事中です。テレビではナイター中継もやっていていい感じです。近所にこんな店があったらいいのにと思いつつお腹が一杯の電車男はとぼとぼとホテルに戻ります。ドーミーインは屋上に大浴場(中かな?)があって今日の電車旅の疲れ(たいして疲れてないが・・)もとれます。オヤスミ。まだまだつづく。