お宿&かふぇ 布屋 《主人のひとりごと》

120年経った京町家を改修した民宿『布屋』

18きっぷで 伊勢へ(その1)

2014年08月19日 20時37分00秒 | 旅先で
久しぶりに夏空になりました。台風や豪雨でずっとお天気が悪くて、夏の一番の仕事「布団干し」が出来ませんでしたが、やっと今日は冬布団を屋根に干しました。しかしカンカン照りなので屋根もじりじり焼けついていて大変です。僕がこんなに大変な仕事をしているのに、うちの奥さんは「女子会」とやらで涼しい貴船にさっさと出かけてしまいます。やれやれ。
さて先日チケットショップで18きっぷの半端3枚を見つけたのでお盆休みの8月15日に伊勢方面に出かけてきました。この時はうちの奥さんは孫守りなので、ま、お互い様なのですが・・・。当日普段はなかなか早起きが苦手ですが、子供と同じで朝5時15分に目覚ましなしで起きれてしまいます。雨の予報なので地下鉄で京都駅へ。京都6時50分過ぎの電車で草津へ。草津からは草津線で柘植(つげ)へ。この時期のローカル線は結構中高年の18きっぷ愛用者がたくさん乗っています。関西本線とは名ばかりのローカル線の柘植駅はその昔高校生の頃蒸気機関車を追って何度も降り立った駅です。



草津線のローカルな電車の終点が



柘植駅です。45年くらい前はこんなに長いホームも当たり前の駅ですが、今は2両の気動車が長いホームの真ん中をひっそりと、行き来しています。ここからシャープの液晶テレビで有名になった亀山までに山越えがあります。鉄道ファンの間で有名な「加太越え」です。柘植から乗車した2両編成の気動車は結構混んでます。いちばん後ろの窓から景色を眺めます。



昔は蒸気機関車があえぎあえぎ登った「加太トンネル」も新型の気動車(キハ120系)はすいすい走ります。



スイッチバックの信号所があった「中在家」も夏草の下に線路あとが見えるだけです。



ファンの間で人気が高かった「大築堤」もあっけなく通り過ぎてしまいます。しかし高校生のころは、この線路の脇の道を(犬走りといいます)カメラをぶらさげてトボトボ歩いたものです。もちろん鉄橋は線路の真ん中の踏み板を(網なので下に流れる川にびくびくしながら)渡って歩いたものです。駅から相当な距離を重いカメラと三脚をもって当時の鉄道雑誌には列車ダイヤが付録で付いていたのでお目当ての蒸気機関車の時間にあわせて撮影地点に歩いて行く訳です。今でいう「撮り鉄」でした。線路を歩くなんて今の時代にそんなことをしていたら警察沙汰です。昔は、のんびりした時代だったんですね。デジタルカメラの時代になり、最近は「乗り鉄」になった僕ですが。



そして列車は亀山に到着。蒸気機関車の時代は、関西本線、参宮線、紀勢本線の乗換駅で活気があり、駅全体が煙で淀んでいたのに、今は完全にローカル線の駅になってしまい、ひっそりとしています。しかも名古屋方面は電化されていて、JR東海の新型電車が止まっていて時代の流れを感じます。18きっぷの一団はここから鳥羽行の普通列車に乗り換えです。鳥羽行の普通列車は亀山始発ですが、やってきた車両をみてホームにいた皆がエッと叫びます。ワンマン気動車がなんと1両です。この夏休みのシーズンに伊勢、鳥羽にいく列車が1両とは・・・。ぎゅうぎゅう詰めで出発です。つづく。