インプラント治療は”次の時代”に突入し始めています。
次の時代とは、歯がなくなってから治療計画を立てる、考えるではなく、歯がなくなることが止むを得ない状態になった時、から考え始めるモノ、つまり抜歯する前から始まる、即ち抜歯即時植立即時荷重インプラント治療を行って、綺麗に早く安楽に治せるのが普通になる時代、と言う意味です。
今までは、特に大学病院では今でもそうでしょうが、抜歯即時植立インプラント治療は常道ではありません。
しかし、それでは抜歯して顎堤が治癒するのを待つ、と言う美名の元、顎堤が収縮するのを放置する、と言う困った面もあったのです。
それ故に、従来の治し方では、治り切った顎堤、収縮した顎堤を骨造成GBRしたり、歯茎の移植を何処か他の部位から切り取ってしたり、とかが必要になってしまっていたのです。
そうなると、治療期間は1年以上に及び、それどころか3~4年、難しい場合には7年掛かり、と言うことまで起きてしまっているのです。
勿論、今までのやり方、治し方にはエビデンスがあり、そのやり方治し方すればほぼ間違いなくチャンと治せる、と言える利点があります。
言い換えると、新しい治し方は、エビデンスのある治療方法ではない、とも言えます。
でも、それは今の時代ではまだエビデンスが確立されていないだけ、と言うことだ、と私は明言します。
時代は、科学、医学、歯科学、インプラント歯科学、再生療法は常に進化し続けます。
決して止まることはありません。
そして、その向かう方向性は、間違いなく①楽に治せること②綺麗に治せること③早く治せること、で④としては患者さん側の気持ちとして出来る限り安価に治せること、でしょう。
そう言う方向性を考えた時、抜歯即時から考える、元々の歯があった状態をそのまま出来る限り再生、維持、保持させる治療方法へと向かうのは必然だ、と言い切ります。
今回出させていただいた症例も、手術したのはたった3か月前、手術も1回きり、最初から仮歯が固定式に入るから歯のない期間はない、骨造成GBR歯茎再生も仮歯用いながら促進させる治し方をする、まだ早いんじゃないかと言うタイミングでセラミック冠に交換して、生体組織にとって最も望ましい環境を提供し、硬組織軟組織の治癒増進促進を狙う、と言う治し方をしています。
従来の治し方なら2年近く掛かっていたものが3か月、です。
しかも、最初からインプラントが立っているし、固定されている歯もあるし、何よりも手術回数が1回限りです。
患者さんにとって望ましいことが可能になって来ている、と申し上げてあながち間違いではないのではないでしょうか。
何書いているのか良く分からなくなってしまうかも知れませんが、結論を繰り返せば、抜歯即時インプラントの治し方の時代が来た、と言うことなのです。
今、インプラント治療受けている、既に歯がなくなった患者さんは将来的には余りいなくなるだろう、と言うことなんです。
少なくともインプラント治療を考える方ならですが、抜歯後治癒を待ってのインプラント治療開始はない、と言うことです。
抜歯して待っていたら顎堤がなくなる、と言うことを恐ろしいこと、として知って下さい。
因みに、私自身は抜歯即時植立インプラントは20年以上前から行っていますので、やっと時代が追い付いてきた、と感じてたりしてるんですがね・・・