農業じゆう人

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土用の丑の日

2020年07月21日 13時13分35秒 | 遊び
  "太宰治"は屋台のうなぎ屋の常連だったそうだ。 東京・三鷹にあったその店は小説にも登場する。
  むかし縁のあった女性の娘と、のれんをくぐる主人公。  "大串がよござんすか、小串が・・?"
   "小串を・・三人前"‥‥。 娘の母は広島の原爆で亡くなっていた。 その分も頼んだそうだ。
  終戦直後の日本人の心情をすくい取った短編「メリイクリスマス」です。 
   しみじみとした話を屋台のうなぎが引き立てていて焼け具合まで目に浮かぶ。 匂いもする。 
   そのころの蒲焼きはきっと天然ものだったのだろうな。 などとうなぎを食べることなどは
   まったく縁の私。 たまたま今朝の新聞広告をみていると「大串2700円」が目に付いた。

 きょうの「土用の丑」は、どこも大忙しに違いないだろう。 
 稚魚が豊漁だったから少し安くなったらしいが・・相変わらず
 の値段である。 それでも今年はコロナ禍で巣ごもりが続き、
 外食もままならぬだけに持ち帰りのうなぎが人気だという。 
      太宰のいた戦後ははるかに遠いが、新たな困難な時代にも蒲焼の味は人々を癒やす。

  そういえば"織田作之助"もうなぎが好物だったそうだ。 太宰と同じく無頼派と呼ばれたこの作
   家が残した「夫婦善哉」に出てくるのは、大阪風の「まむし」である。 たれのたっぷりから
   まった熱いうなぎ飯を「フーフー口とがらせて」食べる柳吉と蝶子。 戦雲たれこめる194
   0年の作ながら、読者はしばし世相を忘れたんだろうと思う。

  そのうなぎ・・「二ホンウナギの個体数は過去3世代(24年)の間に少なくとも50%は減った
   と推定され、依然、絶滅の恐れは高い」などとする国際自然保護連合(IUCN)の最新の評価
   内容が20日までに明らかになった。 ウナギが大量に消費される夏の土用の丑の日は、今日
   21日と8月2日の2回。 ウナギ絶滅の危機は続き、一層の資源管理や保護対策を求める声
   が高まりそうだ。 IUCNは、日本の養殖用ウナギの稚魚「シラスウナギ」では「一定の単
   位努力量当たりの漁獲量(CPUE)」が1977~2018年に大きく減ったとする報告や、
   親ウナギのCPUEも03~16年に80%近く減ったとする研究成果を検討。 台湾でも
   漁獲量の大幅な減少が報告されていることなどを考慮し「近い将来の絶滅の恐れが高い種」
   とする基準を満たしていると結論づけたそうだ。
  高値で取引される日本市場目当ての過剰な漁獲や不透明な漁獲、遡上や降下を阻むダムなどの
   構造物、河川の生息地破壊などが大きな脅威になっているとIUCNは指摘しています。
  
  きょううなぎを食べる皆々様、ウナギは依然として絶滅の危機であることを、頭の一部において
   お召し上がりください。 
    (我が家はウナギは無理なので代わりに「土用餅かしじみ」にしようと思っています)



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