定年退職や子どもの独立は夫婦にとってライフステージの大きな変化です。
中でも2人になった家庭の食事をどう切り回すかに頭を悩ませる人は多い
という。 普段から別行動をとる夫婦が増えるなか、食生活にどう臨むか。
埼玉県三郷市の"Kさん"は「家にいられないタイプ」を自認している。
平日の午後は学童保育の仕事をし、空き時間はほぼ毎日ジムに通う。
地域の友人らと外食の予定も入る。 そんな奥さんが少し気がかりなのは
夫の定年退職だという。
2人の娘はすでに独立した。 「退職した夫の昼食まで用意できない」。
そんな奥さんの不安を夫は2年ほど前から感じ始めていたという。
金融機関で約40年勤め上げ、近々退職する。 休日になると外出にいら
だつこともあったという。 「これでは妻に嫌われる」。 夫が選んだ
のは料理をすることだった。 台所に立つのはほぼ初めてだったが、レ
シピ検索サイトという強い味方がいた。 凝り性のため、手の込んだパ
スタや煮物ができあがるのは楽しいと‥。 奥さんは「材料費が高い」
など夫の料理に不満もあるが、ご主人の変化を心強くも思っている。
中高年の食事は「家族とは別々に」の傾向を強める。
国土交通省の調査によると、60~
69歳で平日に外出する割合は20
15年度に男性82%、女性74%
と28年前に比べそれぞれ5㌽、9
㌽上昇した。 夫婦が別々に外出す
れば食事はすれ違いがちになる。
農林水産省の調査によると1日の全
ての食事を週に1日以上、1人で食
べる60~69歳の割合が18年に
男性36%、女性27%と4年間で
それぞれ10㌽、3㌽増えた。
別々の食事を当事者はどう捉えているのだろうか。 農水省が18年に
40歳以上の男女を対象に「20~30歳代の食生活」を問うと, 「(今
より)悪かった」が36%で「良かった」の23%を上回った。
若い時の食事は「健康への意識が低かった」などと反省する人が多かった
ためだという。 一方、若い頃が良かったと答えた人の理由を見ると個
食化への意識も垣間見える。
男性の今より良かった最大の理由は「家に用意されていたから」で69%
に達したそうだ。 第一生命経済研究所の"北村上席主任研究員"は「妻
が子の独立などを機に食事を用意しなくなった夫も含まれているだろう」
と分析している。
女性の最大の理由も男性と同じく「家に用意されていたから」(39%)で、
「自分で用意することができたから」(35%)も多かった。 北村氏は
「忙しくなり、食事の用意に時間をかけられなくなった女性が含まれて
いる」とみる。 男女とも、家族と一緒の食事を大切にしたい層が一定
数いることをうかがわせる。
千葉県成田市の主婦"Oさん"もその一人だという。2人の息子の成人後、
大鍋で煮物をつくる機会が減り「料理が下手になった」と感じることが
ある。 夫との家の食事を大切にするためOさんが活用し始めたのは、
蒸し器や小鍋といった食卓の小道具だ。 生野菜を蒸せば調理は簡単で
も、彩りは豊かになる。 カセットボンベの上に小鍋をのせれば食卓に
立体感が生まれ、小皿を多用することでも夫婦の空間は華やぐ。
Oさんは「2人だけの食事だからこそ盛り上げる工夫が必要」と感じて
いるという。
我が家も同じように2人だけの食事です。 2人とも人付き合いが少なか
ったこともあり、別々の食事ということはまずなかった。
(しいて言えば、カミさんの料理が私にあっていたともいえます)
中でも2人になった家庭の食事をどう切り回すかに頭を悩ませる人は多い
という。 普段から別行動をとる夫婦が増えるなか、食生活にどう臨むか。
埼玉県三郷市の"Kさん"は「家にいられないタイプ」を自認している。
平日の午後は学童保育の仕事をし、空き時間はほぼ毎日ジムに通う。
地域の友人らと外食の予定も入る。 そんな奥さんが少し気がかりなのは
夫の定年退職だという。
2人の娘はすでに独立した。 「退職した夫の昼食まで用意できない」。
そんな奥さんの不安を夫は2年ほど前から感じ始めていたという。
金融機関で約40年勤め上げ、近々退職する。 休日になると外出にいら
だつこともあったという。 「これでは妻に嫌われる」。 夫が選んだ
のは料理をすることだった。 台所に立つのはほぼ初めてだったが、レ
シピ検索サイトという強い味方がいた。 凝り性のため、手の込んだパ
スタや煮物ができあがるのは楽しいと‥。 奥さんは「材料費が高い」
など夫の料理に不満もあるが、ご主人の変化を心強くも思っている。
中高年の食事は「家族とは別々に」の傾向を強める。
国土交通省の調査によると、60~
69歳で平日に外出する割合は20
15年度に男性82%、女性74%
と28年前に比べそれぞれ5㌽、9
㌽上昇した。 夫婦が別々に外出す
れば食事はすれ違いがちになる。
農林水産省の調査によると1日の全
ての食事を週に1日以上、1人で食
べる60~69歳の割合が18年に
男性36%、女性27%と4年間で
それぞれ10㌽、3㌽増えた。
別々の食事を当事者はどう捉えているのだろうか。 農水省が18年に
40歳以上の男女を対象に「20~30歳代の食生活」を問うと, 「(今
より)悪かった」が36%で「良かった」の23%を上回った。
若い時の食事は「健康への意識が低かった」などと反省する人が多かった
ためだという。 一方、若い頃が良かったと答えた人の理由を見ると個
食化への意識も垣間見える。
男性の今より良かった最大の理由は「家に用意されていたから」で69%
に達したそうだ。 第一生命経済研究所の"北村上席主任研究員"は「妻
が子の独立などを機に食事を用意しなくなった夫も含まれているだろう」
と分析している。
女性の最大の理由も男性と同じく「家に用意されていたから」(39%)で、
「自分で用意することができたから」(35%)も多かった。 北村氏は
「忙しくなり、食事の用意に時間をかけられなくなった女性が含まれて
いる」とみる。 男女とも、家族と一緒の食事を大切にしたい層が一定
数いることをうかがわせる。
千葉県成田市の主婦"Oさん"もその一人だという。2人の息子の成人後、
大鍋で煮物をつくる機会が減り「料理が下手になった」と感じることが
ある。 夫との家の食事を大切にするためOさんが活用し始めたのは、
蒸し器や小鍋といった食卓の小道具だ。 生野菜を蒸せば調理は簡単で
も、彩りは豊かになる。 カセットボンベの上に小鍋をのせれば食卓に
立体感が生まれ、小皿を多用することでも夫婦の空間は華やぐ。
Oさんは「2人だけの食事だからこそ盛り上げる工夫が必要」と感じて
いるという。
我が家も同じように2人だけの食事です。 2人とも人付き合いが少なか
ったこともあり、別々の食事ということはまずなかった。
(しいて言えば、カミさんの料理が私にあっていたともいえます)