日々の生活と切り離せないの漢字。 いわゆるキラキラネームなども近い将来認められそうで、
漢字のあり方も日々変化している。 日本人が使っている漢字は、全体の何割なのだろうか?
日本で2010年に改訂された常用漢字表に載っている漢字は2136。なんだそうだ。
「謎」や「丼」など196字が追加され、「勺」や「匁」など5字が削除された。 この表
は固有名詞や専門用語は対象外。 「法令、公用文書、新聞、雑誌、放送など、一般の社
会生活において、現代の国語を書き表す場合の漢字使用の目安」となる。
文化庁によると、常用漢字は日常的に使われる漢字の96~97%をカバーし「実態に即し
ている」(国語課)。 つまり常用漢字を知っていれば、日々の生活に困ることは殆どない。
「残りの常用漢字外は伊藤の“伊”やゴルフの石川遼選手の“遼”など人命が多い。 専門用
語などもある」。 では、漢字は何文字あるのか? 立命館大学の白川静記念東洋文字文
化研究所の“大形教授”に聞くと、中国の包括的な漢字の字典「漢語大字典」に載っている
のは約6万。 日本の常用漢字はこのうち4%弱に過ぎないのだそうだ。
漢字の起源はおよそ3000年前の殷王朝時代。 骨のひび割れを神託として受け止める
占術で、吉凶を表すひびの形「卜」が「占い」を意味するようになる。 甲骨文字の誕
生です。 神の意志を刻む甲骨文字は3500~4500ほど。 例えば「歯」の原型
も3つあり、必然的に数が多くなった。
これを受け継ぎ、股後期や周の時代には青銅器などに鋳込む銘文に使う「金文」が出現。
それが漢字に発展する。 象形文字のみならず、意味と音の部分が組み合わさった「形
声文字」が爆発的に増え、後漢から三国時代の魏、さらには宋、清と時代を経るなかで
「使われなくなった字は消えたが、それを上回る字が出現して全体としては増えた(大
形教授)。 だが、辞書にあるだけで実生活では使われない字も多かったようだ。
第2次大戦後の中国は漢字の歴史を劇的に塗り替えた。 「新中国の文字改革」を唱えた
毛沢東は漢字の廃止を模索。 大形教授は以下のように説明している。 「今の中国に
はピンインというアルファベットの発音記号があり、発音記号にもかかわらず文の始ま
りや固有名詞のはじまりの文字は大文字。 疑問文の最後にも『?』をつける。 英語
のように使うためだった」。 そのピンインを作る前の段階で漢字が簡略化されたのが
「簡体字」だそうだ。 国民の大半が読み書きできなかった当時、字が簡単になったこ
とで識字率が上がり、漢字廃止論は立ち消えになった。 新華字典には約1万3000
の簡体字が載っているそうです。
中国の小学校で教える常用漢字は約2500。 中学校で習う準常用漢字は約1000。
中国文化センターの“馬副センター長”は「この3500字で普段の生活や仕事の大体
はカバーできる。 だが科学、医学、芸術、歴史などの分野で使う専門的な漢字も日
常的に使われるので、日常生活をほぼカバーするには足りないのでは」と指摘する。
台湾では、国共内戦で大陸から逃れた国民党の政権下で繁字体が使われ続けてきた。
6万のうち常陽するのは4808。 「台湾人の日常生活の大半をカバーできる」
(台北駐日経済文化代表処教育部)という。 漢字はまた韓国やベトナムにも存在する。
翻って日本。 漢字の流入によって万葉仮名ができ、ひらがなやカタカナに発展して
いった。 江戸末期には教育の普及のため廃止論も唱えられたが、今なお漢字は日
本の文化、生活に欠かせない。
最近は「超おいしい」など「とてつもなく」という意味を持つ日本の俗語「超」が中
国にも「逆輸出」され、「超好(超いい)」などと日常用語化しているという。
漢字の海は、広くて深い‥‥。
漢字のあり方も日々変化している。 日本人が使っている漢字は、全体の何割なのだろうか?
日本で2010年に改訂された常用漢字表に載っている漢字は2136。なんだそうだ。
「謎」や「丼」など196字が追加され、「勺」や「匁」など5字が削除された。 この表
は固有名詞や専門用語は対象外。 「法令、公用文書、新聞、雑誌、放送など、一般の社
会生活において、現代の国語を書き表す場合の漢字使用の目安」となる。
文化庁によると、常用漢字は日常的に使われる漢字の96~97%をカバーし「実態に即し
ている」(国語課)。 つまり常用漢字を知っていれば、日々の生活に困ることは殆どない。
「残りの常用漢字外は伊藤の“伊”やゴルフの石川遼選手の“遼”など人命が多い。 専門用
語などもある」。 では、漢字は何文字あるのか? 立命館大学の白川静記念東洋文字文
化研究所の“大形教授”に聞くと、中国の包括的な漢字の字典「漢語大字典」に載っている
のは約6万。 日本の常用漢字はこのうち4%弱に過ぎないのだそうだ。
漢字の起源はおよそ3000年前の殷王朝時代。 骨のひび割れを神託として受け止める
占術で、吉凶を表すひびの形「卜」が「占い」を意味するようになる。 甲骨文字の誕
生です。 神の意志を刻む甲骨文字は3500~4500ほど。 例えば「歯」の原型
も3つあり、必然的に数が多くなった。
これを受け継ぎ、股後期や周の時代には青銅器などに鋳込む銘文に使う「金文」が出現。
それが漢字に発展する。 象形文字のみならず、意味と音の部分が組み合わさった「形
声文字」が爆発的に増え、後漢から三国時代の魏、さらには宋、清と時代を経るなかで
「使われなくなった字は消えたが、それを上回る字が出現して全体としては増えた(大
形教授)。 だが、辞書にあるだけで実生活では使われない字も多かったようだ。
第2次大戦後の中国は漢字の歴史を劇的に塗り替えた。 「新中国の文字改革」を唱えた
毛沢東は漢字の廃止を模索。 大形教授は以下のように説明している。 「今の中国に
はピンインというアルファベットの発音記号があり、発音記号にもかかわらず文の始ま
りや固有名詞のはじまりの文字は大文字。 疑問文の最後にも『?』をつける。 英語
のように使うためだった」。 そのピンインを作る前の段階で漢字が簡略化されたのが
「簡体字」だそうだ。 国民の大半が読み書きできなかった当時、字が簡単になったこ
とで識字率が上がり、漢字廃止論は立ち消えになった。 新華字典には約1万3000
の簡体字が載っているそうです。
中国の小学校で教える常用漢字は約2500。 中学校で習う準常用漢字は約1000。
中国文化センターの“馬副センター長”は「この3500字で普段の生活や仕事の大体
はカバーできる。 だが科学、医学、芸術、歴史などの分野で使う専門的な漢字も日
常的に使われるので、日常生活をほぼカバーするには足りないのでは」と指摘する。
台湾では、国共内戦で大陸から逃れた国民党の政権下で繁字体が使われ続けてきた。
6万のうち常陽するのは4808。 「台湾人の日常生活の大半をカバーできる」
(台北駐日経済文化代表処教育部)という。 漢字はまた韓国やベトナムにも存在する。
翻って日本。 漢字の流入によって万葉仮名ができ、ひらがなやカタカナに発展して
いった。 江戸末期には教育の普及のため廃止論も唱えられたが、今なお漢字は日
本の文化、生活に欠かせない。
最近は「超おいしい」など「とてつもなく」という意味を持つ日本の俗語「超」が中
国にも「逆輸出」され、「超好(超いい)」などと日常用語化しているという。
漢字の海は、広くて深い‥‥。