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保険がカバーする主な疾病は?

2022年07月12日 12時43分04秒 | 雑学
  「3大疾病に充実の保障」「8大疾病もカバー」‥ ‥。 年齢を重ねて身近な人が重い病気にかかることが増え
  こんな保険の広告がよく目に留まる。 これらの疾病は何を指し、実際にどこまで保障されるのだろうか。

        
  そもそも3大や8大という病気は何なのか。 専門家に聞いた。  ファイナンシャルプランナーの“竹下さん”は
   「3大疾病は通常、がん、心疾患、脳血管疾患という日本人の『3大死因』を指し、これに糖尿病など生活習
   慣病を加えて7~8大とする保険も多いが、保障の中身はバラツキが大きい」と話している。
  新型コロナウイルス感染拡大が始まっていた2020年も厚生労働省の人口動態統計では老衰を除けば死因はがん
   (悪性新生物)、心疾患、脳血管疾患が半分を占める。 糖尿病なども加えた7~8大疾病保障なら、17年の同
   省の患者調査で推計される。心の病などを除く患者数上位10程度の病気がカバーされる。 ただ「3大疾病」
   という同名称でも、対象の病気が保険ごとに違うこともあるそうだ。

  例えば、心疾患や脳血管疾患を幅広く対象とする保険もあれば、心臓は急性心筋梗塞のみ、脳は脳卒中のみと絞る
   保険もある。 がんも、初期段階の「上皮内がん」は対象外とする例も多い。
  ある保険は、3大疾病への備えとして2つの保障を用意する。 入院時の一時金と、その後の保険料支払い免除だ。
   だが、上皮内がんに注目すると、一時金では対象なのに後者では対象外だ。
  別の保険には3~7大疾病に関連した保険料免除があるが、実は2つのオプションがある。 一つは心疾患、脳血
   管疾患などを広くカバー。 もう一つは、急性心筋梗塞と脳卒中に対象を限っている。
  竹下さんは「保険会社は近年、保険金の対象を増やしているが、一気には広げられず、順次追加している」と話す。
   対象の病気に差があるのは、こうした追加・拡大がなお過渡期にあることの表れだ。 契約前にしっかりと契約
   の中身を確認する姿勢は欠かせない。

  ちなみに3大疾病に注目した保険はいつからあるのだろう。 調べると日本生命保険が1992年に発売したもの
   が先駆けらしい。 「死亡時に保険金が出る商品がまだ主流だった時代、生前に給付する保険の先駆けだった」
   8大疾病は明確な発祥が不明だが「96年ごろから成人病を生活習慣病と言い換える動きが始まり、これを機に
   保険の開発も進んだ」(竹下さん)。
  この少し後には住宅ローンを借りている人向けの保険で、3大疾病保障などが流行した。 住宅ローンに付く保険
   では古くから団体信用生命保険(団信)が存在している。 返済中にもし死亡や高度障害となると保険金
   で保険金で残債が支払われる仕組みです。 死亡時などに限られていた保障の範囲を、がんなどにも広げる動き
   が2000年代に急速に広がった。 カーディフ生命保険が先行して3大疾病保障や8大疾病保障を次々と投入
   し、他社も追随した。 流行の背景には「住宅ローン競争の過熱がある」と、住宅ローンコンサルティングサービ
   ス「モゲチェック」を運用するMFS(東京・千代田)の“中山田代表”は言う。
   90年代末の金融危機後、大口の企業融資だけでなく、個人向けの小口融資の強化を掲げて住宅ローンに力を入
   れる金融機関が増えたが「ローン単独での差は突き詰めると金利の高低だけ。 競合と差をつけるために返済中
   の不安を軽くすることが重視された」(中山田さん)。 近年、住宅ローンに付く保険では「全疾病保障」と銘打
   つものもある。

  保険が扱う重病の数は増加の一途の様相だ。 やはり加入するなら、より多数の病気を保障する保険が有利か?
   竹下さんに聞くと「必ずしもそうではない」との答えが返ってきた。 「保障する病気の数が多いほど原則とし
   て払う保険料も高く、コストに見合う効果がるとは限らない。 そもそも、あらゆるリスクに保険だけで備える
   のも効率的とはいえない」という。
  本当に生命に関わる事態や、個人的に特に心配な病気に対しては重点的に保険をかける。 一方で、その他の病気
   やケガには保険料を過度に払わず、その分しっかりと貯蓄を続けることで、いざという時の治療費などを賄うと
   いう考え方もある。 「数」に注目しつつも、振り回されない冷静な視点が大切のようです。