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ホタテ養殖に「厄介者」

2024年05月08日 12時38分28秒 | 雑学
  青森県の陸奥湾で、養殖ホタテに謎の二枚貝が付着し漁業の妨げになっているんだそうだ。
  この「厄介者」の正体が、半世紀以上前に養殖試験のために持ち込まれた欧州原産のカキ
  であることが、青森県産業技術センター水産総合研究所の調査で分かった。 大規模な養
  殖試験は1980年代に終わったが、その後も人知れず繁殖を続け、湾内に定着したとみ
  られる。

 研究所によると、このカキは欧州原産の「ヨーロッ
 パヒラガキ」。丸く平たい見た目が特徴で、直径は
 10㌢ほど。「血の味」と形容される強い渋みがシ
 ャンパンや白ワインに合うとされる。古くから生食
 用としてフランスや地中海沿岸で愛されてきた高級
 食材だが、近年欧州では病気の流行などで生産量が
 激減している。  日本には52年にオランダから
 持ち込まれ、66年に陸奥湾で養殖試験が始まった。
 新たな水産資源として期待されたが、日本のカキと
 は異なる独特の味が当時の人の舌に合わなかったた
  めか需要は伸びず、ほとんど流通もしなかった。               
 しかし、それから40年近くたった最近になって、陸
 奥湾各地で養殖ホタテに付着する二枚貝の存在が相次
 いで報告された。2022年、研究所の”中山研究員”
 が詳しく調べたところ、形状や貝柱のDNA解析から
 ヨーロッパヒラガキと判明した。湾内での生息実態は
 不明だが、今のところ生態系への大きな影響は確認さ
 れていない。 加熱して食べてみたという中山さんは
 「身は硬く淡白な味わい。日本のカキと全く違う印象
 だが、かすかなうまみは感じた」と一定の評価。
  「半世紀前とは日本人の嗜好も変わっているハズ。 ワインに合う珍味として生食で売り
   出すことができれば、注目される可能性はある」と指摘している。

  ただ、ホタテ生産の妨げになることから養殖は難しく、天然ものを生食で流通させるには
   大規模な貝毒検査が必要となるなど、活用のハードルは高い。 県水産振興課の担当者
   も「商品化の話は時期尚早」と慎重だ。
  中山さんは「ここまで繁殖した要因や生息域など、分からないことが多い。 まずはホタ
   テへの付着状況などのデータを集めたい」と話している。

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