Mr.トレイルのオーディオ回り道

「音質アップ」を目的として、
システム全体の「基礎的項目の見直し」に、
重点を置いて試行錯誤や実験をしています。

Trail仕様SP「EC-138」のオーナー様のインプレ

2010年05月17日 | ピュアオーディオ

先のブログでも書きましたが「Trail仕様スピーカー」の販売を考えています。

その試作販売した サンスイ箱「EC-138」(D130+LE85+2402+LX5+N8000) の使用後の感想を北海道のお客様から頂戴しましたのでご紹介します。

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お世話になっています。<o:p></o:p>

4/16に九州から北海道に来ていただいてEC-138システムの手直しが完了してから1ヶ月が経過、同時に、以前からスピーカーケーブルのみルシファーで、電源ケーブルとラインケーブルを全て化け物ケーブルにそろえてからも1ヶ月経過し、だいぶ活性化が進行したのかシステムがなじんできました。そして、昨日、壁コンセントを、念願のサウンドトレール社お勧めのフルテック製に取り替えて、今日になって音が抜けて見違えるような濃密で緻密な音色になってきました。やっと自分なりに納得する音質になるまで時間がかかり大変遅くなりましたがインプレを詳しくまとめてみました。

Photo_3
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曲別のインプレですが、まず一曲目は、比較的古い録音で、ラウンド・アバウト・ミッドナイト(1955/6月録音)の4曲目「バイ・バイ・ブラックバード」では、ガーランドのピアノがなんとも言えない緻密でパルシブな響きと、マイルスの冴えわたるミュートトランペット、コルトレーンの豪放なテナーが金管楽器独特のブリリアントな音色を良く伝え実に心地よい。バックのチェンバースのベースはよく弾み、軽快で奥行き感があり、立体感と十分な量感を伴った解像度の高いもので、チェンバースのベースは今まではこもって聴きづらかったものが、まるで嘘のようにヌケの良い質感に変わって別な演奏を聴いているようで、見違えるように新鮮な演奏に聞こえる。しかも低音が豊かであり、嬉しさひとしおです。<o:p></o:p>


次に、ディブ・ディグズ・ディズニー(1957
/6月録音)の4曲目「星に願いを」では、モノラル録音ながら両スピーカーのセンターを中心にびっしりときらめくような音数が並び、特にポール・デスモンドのアルトサックスが金属的な響きでありながら、艶もありうっとりと聞きほれてしまう。今まで聴いてきた耳につくアルトサックスとは別物の高品位な音色で、無骨なディブ・ブルーベックのピアノの響きもよく表現されており、この2者の対比がまた聞き物である。このアルバムでは緻密で解像度が高く、中高域の太い音調が私の求めていた50年代のジャズを象徴する音質であり、もはや、このEC-138システムは手放せないものとなった。
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Photo_2
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他にも50年代を中心に視聴して、まとめとしては
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30年以上前に製造されたEC-138システムのユニットの音質を通して、当時のJBLのクオリティーの高さとスピーカーの原器(WEを除く)とも言える一連のユニットを設計した、ジェームス・バロー・ランシングの偉大さを再認識した。<o:p></o:p>

何よりも、ジャズの魂といえる一番大切な中高音域が高密度で再現されるという点が現代のスピーカーでは失って久しいものと痛切に感じる。あのエベレストでさえソリューションという途方もない高額なアンプでドライブしているにもかかわらず、視聴して感じた中高域の線が細くて納得いかないことと一致する。現代のスピーカーは一番大切な中高域の音密度を薄めてしまっていると感じる。<o:p></o:p>

しかも、JBLのスピーカーの中でも、私が30年程前に375+537-500音響レンズを使っていた当時は、375の発する強烈な中域が耳について長く聞いているのが辛かったものですが、当時のケーブルやアクセサリー技術では到底ここまでの潜在能力を引き出すことができなかったものを、このシステムでは、サウンドトレール社により想像を超えるほどの変貌を遂げている。<o:p></o:p>

耳につく刺激的な音は一切発しない。変わりに、分厚くまろやかでいて芯のしっかりした緻密な中高音を絶妙なバランスで聞かせ、安心して50年代を中心としたジャズに身を任せることができるものです。<o:p></o:p>

システムの織り成す音色は、LE85の力量とあいまって、超大音量にまで上げてもリニアに反応し、音像はまったく崩れることはないどころか、どこまでもシャープでストレートなもので、D130の驚異的なポテンシャルを見せつける。 

Ec138

 

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6畳間という私の小さなリスニングルームがあたかもベースの胴が楽器として鳴っているような心地よい響きに満たされ、一般的に言われている「D130は低音の量感が不足する」という認識とは正反対に、今まで聴いたことのない奥深く味わい深い音色を発する。この低域を聞くためにシステムの電源を入れると言っても過言ではないほどで、まさか、昔から評判の高かったD130のポテンシャルの高さを自分の部屋で経験できるとは・・・・ これは、本当に幸運なことである。<o:p></o:p>

しかし、まだまだEC-138システムは余裕があり、さらに良さを引き出せるようで恐ろしいほどの潜在能力を感じる。これもルシファーケーブルのドライバー内配線とハイグレード仕様のスピーカーターミナル化を含むエンクロージャー内配線、そして、極めつけは、発明と言えるスピーカーケーブルがあればこそです。EC-138システムのユニットの能力を最大限生かすことができたのも、裏を返せばトレール仕様の優秀さを証明しているというのが私の結論です。<o:p></o:p>

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[現在のシステム構成]<o:p></o:p>

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壁コン フルテック電源ケーブルSCE43→パワータップ→電源ケーブルSCE43→アキュフェーズDP-500→RCAケーブルSCR-15→マランツPM-11S1→SPケーブルSCS-34→ルシファー仕様EC-138スピーカーシステム(D130+LE85:HL91ホーン+2402[075プロ仕様])<o:p></o:p>

  サブスピーカー:ダリヘリコン400MK-ⅡLE(このスピーカーは、現代のスピーカーとしては大変できの良いものですが、EC-138スピーカーシステムを聴いてから、求める音質の方向性の違いが明確になったため6月にオークションで放出予定)<o:p></o:p>

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 補足ですが、パワータップをラックに直接載せるのではなく、インシュレーターを入れると見通しが良くなり、音密度も向上して良くなりました。振動対策はアンプと同じく電源トランスにおいてもあなどれないものと納得した次第。<o:p></o:p>

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<o:p></o:p>EC-138システムを入手することができたことは何よりも変えがたい喜びですし、今回、良心的な価格で譲っていただき、九州から北海道まで快く来ていただいて、手直ししていただいたことはサウンドトレール社の顧客を第一に考えた姿勢に感服します。色々な面でサウンドトレール社に本当に感謝しています。

なお、インプレ用の写真を添付しましたのでインプレ文章の間に挿入してお使いください。

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今年2月に販売し、お客様の転勤等有った為4月にアフターフォローに北海道に行って来ました。喜んでいただけている様で当方もとても有りがたい事だと思っています。



WADIA #6をオリンパスシステムで聴く

2010年05月17日 | ピュアオーディオ

オリンパスシステムの常備CDPはスチューダーA730(Trail仕様)です。ほとんどCDPを入れ替えた事が有りません。そこでwadia#6を繋いで見てA730とどのように違うかを確認して見たくなりました。

Wadia61

このWADIA#6はまったくのノーマルな状態です。お互いノーマルな状態ならWADIA#6の方が周波数レンジも広く、音のキレも良く、音数も多いですね。WADIAはSN比の高い様な質感で好ましい音色です。

A730(Trail仕様)と比べますと「音数」が足りないのが判ります。音の線の太さもA730の方が太く感じます。弾む様な音の出方はWADIA独得のサウンドの様に思います。聴いていていやらしさや雑味を感じません。良いCDPだと思います。

ノーマルでここまで出せれば私的には「合格」です。もう1台欲しいと思うようになりました。

このWADIA#6はお客様からの「修理依頼品」で、修理から帰って来ましたので「音出し確認」をしている所です。直ぐに外さなければなりません。