二畳庵庵主の戯れ言

一輪の桜に従い野に。ついに2015年、人生の第三ステージの場・高知に立つ。仁淀川に魅せられたオヤジの戯れ言日記。

第三次 お四国参り - 不安

2012-11-14 22:57:39 | 遍路

来月の準備。一日どこまで歩くか、どこで泊まるか計画、これも旅の一環。今回の行程では日程から何ヶ所かの宿が鍵を握る。そこに泊まれないとすべてが狂う。そんな宿にはもう予約を入れた。準備も最終段階。

立てた計画に従ってシミュレーションしてみる。しかし、ふつふつと不安が首をもたげる。宿は押さえた。あぁ、天候…。川が雨で増水しコースを大きく変更せざるを得なくなったら…。歩こうとしている距離は、お参りを入れて、十時間の中に片付けられるだろか。自分のペースで、一時間4キロ…。何度も何度もシミュレーションするが、不安が消えない。

下村湖人の次郎物語に「無計画の計画」というのが出てくる。計画をしないで旅行にでること。それを目指すのだが、どうもそういかない。だいいち、戻らなければならない時間が決まっている。だから、先へ先へと進んでおきたい…。見通しという計画を作ってしまう。新田次郎の谷川岳の短編だったか。土曜の夜行の電車で土合に向かう。天候が荒れても多少ならと、休みも取れないので、山に入る。睡眠不足で、無理に無理を重ね。最悪の結末に。

日々の生活が、目標を立て、計画をつくり、計画を実行することで成り立っている。期限もある、多少は無茶もする。そんなこと、五十年近くも繰り返してきた。無計画にしようとしても、そうはならない。サラリーマンの区切り打ちには避けられない道かもしれない。

計画を達成出来ないのが恐ろしい。たが、考えてみりゃ、計画通りに進めるは誰かに自分を誇示するためだ。誰かが認めてくれる。それが親だったり、学校だったり、会社だったりするわけだ。自分は? 本人が出てこない。計画通りでなくたっていいではないか。そう、それでいい。自分が納得しながら進む、それだけ。




今日の一枚:14日5時40分ころ、神社とマンションの中間あたり。


完全無欠の朝餉

2012-11-13 19:28:13 | 徒然に想う
うーん、美味いなぁ。自分で作ってなんなんだけど、絶品。先日出掛けた檜原村で分けてもらった手造り田舎味噌とT島さんにいただいた小松菜、これで作ったお味噌汁。それに、炊き立てご飯。

お味噌は檜原村あたりの在来の大豆。特徴は豆の目というかサヤとつながっていたところがあって、大概が豆と同じようなカーキー色をしているが、これが黒い。だからか、お味噌の色が赤味噌と信州味噌の中間のような色合い。香りも、成れてきているのかもしれないが、ちょっと特徴的。おばあちゃんを連想させる。糠味噌のニュアンスも。

小松菜、昨日の晩、いろいろ使い回せるから、ちょっと硬めに茹でる。柔らかいところを夕餉の一品、おひたしに。お醤油なんて、それだけいい。固いとこのシャキシャキ感と甘さときたら。そう、今朝はこの固いところをお味噌汁の具に。それがまた、ちょっと火が入りまして。甘さが増し、旨味が口の中に広がり…。

で、ご飯は、今年米作りのお手伝いに二度ばかり伺った。その方から、お礼にといただいたミルキークイーン、新米。その炊き立て。


…そりゃ、美味いだろ。


作り手の腕なんて関係ない? そうなんです、美味いものだから、美味くなる。

完全無欠の朝餉でした。






今日の一枚:10日朝5時40分頃、神社から南東の空。金星。今朝は何も撮れなかった。

長い冬?

2012-11-12 19:07:40 | 徒然に想う
階段を上がり神社の境内に入った左手に、ちょっとしたスペースがあって、丸太が積み上がってる。この神社の冬の風物。大晦日の夜のお参りの際、お札などを焼くのに使われる。

紅葉がしっかり住んでいる周辺でも楽しめるようになった。小川町もそれはきれいであった。一つ気掛かりなことがある。桜だ。桜がなかなか落葉しない。昔調べた事があって、落葉がいつかによって来春の開花期に影響する。例えば、秋早く台風に煽られ葉が散ると、木はもう冬が来たと勘違い。翌春開花が早まるそうだ。ところが、今年はまだ緑色をしっかり保っているのもある。冬とは感じてなさそう。遅くなってしまう…。

季節を強く意識るようになったのか、季節のイメージと目の当たりにしていることとのズレが気になる。冬には冬の、春には春の風物詩。それが何かリズムが変わってきてやいないだろか。3月、4月に桜がなかったらどうしょう…。




今日の一枚:五時十分頃、境内にて。

朝焼け

2012-11-11 21:19:27 | 徒然に想う

朝焼けは「雨」の兆し、という。小川に出かける朝、そんな空。天気予報で、下り坂で夜には雨。お手伝いをする時間帯は大丈夫だろう、いや、もってほしいと思いながら電車の来るのを待つ。

三時頃まで玉葱の定植。時折、冷たい風が吹くも、雨は来ない。三時、集荷場に出かけるお供をする。荷物を運びこむと、ポツリポツリと雨が降り出した。

昔の人の観天望気の格言、捨てたもんじゃない。こういった言葉、沢山知りたいものである。

 

 

今日の一枚:6時過ぎ、小川町に向かう私鉄のホームから、東方向の空を。

 

 

おまけ:土曜日の5時半ころの空。デジタル一眼で、青の時間を撮りたくて、神社に直行。いつもの携帯での映像、上の白い点が月、中央にある白い棒みたいなのが金星。またしてランベデブー、神秘的な時間。


冬の星

2012-11-08 08:18:10 | 徒然に想う
玄関出ると、オリオンが手を振り、見送ってくれる。その足元に大犬と小犬が遊び。虫たちに代わりキラキラと双子の笑い声。

北の空の大きな柄杓よ。悪しきものをすくい取り、どこへやら捨て去って!

神社で折り返すと、こんどは、オリオン、白んでゆく姿で、「じゃ、また明日」と手を振る。「おーい、待って。待ってくれ」

《逃げてゆく オリオン追いかけ 上がる息》


朝と夜の境目、上見て歩む。








今日の一枚:朝が見える。神社とマンションの中間辺り、五時二五分頃。

第三次 お四国参り

2012-11-07 07:52:00 | 遍路

今日は立冬。ウィキペディアによれば、初めて冬の気配が現われてくる日。『暦便覧』には、「冬の気立ち始めて、いよいよ冷ゆれば也」と説明されてる、そうな。

歩き見上げれば、双子座。木星、オリオン座が西の空。神社を過ぎて、5時半、青の時間帯に靄が低く広がり幻想のよう。しかし、そんな靄のせいか暖かい。冬の気配? 虫たちが寝静まってる位…。

忘れてなりません。報告です。12月15日から26日にかけ、残っていた伊予和気の円明寺から大窪寺、そして霊山寺へと結願目指し歩きます。当初、石鎚山もまわり、高野山までと考えたのですが、時間が足りません。それぞれ来年別の機会に訪ねることにしました。

先達によれば、香川と徳島の県境、大坂を抜けるまで寒いんだそうです。少し防寒用具を用意しなければなりません。荷物が増えます。もっと気候の良いときでもすれば? そうなんですが、先延ばしにするような気がして…。冬は次に続く春、夏へとパワーを貯めるとき。沢山のパワーを歩く先の自然から、たっぷり頂いてきます。






今日の一枚:神社へと向かう道を反対に進むとカワセミの川に掛かる橋。その街灯と若い桜の木。五時五分頃。


さもありなん、立冬近し

2012-11-05 08:29:11 | 徒然に想う
昨日の朝のこと。明るくなって散歩に。ピーカンの空。ちょうどカワセミの川の土手に上がると朝陽が斜めに射してきた。ゴソゴソ、カメラを取り出し、輝くススキの穂をパチパチ。久々にシャッターを押しまくる。

霜か、土手を下り畑のわきを歩いて行くと、土が白くなってる。まさかなと、近づき見れば、間違いない。霜、霜が、弱く弱く降りた。今年の初霜。

先週は木枯らし一号が吹いて、虫たちがかなり少なくなってた。それに輪をかけるように霜。朝に静けさが戻って来た。雲間に星が冴え冴えと瞬く。秋が深まったというより、一気に冬。確か明後日あたり、立冬。さもありなん。

《しゃがみ込み つつけば葉っぱの 霜消ゆる》





今日の一枚:カワセミの川の土手を下りて間もなく。7時ちょっと過ぎ。




ちょっとノート:
1)昨日、すっかり日が沈み夜のとばりが支配するかしないかの時間帯。微かな光にコウモリが一羽。
2)土曜、檜原村で古民家修復のボランティア。結局、古道の修復に。地元の長老の経験を見ていたく感心してきた。

月の光

2012-11-02 08:14:39 | 徒然に想う
月明かりが強い。いつもは懐中電灯をつけ、ここ歩いてますと足元を照らす。今朝はそんなこと、必要ない。

北風。木枯らし、じゃない。木枯らしは、北からの風なんだが、風速に決まりがあって、まだ一号すら関東では吹いてない。しかし、十分に冷たく、それがよけい月明かりを冷やす。

空気が澄んでいる。星が沢山見える。タスマニアのように天の川が見えるわけではないが、家で調べると、名だたる一等星が見えていた。オリオンももちろん。そのちょいわき、木星と月がランデブー。

カワセミの川のわき、行く手、黒々と雑木林が口を開けて待ってる。闇に対する恐れ。入るか…。木々の影、頭の上からそっと手を広げ優しく包んできた。恐怖は消え、先程の月光の冷たさは消滅、慈愛へと変り。歩む幸せを全身全霊で感ずる。月明かり、澄んで美しい。






今日の一枚:五時十五分頃、神社から東の空。
追記:木星と月。四時半、マンションの階段踊場にて。