年末に、Eテレで、こまつ座の「きらめく星座」をやっていました。
井上ひさし 脚本
栗山民也 演出
戦時中の東京浅草のレコード屋(オデオン堂)の家族が織り成すドラマ
です。私は、戦争を知らない世代では有りますが、挿入歌は耳馴染みよく、
一緒に口ずさむことが出来ます。
どんどん引き込まれて行ったのは、今が、不安な時代になっているからでしょうか?
戦時中の理不尽な統制下、愛唱歌さえ、規制されていくやりきれなさ。
長男は脱走兵、憲兵からの検閲が厳しく、非国民のレッテルを貼られた一家は、
長女が、傷病軍人と結婚する事で「美談家族」になります。
長女が、やがて妊娠するが、戦時下に生まれる命を哀れみ、命を摘み取ろうとするのです。
その時、広告文案課に属する下宿人が言います。
人間という商品の広告文、人間を宣伝する文章は…………………
「この宇宙には4000億もの太陽がある。その中に10ずつの惑星があるとすると、
4兆もの星がある。その中に、程よい気温と、水に恵まれた星がいくつあるだろうか?
小さな命が生まれるというのは、まさに奇蹟。
私たちが生まれたこと、であったことが、まさに奇蹟なのです。
人間性は生きているだけで奇蹟なのです。」
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どうにもならない世の中にあっても、奇蹟を信じ、希望を失わないことが大切なのです。
感動的なお芝居でした。
どうか、戦争が起きませんように。
唯一の被爆国日本は、平和でなければ。