ある朝、夫のどなり声がする
それにたいして 老母の怒った声が畳み掛ける
普段、消え入るような声で話す人とは思えない。
散々、何か言い合って居る。
夫は、洗濯物を干しに行ったらしい。
義母が、行き場を失くして、私のところへ来る。
「”きたない”と言われて どうしたらいいかわからん。」という。
「何がきたないの?
何もきたなくないから、 知らん顔して 聞き流せばいいでしょ」と私。
おまけに、「自分の息子でしょ。長い付き合いだから 知ってるでしょ。
昔から、あんな風に潔癖症だから 気にしなくていいんじゃないの。
気にしてたら、夜も日も明けないよ。」と私。
「昔は、あんな子じゃなかった」と義母が言うから
「結婚する前から、あんな風だったよ。結婚、やめておけばよかった。」と言ったら
義母がおとなしくなった。
あとで、なんで喧嘩になったのかと夫に聴くと、夫が洗濯したものを
生乾きだと言って、縁側やいすや歩行器や 部屋のいたるところに
取り散らかしているから、注意したら怒り出したと言う。
ふう。