井上荒野作
(いのうえあれの)
井上光晴
全身小説家
純文学作家
おおぼらふき
4歳の時、親に捨てられた。
瀬戸内寂聴
25歳の時、
4歳の娘と夫を捨てて不倫
4歳の時、親から棄てられた男と
4歳の娘を棄てた女が出会い
恋におちた。
光晴の妻、郁子は、夫と
寂聴の関係を知っていた
それでも、家庭では
何も言わず耐えていたから
娘の井上荒野(あれの)は、
かなり長い間
知らなかった。
自分が作家になったとき、
父と寂聴さんの事を書かないかと
編集者から薦められた。
書かないつもりだったが、
寂聴さんが、92歳の時、体調をくずして入院したと聞き、会いに行った。
寂聴さんは、ずっと父の事を話している。無かったことにしたくない。
書くことを決意した。
寂聴さんが、50歳で出家したのは、
井上さんとの関係を精算するため
だった。
井上の妻は、寂聴が出家した事で
戦友のようなあいだがらに。
人間対人間の共感が、生まれたのではないか。
昨夜のNHKのアナザーストーリーは、興味深いものだった。
寂聴さんの波瀾万丈の人生が
彼女を磨き、唯一無二の存在に
変えたのか?
講話を聴きに、全国から人が
訪れて、悩みを吐き出した。
「あまさんになろうか」と悩む女性に、「辞めときなさい。あまさんなんかなるもんじゃない」とか、
「人生、どん底に落ちたら上がるしかないよ」夫がひとりで寂しく死んだことが辛いと嘆く女性に「人は産まれる時も死ぬ時もひとりなんだから、ひとりで死んだ事を嘆くことなんか無いよ」と、優しくさとした。
沢山の人が救われた。
今は、天台寺のお墓に
井上光晴
井上郁子
瀬戸内寂聴
三人が、仲良く
眠っている。