遊戯(ゆげ)

世の中は、なるようになるわ。
あきらめないで、悠然と生きる事を楽しむ・・・・
それが遊戯(ゆげ)の心です。

「安井かずみがいた時代」

2013-04-13 | Weblog
集英社  刊
島崎今日子 作



この本は、途中、何度も へこたれながら、やっと読了しました。
つまづいたのは 切なくて。
そうだったのか ふーん、そういうわけで?・・・・という具合に。
親しくお付き合いしていた人から、丁寧に取材をして見事に 客観的に
描きあげられています。

憧れの、理想のカップルの姿が、近くにいた方たちの証言で明らかにされていきます。
お二人とも、亡くなってしまったので、
本当のところは、誰にも解らないのですが。
あれほど愛し合った二人が、同じお墓には居ないと言うのが 一番のショックでした。
安井かずみが亡くなったあと、彼女の思い出を完結するために 加藤和彦が
ほとんどのものを処分してしまったという事実に打ちのめされました。
アルバムも裸で捨ててあったというのは信じがたいことでした。
妹さんに引き取ってもらえば良かったのに・・・・。

愛って何?
虚構の世界を作り上げてしまったの?
二人が 寄り添って さなぎの糸を紡いで お互いの世界を 切り取って
行ったのですか?
切なくて、苦しくて 何度も読むのをやめようと思いましたが
自分の中の加藤和彦への憧れや 安井かずみの生きざまが気になって・・・
違う世界の人だったのだと感じながら ゴージャスな生活レベルを覗き見ていました。




加藤和彦は いつもポーカーフェースで 淡々としていて 浮世離れしたところが素敵でした。
がつがつしてないところが なんだか 魅力的でした。 

理想の、夢のカップルは あの時代に 確かに居たのです。
いつも ガラス張りで観られるのを意識したスタイルは、虚構の積み重ね。



★★★一晩寝たら 加藤和彦の気持ちが わかった気がしました。
17年間で 十分完結したのだと。
一年間、仕事をキャンセルして 看病に徹したのは 安井かずみへの最後の献身。
もうやりつくした。
だから すべて 変えたくて 彼女との思い出を捨てたのだと。
お墓だって、死んでからも束縛されたくないと・・・
中世の大作を読んだように 疲れました。
アンナカレーニナのように 相手の身も心も独占したい破滅の愛に からめ捕られた??★★★






一緒に買ったCD「若い加藤和彦のように」がとても気に入って 毎日聞いています。



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花の効用

2013-04-13 | Weblog

桜はいつのまにか散ってしまいました。
今は、若葉が目に痛いほど眩しい季節です。

チューリップを見ていると、
幼稚園や 保育園の子どもが
ならんでいるような愛らしさ。

      岐阜県海津市 木曽三川公園にて
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