フランスを代表する大女優が自伝を出版することになり、
彼女の屋敷に娘夫婦や元夫がやってくる…というあらすじ。
是枝裕和監督最新作です。
予告だと、自伝に何か秘密や、不穏なことが書かれており
それに関してトラブルが起きるようなイメージでしたが
どちらかといえば「話盛りすぎ!」とか
「私についてなにも書いてない!」とかそういう
淡々とした内容でした。
カトリーヌ・ドヌーヴとジュリエット・ビノシュが母娘役で共演。
監督のこれまでの作品は
どちらかと言えば父親の話が圧倒的に多く、
ダメ父、問題のある父に執着する娘や息子という内容が
特に繰り返され気味だったので、
父子ドリ好きなのに母親とか描ける…?って心配してましたが、
なんかやっぱり他の作品よりは薄味に感じられました。
(個人の意見です)
でも人格に問題のある父親に振り回される周囲、
という内容の映画は、世界にウジャウジャ無数にあるのに対し、
その母親版はとても少ないので、1作増えたのは喜ばしいです。
終盤までばれ
母親が出ているSFの話がとても面白そうで
こっちの映画を見たいよ!って思ったんですが、
ケン・リュウの小説だったのか…(「母の記憶に」)。
「確かに私は悪い友達、悪い母親だったけど、
良い母親でヘタな役者よりはマシ」ってお母さん言い切ってて
それはそれで清々しかったですね。
そしてそこまで自負している演技について、
天才新人(かつて演技で勝てなかった死んだ親友似)に負けそうになって
アワアワしているところ、the人間!the業!という感じ。
亀のピエールのエピソードがかわいかった。
エンドロールの意図はよく分かりませんでした。
アジア映画っぽくNG集でもやるのかと思ったら違った。