映画の豆

映画の感想をだらだらと。
本サイトは
http://heme.sakura.ne.jp/333/index.htm

「野性の呼び声」

2020年03月01日 | 動物系


同名小説の6度目の映画化。
ハリソン・フォード演じる孤独な老人と、
バックと呼ばれる大型犬の友情を描く。
犬は完全CGですが、虐待シーンがあるのでご注意。
ディズニー映画なので、原作の過激な部分は全部変更されていますが、
それでもこわがりのお子さんには無理かもしれない。

クロンダイク・ゴールドラッシュに沸くアラスカ州、ユーコン準州が舞台。
南部の裕福な判事の家で飼われていたバックは牧羊犬の血を引くいたずら者の犬で、
一家に騒動を巻き起こしながらも愛されて暮らしていた。
しかし当時、犬橇用の犬の価格が高騰していたことから、
業者に攫われて売られてしまう。
郵便橇を引く犬として買われたバックは、
群れとしてのルールを覚える。
そしてある老人と出会うのだった…というあらすじ。

犬はすべてCGだそうです。
人間風の表情を時々して、とっても賢いので
動物のような、キャラクターのような、感じだった。
「銀牙」とかお好きな方、動物と人とのバディ物が好きな方むけ。

ラストばれ

原作未読なのでwikipediaのあらすじを読みましたが、
原作の郵便橇での虐待や、スピッツの死、
ソーントンを襲撃するのがインディアンであることなどは変更されていました。
ソーントンの性格も、淡泊になっている。それで随分現代的に丸い物語になりました。

最後のほう「ヒックとドラゴンだ…」「ヒックとドラゴン…」って思ってましたが、
本当に「ヒックとドラゴン」の監督脚本のかたが監督だった(ただし2まで)。

攫われてきたバックが、服従を体で覚えるまで殴られるのですが、
「それでも夜は明ける」の、誘拐した人間を奴隷にする時のプロセスと
まったく同じでぞっとしました。
というか、当時は実際に行われていたんだろうな。

犬は人間に従う必要などなく、野生に還って生きるべきで
気が向いたらちょっと遊びに来てくれる程度でよい、
という主義の人にはぴったりのラストだと思う。



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「僕のワンダフル・ジャーニー」

2019年09月19日 | 動物系

「僕のワンダフル・ライフ」続編。
転生を繰り返してやっと愛する飼い主と再会できたベイリーは
飼い主のイーサンとその妻から愛されて幸福な生活を送っていた。
しかしイーサン夫妻と義理の娘は折り合いが悪く、
ある日とうとう義理の娘は孫娘を連れて農場を出て行ってしまう。
その後、老いて病を患ったベイリーはイーサンに看取られて死ぬが、
息を引き取る直前に、孫娘を見守ってほしいと願われ、
愛する飼い主の願いをかなえるために…というあらすじ。
あらすじを読んだだけで泣くひともいると思います。
私は予告を見ただけで泣いてました。

前回と違って部外者の人は少なくて、
孫娘CJの人生の話がメインです。
前回よりもベタというかド直球に泣かせにきます。

映画のシングルマザー、身を持ち崩しすぎ子供を虐待しすぎ問題。

「アントマン」で娘のキャシーを演じていた
アビー・ライダー・フォートソンさんがCJの少女時代を演じます。
めちゃくちゃ美少女。犬もめちゃくちゃかわいい。相乗効果で殺人的。

ラストばれ?

非アジア系主人公の運命の相手がアジア系って何気に珍しいですね。

ベイリーがあまりにも健気すぎるので
犬が人間のこと大好きって!!都合のいい幻想なんじゃないの!!
ってなんかキレながら泣いてました。
あのラストだともう転生しなくていいし、しなくていいよベイリー。
続編もなくていいし、作るならベイリー以外の犬にしてほしい。
あとイーサンはちゃんとベイリーに心を尽くしたお礼をすべき。

あっ前作に引き続き、犬に人間用のソーセージやパンケーキを与える描写がありますので
苦手な愛犬家の方々は注意。2017年の映画「ゲット・アウト」では、
犬に人間の食べ物を与えちゃだめって言ってたんだけどなあ。
(犬は皮膚から汗をかかないし、体も小さいので、人間用の味付けでは塩分過多で腎臓を壊す)


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「ダンボ」

2019年03月31日 | 動物系

1941年のアニメ「ダンボ」をティム・バートン監督が実写映画化。
とはいっても、耳の大きな子象が、母象と離れ離れになり、
サーカスで芸を披露させられる、という部分のみが同じで
それ以外はほぼ新規のストーリー。
音楽ダニー・エルフマン、衣装コリーン・アトウッドのいつものティム組。
でもお話にティム・バートンっぽさはあまりないように思う。

メディチ・ブラザーズ・サーカスでかつて花形乗馬曲芸師だったコリン・ファレルは
戦争で片腕を失い戻ってくるが、妻は亡くなっていた。
団長は彼に象の世話係の仕事をあてがうが、
象のジャンボが出産した子象は耳が大きい不思議な姿をしていた。
男とその娘、息子は象を世話するが…というあらすじ。

中期以降のティム・バートン監督作品には
当たりティムと外れティムがあるんですが、
今回は珍しく泣けるティムでした。
泣ける映画が好きな人には当たりだし、苦手な人には外れ。
ダンボがかわいすぎて、特に違和感とかもなく
え…?なんで馬鹿にするの?この程度の耳は誤差の範疇では?意味がわからない?
となりました。
私は結構好きです。

ラストばれ

なぜならば、「この人は意地悪なのでは…?」と思わせて
「いい人でした!」っていうのが何回かあって、それでなんとなく
見終わった後にぽかぽかするというか。
団長はダニー・デヴィートだから
悪そうに見えてもまあいい人だろうとは思ったけど、
ダンボをヒールで蹴ったりする要員と思われたエヴァ・グリーン様が
まさかのいいひとで、あと名前忘れたけど部下の人まで
「動物にひどいことするので仕事やめたったわ!」
とか言ったのにはびっくりしました。

サーカスにはあまりティムの熱を感じませんでしたが、
あの業界最速のクズの死は、子供が人形の手足をもぐような素早さだった。
「早っ」って思った。
ドリームランドは、一度行ってみたい素敵なデザインでしたけど、
あれを燃やして叩き潰す(しかも最後こらしめランドにする)映画を、
ディズニー配給で撮るところは若干ティムっぽいと言えなくもない。
あとピンクの象。このシーン好きだったんだろうなあと思った。

ダンボが姉弟を助けにいくところでウッって泣いた。



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「僕のワンダフル・ライフ」

2017年10月05日 | 動物系

転生を繰り返す犬が、運命の少年イーサンと出会い、
「犬は何のために生まれるのか?」という命題について
答えを探すという内容。
レトリバー、ジャーマンシェパード、コーギー、セントバーナード、
様々なかわいい犬が出てきますが、その愛らしい犬たちの死や、
虐待もきっちり描かれますので、
ガチ犬好き勢にはちょっと覚悟が必要だと思います。
ただし犬はウルトラスーパーハイグレードかわいいです。ジレンマ。

あとディズニーアニメ「愛犬とごちそう」のときに
日本の愛犬家の間で炎上しましたが、
人間の食べ物を与える描写が何回かあります。

主人公の犬の声を演じるのは「アナと雪の女王」のオラフ、
「美女と野獣」のル・フウを演じたジョシュ・ギャッド。
ユーモラスでリズミカルでチャーミングな喋りでした。

内容ばれ
かわいいだけの映画かと思ったら案外そうではなく、
イーサンのお父さん、望まない営業職をやらされ続けて
心を病んでアル中になって追い出されてフェイドアウトとか、
エリーの飼い主の警官さんが救済されないままとか、
結構渋みが強い。
警官さんは幸せになってほしい。
というかベリーがカップル至上主義すぎて面白い。

動物虐待は低所得者に多いという数字の裏付けがあるんだろうか、
よく知らんけどあの貧乏カップルは2人揃って痔になれ。

最後、悟りを得たベリーは転生を終えるんだろうか、
それとも今後も転生を続けるんだろうか、
他の犬は転生しないんだろうか、等と色々考えました。

私の推しのキャプテン・アメリカが唐突に出てくるので
心の中で「ありがとうございます!」ボタンをバチーンと押した。




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「ジャングル・ブック」

2016年08月17日 | 動物系

過去にアニメ映画化や実写映画化された
キップリングの有名小説をファブロー監督が映画化しました。
幼児の頃ジャングルで親が亡くなり1人でいたところを
黒豹に拾われ、雌狼に育てられた少年モーグリが
父の仇の狂暴な虎に命を狙われつつ雄々しく生きる冒険映画。

なにもこんなにターザンと同時期に上映しなくても…と思います(笑)。
こちらの映画はモーグリ以外の人間が出てこないので、
架空世界寄りが好きなかたはジャングルブックを、
現実世界寄りが好きなかたはターザンをおすすめします。

内容ばれ

モーグリの父親的存在の黒豹と、熊のカップリングを推しますね!
黒豹は律儀で細かい正論男、
熊は鷹揚でのんきな詭弁男、
元々気が合わなくて敬遠していた節がありますが、
だんだん息が合ってきて、お父さん2人みたいな感じになります。

モーグリを助けるために崖を登るところ、
崖のぼりが苦手な熊のために黒豹が
「私だけを見ろ」って言って、スーパーダーリンかと思いましたね。
惚れますね。
熊豹熊ですね私は!(誰も聞いてない)



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