映画の豆

映画の感想をだらだらと。
本サイトは
http://heme.sakura.ne.jp/333/index.htm

「ゴースト・エージェント/R.I.P.D」

2013年10月24日 | アクション映画

捜査中に死んだ刑事が、あの世で悪霊を取り締まる機関にスカウトされ、
西部の時代の保安官おじいちゃんとコンビを組んで活躍するコメディ。
RIPD=REST IN PEACE DEPARTMENT
無理やり訳すと冥福署とかそういう感じ…?

現世で捜査するとき、おじいちゃんは金髪セクシー美女に、
死にたての新米は中国人の老人になっちゃうんですが、
そこのところがメインのお笑いポイントでした。
あとは「メン・イン・ブラック」みたいな感じの、
ちょっと古いドタバタゴーストバスターもの。

おじいちゃんの英語が何言ってるか聞き取れなかったけど、
あれが西部訛りらしい。
そして金髪美女の姿で西部訛りだとゾクゾクするというセリフがあったのですが、
日本語に例えるとどんな感じなんだろう。美女が武士なりきりしてるような?

内容ばれ

・おじいちゃんと若いバディのかけあいが、なんかもっと踏み込める気がして、
 すごく惜しい感じでした!
 こうさ、金髪美女には全然興味がないが、おじいちゃんの姿に戻ると襲いかかってくる
 ジジ専の悪霊とかがいて、ゲイを知らないおじいちゃんが恐慌をきたして若者に助けを求めるとか
 インターネッツを知らないおじいちゃんに若者がグーグルの使い方を教えてあげるとか、
 おじいちゃんが金髪美女の姿で女性をナンパしちゃうとかあるじゃん!色々!
・おじいちゃんの頭蓋骨とやり始めた動物のところの
 「分かるよ。目が二つあればよかったのにな」とかってセリフの意味が分からない。
・どう見てもプラレールです。ありがとうございました。
・悪霊の中に死因が気になるひとがいた。
 頭があんなに裂けるとは、ジェイソンと闘ったりしたのか?
・最後、金髪美女とモサ眼鏡っ娘のペアに進化しましたが、
 あのコンビで2時間やってほしかった!というひともきっと多いでしょう。



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「クロニクル」

2013年10月17日 | 学園物


高校生3人がある日突然超能力を得て、それがきっかけで仲良くなり、
色々な遊びを思いついては実行し、大笑いし、楽しく過ごしているが
やがて……。という話。

監督デビュー作ですがすごくうまい。
3人のうち、アンドリューはスクールカースト最下層で
友達がいないし、女の子にはスルーされ、家は貧乏で母親は病気、
アル中の父や近所のチンピラや学校の脳筋に暴力を振るわれる毎日。
アンドリューと最近仲良くなった従弟のマットはカースト上位、
超能力がきっかけで仲良くなったスティーブもたぶんカースト上位。
そんな3人も、超能力で女子高生のスカートめくったり、
駐車場の車を勝手に移動したり、買い物用カートを動かしたりといった
他愛ないいたずらをして笑い転げているところはすっごく楽しそうで、
普通の3人組といった感じでした。
マットとスティーブがアンドリューのことを脱最下層させてやろうと
色々世話を焼いちゃって、青春映画でもあるんですよ。

展開ばれ

超能力を得た原因とか長々説明するとテンポが悪くなるので、
登場人物が撮影したカメラ映像という設定にして
バンバン切っていったのが勝因だなと思いました。
(終盤はちょっと無理があったけど)

監督も影響受けたって言ってらっしゃいますが
「AKIRA」と「キャリー」を足して2で割った感じ。
あと小説「クリスティーン」と「X-MENファーストジェネレーション」を足して割るのでもいいです。

強いものは弱いものを殴っていい、という世界で黙って耐えていたアンドリューに、
誰よりも強い力を得て「人間を傷つけてはいけない」というのは酷だろう。
スティーブとマットがそう思うのは、それは2人がたまたま生まれに恵まれていたからで。

でもあんなにきらきらしていたのに、人生で一番幸福だって言ったのに、
あんな風になってもだれも悪くないなんて。
うーん、やっぱり超能力はアラサーになってから!!
(この映画を見てからだと、「XFG」のエリックとか、すごい大人に思えてくる)
(高校生のアンドリューを演じた子、実は26歳ですけどね…)

興行収入は製作費の10倍はあがってるみたいだし、大成功だ!
続編とかじゃなくても、監督の次回作に期待!




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「死霊館」

2013年10月15日 | ホラー映画

原題「The Conjuring」まじないとか、奇術とかいう意味のようです。
語源はラテン語の「共に誓い合う」らしく、そこのところも含まれているのかも。

競売にかかっていた家を購入した一家は、
その家に引っ越しした日から、不思議な現象に悩まされる、という内容。
家の中に入らない飼い犬、入り口のふさがれていた地下室、
妻の体に浮かび上がる痣、ひとりでに開くドア。

実在のゴーストハンター、ウォレン夫妻が、
唯一発表できなかったほどの恐怖の事件、という体裁の話です。

ウォレン夫妻
http://en.wikipedia.org/wiki/Ed_and_Lorraine_Warren

ものすごい直球勝負のホラーで、変わった演出はなにもないのですが、
モーションから投球までが早いので打てないというか(笑)。
溜めの時間が適正なので、いい感じに驚けます。
ホラーファンにはおすすめ。
というかこれモニタで見たら真っ暗で見えないシーンが多いと思います。

冒頭の悪魔憑き人形アナベルの話がめっちゃ怖かった。
実際にコネティカット州のオカルト資料館に保管されているそうです。

内容ばれ

悪魔は最後まで姿を見せない、これ実にいい。
娘さんたちはみんな可愛い。重要。
幽霊たちの出かたもエレガント。
本当にできのいいクラシックホラーです。

オカルト資料館で
日本の鎧兜がデデーンと常に映っているのがちょっと笑ってしまう。
(どうみても新しく、デザインがちょっと妙)

「インシディアス」の時も思ったのですが
年配のこわいおんなのひとの顔、は
夏場のメイクが溶けた自分の顔、に見えるので全然恐くねえ。
むしろなんか済みませんという気持ちになります。

「霊はガムのようなもので、くっついて離れない」
という説明は、アメリカっぽいな!と思った。

ラストで、ウォレン夫妻はアミティヴィルに行くって言って終わりますが、
これはあれですね「悪魔の棲む家」の事件に繋がるよということですね。




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「ウォーム・ボディーズ」

2013年10月10日 | 恋愛映画

ウィルス兵器か伝染病か、理由ははっきりしないけれども
ゾンビが世界を埋め尽くし、生き残った人々は壁の中での生活を余儀なくされていた。
自分の名前も思い出せないゾンビの青年「R」は、いつものように集団で人間狩りに出掛けた先で
猛々しくゾンビを仕留める女性ジュリーに出会い、一目ぼれをするのだった。

少しだけ人間的な思考の残っている「R」主観の、
ゾンビ世界のあれやこれやへのツッコミが楽しめるゾンビ映画としてもいいし、
ジュリーとRのラブコメとしても相当おもしろいし、
生きようとして必死に戦う人間たちのサバイバルバトルもちゃんとしているし、
色々きゅっと詰まっているお得な感じの映画です。
XFGでは女子に慣れないメガネ君を演じていたニコラス・ホルトくんが
イケメンゾンビを熱演しています。
(メイクが合っているのか、この映画が一番ハンサムに見えますよ。FFにこういう顔の人いたよね…)
「トワイライト」のゾンビ版と言えるかもしれません。
私はこっちの方が好きだな…。

登場人物の名前が「ロミオとジュリエット」に引っかけてあります。
R=ロミオ、ジュリー=ジュリエット、M=マーキューシオ、ペリー=パリス。

内容ばれ

ゾンビ、壁、いかにもなにかのメタファっぽい撮り方でしたが
ばっさり無視しても全然面白い映画です。

飛行機をおうちにして、好きなおもちゃやレコードで飾り付けてたRの暮らしを思うと切なくなります。
(ホルトくん背が高いから猫背になっても搭乗口が頭ギリギリだった……)
怖がられないように、キモいことしないように、一生懸命のゾンビ…。
終末ゾンビものにもかかわらず、白雪姫や人魚姫、美女と野獣みたいな
どこか童話っぽさのある可愛い映画でした。

ジュリーの女友達と、Rの友達Mがいい味出してた。
ジュリーに捨てられたRが、Mに抱きしめられたところ
別にそういう意味でなくてもグっとくる。
(M「女なんか……」って言ってましたけど)
そしてあんな混沌とした世界でも、女子は男性をメイクするのが大好きなのね…。
あのファンデーションもマスカラも、超々ウォータープルーフやないですか。
メーカー教えてくださいよ!


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「トランス」

2013年10月08日 | サスペンス映画

いよいよ今週末から公開です。私は飛行機の中で見ました。
ダニー・ボイル監督のシャープなサスペンスです。
綺麗で甘そうなんだけど、でも飲んでみるとドライなカクテルのような映画。
音楽も映像もなにもかもクールでオサレ!
(ややグロいシーンがあります)

大手オークションハウスに勤める青年は、
絵画強盗から絵を守ろうとして頭部に怪我を負う。
病院で目覚めた彼を待っていたのは
記憶を失った自分と、そして絵画強盗からの拷問だった。
2転3転する現実の中で、青年は徐々に記憶を取り戻していく。

オチばれー。

翻弄され苦しむ青年の物語であると同時に、
名前と人生を捨てて逃げるしか手段がないDVストーカー被害者である女性が
知性と能力でカウンター攻撃をかけ、見事に自分を勝ち取る話でもあります。

あの青年は、下手をすると「この外道!」というキャラクターになってしまいますが、
そこのところを庇護欲をくすぐる感じに青く、上品に演じておられて上手いなと思います。
あと絵画タイトル当てのあほなカップルゲームのシーンとか、エピソードも上手い。
キャスティングからしてミスディレクションが始まってますね。

もしかすると、ラスト近くになってもまだ青年への愛情が残っていたかもしれませんが
トランクの中身を見たときにすべて消えうせたのでしょう。
でもあれは身代りに亡くなったようなもので、彼女の責任でもある。
でも、青年も終わらせてもらいたがっていたように見えた。

意外やギャングのボスが異性として器の広いひとだったので、
(ラストとか、あれだけこっぴどい目にあわされていながら実にいい表情をしている)
彼と付き合えばよかったのにねー、って思いました。

絵画の構図がモチーフのシーンがいくつかあった気がしますが気のせいかもしれない。
(ジェームズ・マカヴォイ氏がすごい中世絵画顔なんですよね…そのせいかも)



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