映画の豆

映画の感想をだらだらと。
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「モンキーマン」

2024年08月27日 | バトル映画
監督脚本主演デーヴ・パテール
デーヴ・パテール監督デビュー作。

インドの復讐暴力もの。インドのジョン・ウィック。
地下格闘技で日銭を稼ぐ主人公は、母の仇を討つため計画を巡らせていた。
というあらすじ。
(8/28追記 「インドの」と書きましたが資本はアメリカ、ロケ地はインドネシアです)

犬は無事です。

ラストまでばれ

主人公のメンタルが不安定で、頻繁にフラッシュバックが入り
「待って待って、復讐より先に精神の調子を整えたほうがよくない?どう?」
と不安になったのだが案の定失敗し
「あっ、えっ?今はまだ失敗シークエンスで、
このあと修行、パワーアップ、のちに復讐成就か!」と気付いたのだった。
そして修行が終わっていよいよ復讐にいく…と思わせて行かない!
心の弱かった自分をボコボコにした地下格闘技場に行ってリベンジするのだった。
(でもおかげで元締めがシャールト・コプリーだって気付けたよ)

現政権批判、ナショナリズムへの批判があるという意見を見かけた気がするが、
どの部分か分からなかった。とはいえインドについての私の知識が少なすぎるので、
見落としているのかもしれない。
ババの、宗教を選挙に利用する姿勢がモディ大統領匂わせとかなのか…?
あとLGBTを法的に認めないという発表のニュースが2回ほど流れたところ?

機材調達トラブルもあったようで、大変そうだった。
ところどころ画像が荒くなりpovみたいな映像になったがあのあたりがスマホ撮影だろうか。
この映画はまったく悪くないのだが、
現状の閉塞への強い問題定義、
または革新的なものを撮ってやるという意欲の強い映画を連続で観たあとだったので、
「母を殺された男が…復讐…ウン…」
とは少し思ったのだった。



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「デッドプール&ウルヴァリン」

2024年07月28日 | バトル映画
ワーーーーーーーーーー!
この映画は、20世紀フォックス社に権利があった作品とキャラクター、
およびそのファンたちの歓迎パーティー映画でした。
あとニューラインシネマ(&ワーナー)に権利があった作品とキャラクター
およびそのファンたちも同様に歓迎されています。

ヴァネッサと破局し、苦い日常を送っていたウェイドは突然拉致され、
謎の組織にスカウトを受けるが…というあらすじ。

監督はデヴィッド・リーチからショーン・レヴィへチェンジ。
「フリー・ガイ」を撮った人ですね。
かなり大勢の登場人物が出てくるので
アメコミ映画のこと一切なにも知らないが?
という人向けではないです。
R15+なので、手足や頭が気軽に取れます。
あと結構下品できつめのジョークもどんどん出ます。
苦手な人はちゅうい。
でもウルヴァリンやX-MEN、
その他フォックス映画をよく見ていた人は劇場へ行ったほうがいい。

歓迎パーティーと同時に卒業式でもあって、
今後も見てほしいけど無理ならいいよ、いつでも来てね!
って感じで、精一杯もてなそうとしている。
泥臭いことが嫌いなMCUが、いつものツンとしたスタイルを捨てて
なんか暖かいムードを出している!(エンドロールとか)

必要な基礎知識
(予習は嫌だが映画は観たい人へ下記反転)

・「ローガン」X-MENシリーズ中でも1、2を争う傑作。
 (なのだが悲しい話すぎて何度も見たくない類)
 認知症を起こしたプロフェッサーXが死者の出る大事件を起こし
 ウルヴァリンは、恩義のある彼を保護しながら逃走を続けている。
 そんな彼が狂暴な少女を拾うが…というロードムービー。

・「ロキ」ドラマ。AVEDで逃げたロキがTVAに逮捕される話。
 TVAは非人道的な時間管理組織で、神聖時間軸という
 私たちがMCUで見てきた時間以外の分岐した世界を消滅させていたが
 色々あってそういうことはしなくなった。
 TVAで働いている人々も実は…とか色々あった。

ラストまでばれ

私はX-MENシリーズ全て、当然ウルヴァリン全て、
ファンタスティック4新旧すべて、
ブレイドも旧デアデビルもエレクトラも全部履修済なので
嘘でしょう!?という驚きで白目になった。
ジェニファー・ガーナー本人!?
ウェズリー・スナイプス!?(脱税で収監されてたんですね…)
人生の走馬灯だよ…。

箇条書き

・アース10005のハッピー、アベンジャーズの面接官やってるの?
 (8/2追記 10005ではなく616って表記されてました!2のラストで行ったのか)
 背景の仏頭、それピアースの家にあったやつ…よりは随分小さいかな?
 なんで室内インテリアに仏頭を飾るのか。
 「スーパーパワーは縦列駐車?」は辛辣なジョークだね。
・ローガン変異体は全部コミックネタなのか。
・ジョニーのやつ、完璧に騙されたチキショーーーーー!
 コスチュームが同色なのを利用したミスディレクションに引っかかった!
 首元だけチラッと意味深に見せてさ…!笑ったけど!
 笑い声はすごく高めで、演じ分けてるんだなと思った。
 カサンドラに「ホタル」って言われたり
 ガンビットに「スイートエンジェル」って言われたりしていた。
 前者は分かるけど後者なに!?
 ギャラそんなに高いの…?白人俳優の星…?
・ジャイアントマンの死体がそのまま基地になってる!
 最期に何か守ろうとしてたんだろうかあのポーズ…。
・おヒューさまの離婚ねたいじりはやめて!かわいそうでしょ!
・虚無のアジトにあった女性のレリーフ、ワンダに見えたけど誰。
・マグニートーは死んだって、エリックすぐ死ぬ。
 「ローガン」でもおそらく死んでた。
 顔がマイケル・ファスベンダーだから仕方ないな。
 チャールズは虚無界に、エリックと話すために来ていた気がする。
 彼は生き残って後を託される人という感じだものね。
・今回のアクションは、ヒーリングファクター持ち同士の
 えげつない戦い方は大満足でしたが
 団体戦はいまひとつ…ガンビットくんは中距離攻撃が可能なんだから
 もうちょっと引いた方がよくはないかね。前衛能力者多すぎチーム。
・カサンドラの能力は良かったですね。
 眼とか鼻から指が出ているCGとか、地味ながら怖かった。
・「一度でいい。チャールズが誇れる男になりたかった」
 ウワーーーーー! 
 私はX-MENのキャラクターたちのことがとても好きだが、
 いつまでも中心人物でいるために万年愚かでいがみ合っているより
 今回みたいに後進に譲って、偉大な人物視されているほうが嬉しい。
 (譬え話なので特定の作品のdisではないです)
・「ディズニーが復活させて90歳までこき使う」
 あんなに美しく閉じた「ローガン」をこじ開けたんだから
 責任とれよな!
 (でもあのローガンを復活させなかったのは良識を感じた)
・8/2追記 私は10005の、自己犠牲で死んだウルヴァリンは
 「ローガン」のウルヴァリンとは別人だと思ってましたが
 どうやら10005のローガン=映画「ローガン」のローガンだな…?
 そうすると「ローガン」は2029年設定だから、
 2024年時点ではまだウェストチェスターの悲劇が起きてなくない?
 そっちを止めてあげたらどうなのよい…?
・ウルヴァリン映像化初のマスク、デッドプールのセクハラ取手発言で台無しだ!
 もうあの突起を変な目でしか見られない。
・スタンリー・スチーマー 親愛なる清掃業者。
・すべてのデッドプールの相棒って、ピーターよりウィーゼルのほうが…?
 と思ったが、帰って調べたら役者さんが暴行で告発をされなさっていた。
・パラドックスくんはタイムリッパーの開発費をどこからちょろまかしていたのか、
 職員の大量殉職をどうごまかすつもりだったのか、
 組織的にもうちょっと厳しく見張ったほうがいいのではないか。監査とか…。
・その濡れた筋肉をしまえエロおやじめ!
 トレーニングをさぼってる発言もミスディレクションだった。ふいた。
・ラストでデップーが1人でもうちょっと頑張ってたら、
 例のユグドラシルの彼が仕方なく助けに来てくれたような気もする。
・シャワルマ投げ捨てたな!言いたいことは分かるけどコラー!!!(肉好きのデブ)
・ポストクレジットまさかの。「language」いじりはやめてやってよ!
・エンディングが、すさまじくださいんですが、それが猛烈にいいんですよね。
 あれを見るためにもう一度観たいくらいです。
 若い!若い!若い!若い!若い!若い!の連続。


時間について

ところでMCU世界において、時間は改変不可。
分岐するのみの多元宇宙(多世界解釈)方式なんですよね。
ただ人間や物質を持って来る事ができる。
なので最後、ローガンにやり直しをさせてあげてという希望は却下されます。
過去があなたを作った、という理由を言ってますけど。
その時間法則を生かして、これまで塩漬けされてたキャラクターや
失敗したリブート、時間改変によりなかった扱いになった時間や人、
全員いるよ、別アースに確かに存在するよって映像で見せてくれたのは
上手と思ったし嬉しかった。
(でもプロデューサーの采配がゆるくてグダグダしたあの感じもフォックスの味だと思う)

ぶっちゃけると物語における時間は、上書き式のほうがエモいものが作れるので
今後MCUでも、SFとか全く興味ない儲かればいいってプロデューサーに代替わりした場合
「誰もそんなこと気にしちゃいないよ」って上書き方式に変わる可能性はある気はする。



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「キングダム 大将軍の帰還」

2024年07月17日 | バトル映画
シリーズ4作目。
(公式で最終章と書いているが、ここで終わるのかどうなのか分からない)

肉体に神を宿す武神に強襲を受けた飛信隊は大打撃を受けながらもなんとか逃れ
総大将・王騎の率いる軍と合流し、決戦に向かう…というあらすじ。

最近の邦画の最高峰レベルの歴史スペクタクル映画でした。
3と4でひとつの内容なので、あらすじを把握したい人は
おさらいをしておいたほうがいいかも…(細かいことを気にしない人は大丈夫です)。

合戦と、肉体による格闘のバランスが丁度よく、にこにこしました。
体幹が強すぎて、吹っ飛ばされても倒れない描写は特にすごい。

内容ばれ

この章は王騎将軍のための物語なので、
信の印象がかすむが、なんとかエモい感じにまとまって終わった。
脚本は黒岩さん続投です。

王騎将軍、相手の身分にかかわらず
言動が常にエレガントなのが尊敬できますね。
映画は、最初のうちはあごに髭を貼った大沢たかおさんにしか見えなかったのですが
いつのまにか見慣れました。
最後の乗馬シーンとか、色っぽくて優しい年上のヒロインに見えたぞ。

王騎将軍VS武神バトル、見応えがありました。
武のレベルは確実に武神のほうが上なんだけど
将軍というのはLUCKが999くらいあるんだろうな。
(そういえば騰の戦闘スタイル、VFXをかけず、
見切れと効果音を使って表現していて苦労がしのばれた)

小栗旬さんの李牧、なんか積極的なヤン・ウェンリーみたいで面白い。
彼の無双が見たいので続いてほしいものですがどうでしょう。



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「マッドマックス フュリオサ」

2024年06月07日 | バトル映画
「マッドマックス 怒りのデスロード」前日譚。
フュリオサがいかにして大隊長にのぼりつめたのかを描く。
マッドマックス・サーガという表記があったので、
あの世界観でユニバース化するのかも。

幼くしてイモータン・ジョーに攫われ、
母を殺され、ハレムに入れられ、
腕を切られて辛酸を舐める話か…きついな…
と思っていたが、割と配慮されており
そこまでではなかった。

フュリオサ母がめちゃくちゃ格好よく、
夢女が発生しそうだった。

注意 犬を食べますが、犬も人を食べます。おあいこ。

ラストまでばれ


バルキリーだー!マックスだー!
ぴこぴこ人形だー!乳首男爵の乳首いじりだー!と、
前作ファンへのサービスがふんだんにある。
前日譚としておおむね満足なんですが
いくつか不満があって、
・今回新登場のディメンタス将軍、
 クリス・ヘムズワース氏の正気りょくが意外に強くて、
 妙に常識人に見えた。
・怒りのデスロードはノンストップ狂気カーバトル映画だったが
 今回は時間がブツブツ途切れるので、都度正気に返された。
・新登場のメンター的立ち位置のジャックくん、いい人なんだけど、
 この世界は踏み潰された弱者と、
 精神または肉体の壊れた
 強者だけの狂った世界だと思っていたので、
 強くて地位もあって心身ともに健常な白人男性が
 ヒロインを助ける?
 そういう普通の映画みたいなムーブは他所でやってくれないか!?
 (演じるトム・バーク氏はグラナダホームズのワトソン役デヴィッド・バーク氏の息子)
・ラストのカタルシスを付与するために、
 フュリオサの母の仇をディメンタスにしたのだと思うんだけど、
 そうするとなんかイモータン・ジョーを憎む要素そんなになくない…?
 あとなんかワイブスたちを命懸けで守る動機も弱くない…?
こうやって並べるとものすごく貶してるみたいですが
本当におおむね満足です。
ウォータンクの攻防のところとか、やっぱり面白かったし、
ギミックもいちいち凝ってたし、
アニャ・テイラー=ジョイの目ぢからは凄かったし。


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「ゴジラ×コング 新たなる帝国」

2024年04月28日 | バトル映画
モンスター・ヴァース第5作目。
(ゴジラ→キングコング髑髏島の巨神→ゴジラ キング・オブ・モンスターズ→ゴジラvsコング)
予習なしでギリいけるっちゃいけるけど、
強いて言うならゴジラvsコングくらいは観ておいた方がいいかな?
コングが思わぬ強敵と遭遇するが、
そのころ地上ではゴジラが巨大生物を片っ端から撃破していた…というあらすじ。

相変わらず怪獣が主役で、
人間のめんどくせー恋愛とか陰謀とかそういうのはない。
でっかい生物の大暴れが好きな人には大満足の映画と言えるでしょう。
ところでなんで毎回コングさんのシャワーシーンあるんだろう。

ラストまでばれ
最初「ほぼ猿の惑星では…」と思ってましたが
だんだん「HiGH&LOWだわこれ…」となった。
(一部キャプテンアメリカ ウィンターソルジャー)

モナーク所属の人は全員頭がおかしいので、
市井のちょっと変わった程度の人が混ざると常識人に見えてしまうマジック。
新登場のイケメンの人も陽気な狂人でよかったです。

モスラさん、ファーンって突然実体化してたけど、どういう理屈!?
怪獣の質量は、地球上の法則に準じないの!?

ゴジラさんがコロッセオを猫ちぐらにしていたが、
毎回世界遺産を爪とぎとか、給水器とか、猫じゃらしとかにしてほしい。






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