映画の豆

映画の感想をだらだらと。
本サイトは
http://heme.sakura.ne.jp/333/index.htm

「カウボーイ&エイリアン」

2011年10月30日 | アクション映画
カウボーイがエイリアンと闘うという、
ものすごく斬新な題材に挑戦している。

ただ、決定稿の2つ前くらいの整理されてない感じの脚本で
中盤からかなりグダグダしよります。

記憶喪失のダニエル・クレイグは気付くと腕に不気味な腕輪を装着していて
腹に大けがをしていた。とりあえず近くの町に行って
傷の手当をしてもらって一服していたら、
UFOが飛んできて街の人を攫って行ったよー、
というお話。

内容ばれ

開拓時代のアメリカ人とネイティブアメリカンが
共闘してエイリアンをやっつけるというのが更に珍しい。

正確にはダニエルもハリソンもカウボーイじゃないので
「強盗&牧場主&エイリアン」にすべきではないか。

追跡に出て、逆さま舟で一泊して、強盗団にあって、荒野をさまよって、
インディアン、とって返して強盗団スカウト、のあたりが
めっさもっさりしてるんですよねー。
あと、焚き火にボーン、マッパでポーンのシーンで
完全に火の鳥星人への感情移入が切り離されたというか
この人の事はよくわからんな、となったので
正体バレのエピソードは他のものに換えたほうがよかったと思う。

あんな発達した科学を持つ宇宙人が、なんでマッパの肉弾戦で襲ってくるんだろう。
前日にみんなで「ランボー」でも見て盛り上がっていたのか。
あと「エイリアンは目が弱いから昼間の明かりには耐えられない」って設定が
途中でロストしてるような……。

「作業中に腕輪を取るな!危険!事故多発!」
ってポスターを描いてUFO内に貼っておくべき。




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「猿の惑星:創世記」

2011年10月27日 | SF映画

大胆かつ繊細で見応えがあります。
家族もの・友情もの・種の興亡もの
抑圧反抗もの・仲間との絆・アクション、と内容も盛り沢山。
性別年齢関係なく楽しめる大作映画です。

認知症の薬を開発している主人公は、
猿への投薬で著しい効果を得たその薬を父親に投与する。
父親の症状は改善され、
主人公は投薬により天才となった猿の産んだ子を飼い始める…という話。

内容ばれ

前半シーザーの生い立ちを丁寧に描いたのが大英断だったと思う。
アクションシーンの時間は減ったけど、戦う意味とつらさが強調された。

■隣の家の人がものすごくかわいそうでした。
 嫌なやつ描写をたくさん入れてたけど無理がある。
 家を猿に襲撃され、車を壊され、挙句の果てにあれ。ひどい。
■職業倫理はともかくとして、認知症の再進行に気付いたのなら、
 外へ出られないようにする工夫は必要だったと思います。
 この映画、基本的に誰も悪くないと私は思うけど、
 でもあれだけは別。主人公が悪い。
■あれ?ドラコ?って思ったのは最後の放水のところでした。
 ごめんドラコ。ハリポタでは頑張って学生メイクしてたのですね。
■シーザーの中の人はゴラムの中の人だった。
 というか猿全員、中身はおっさんだった!
 主人公のフランコとシーザーの中身のおじさんが抱き合っている撮影風景を見ました。
 フランコすごい。全身スーツを着たおじさんをあんなに愛おしそうに見つめて…。
■この映画1番の名シーンは、劇場内の空気が変わったのが分かった。
 割と映画史上に残るかもしれないクラスの名シーンだと思う。
■エンドロール、東京がやられてすぐに空港を閉鎖したら、
 四国は助かりそうだけどと思った。四国disじゃないです。



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「ラスト・エクソシズム」

2011年10月23日 | ホラー映画



少年の頃から教会の広告塔役を務めてきた主人公の牧師は、
職業と割り切って教会を切り盛りしていた。
しかし悪魔払いの儀式で子供が命を落とした記事を読み、
息子を持つ親としてこれ以上子供の犠牲を出さぬよう、
エクソシズムは絵空事であるという事実を暴露するために
ドキュメンタリー映像を撮影することを思いつく、
という体裁のフェイクドキュメンタリー。

低予算ながら割とかっちり作ってあります。
しかしそのかっちりさが縛りになって、
恐さにも制限がかかっちゃったのが残念なところ。
(そのへんフリーダムすぎて怖くなかった「インシディアス」と足して2で割れ)

おちばれ

悪魔はいた・悪魔はいなかった、両方で解釈できるようになっているので、
トリックで説明のつかないことは何一つ起こってない。それはもうかっちりと。
ただ、あの3人が帰り道にカフェに寄るかどうか、
牧師が最後にどう行動するかは偶発的な出来事なので
絵の予言が的中している以上、本物だったのかなと私は思う。
(あの女の子、CGとかではなく普通に背を曲げているそうですね。スゲー柔らけぇ!)

農家に戻ったときに家の壁一面に描いてあったラクガキ、
信者たちが「これからサバトだぜイエー!」っつって
みんなで盛り上がって描いたのかしらと思うと妙におかしい。
アバダムもすぐにマッパになろうとするし
悪魔関係の皆さんはあれですね、体育会系ですね。

アメリカの田舎、やっぱ怖いわー。




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「キャプテン・アメリカ:ザ・ファースト・アベンジャー」

2011年10月21日 | アクション映画

頭を使わない爽快アメコミアクションムービーで、
わくわくした気持ちのままお家に帰れます。
(ただアベンジャーズの前ふり映画でもあるので
ソーやアイアンマン2、ハルクを全く知らない人は最後に???となるかも)

ジャンプとか漫画雑誌の広告の
「1日15分のトレーニングでマッスルボディをゲット!」
とかまさにあの使用前使用後の写真をそのまま映画化したような作品です。
マッスルボディをゲットして、そのままナチス派生の悪の組織ヒドラと闘います。

この映画の最大のハードルは大昔の漫画の全身タイツコスチュームを
いかに自然にスタイリッシュに再現するか、だったと思うのですが、
そのクリアのためのアイディアが凄かったです。
その衣装を着るに至る事情も、挫折とつながっていて意外性があったし、
後半は上着や小物、ストーンウォッシュ加工で見事に着こなしていました。

ねたばれ箇条書き

■スタークおとん絶好調で飛ばしてたのでニコニコした。
 トニー、お父さんにそっくりだったのな。
 (でもアイアンマンの時と役者さんは違うのですね)
 リアクターテクノロジーはおとんの代で完成してたんだ!?
■レッド・スカルさんは名演技でも誤魔化しきれない
 昭和の特撮臭ただよう赤いヴォルデモートでしたが、
 なんというかアースキン博士への片思いが切なすぎて
 顔どころではありませんでした。
■「博士の完成作品は俺で、お前は失敗作だ」
 「博士はお前に全てを与えた。何故だ。お前には何がある」
 「博士は俺のこと何て言ってた?」
 上の2つはともかく、最後の質問はそれ聞いてどうなるっていうの?
■主人公とバッキーはまあ鉄板として、原作だと復活するらしいし、
 そのうち復活すんだろ!と思っておきます。
■しかし体重50kgもないような女子より小柄な俺だけのかわいこちゃんが
 (あなたの知っている受のうち一番華奢で可愛い子を思い浮かべて下さい)
 戦場でピンチになったときラオウみたいなサイズになって助けに来てくれた…
 っていうのはすごいBLコメディじゃないかと私は思うんです。
 え?あ?びっくりしたけどお前だったら、俺は受でも攻でも…みたいな。
 バッキーのあの微妙な顔。
■最後に老女とダンスはあると思ったんだけどなかった。
■エンドロール後のおやくそくでアベンジャーズの映像がちょっと流れました。
 スタークとソーが喋ってると変な感じ。
■しかしキャップと皆のパワーの差が大きすぎる!
■ロキはいついかなるときも「はー眠い」って思っているように見える。
 かわいい。奴はあにうえにビンタされてハグされたら一発で改心する子。


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「ゴーストライター」

2011年10月16日 | サスペンス映画

うっかり八兵衛たちによるサスペンス。
主人公もうっかりだが、敵も相当なうっかり者。
(コロンボが相手だったら15分で終わってる)
ミステリー発祥の国のひとたちが、あんな注意力散漫でいいんだろうか。

元英国首相の自伝の執筆を依頼されたゴーストライターの主人公は
溺死した前任者の遺品を整理するうちに、幾つかのおかしな点に気付き……という内容。
ユアンがうっかり主人公を好演してました。

疑問に思った事はすぐに直接本人に喋っちゃうし、
部屋の鍵をかけないし(ラストの事務所部屋とか)、
逆探知・録音・盗聴の可能性を全然考慮しないし、
身の危険を感じても行き先を告げずに単独行動でウロウロするし。

ねたばれ反転

こんな全方位が隙!みたいな男は私でも暗殺できる……。
せめて電車を使おうよ。
最後あれ写メってネットにあげればいいのに。乾杯とかしてないで…。

クラシカルなサスペンスで、所々ちょっとたるいです。
好みによるかな。
ずっと天候が曇り空で、海辺の邸宅で、
台風前のような強い風に草原が揺れている風景、
閉じ込められたっぽい閉塞感の好きな方にはおすすめ。

奥さんがボロい格好をしたみすぼらしい女性で、
最後の出版記念パーティーでパリっとした美人に変身してて
「女怖ぇぇぇ!」ってしたほうがメリハリついたんじゃないかと思う。

自伝は、前任者の原稿が使用されたんですかねあれ。
それだとそんな暗いラストでもない。


ユアンがグーグルで真相(に近い答え)に辿り着いたのには脱力した。
えっそういうのはそれなりの筋の人がちゃんと処理しておかないの…?


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