映画の豆

映画の感想をだらだらと。
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「ランボー ラスト・ブラッド」

2020年06月28日 | アクション映画

ランボー1作目の原題が「First Blood」なので、一応の完結なのかな?
父の牧場で、知人女性とその孫娘ガブリエルを住まわせ穏やかに暮らしていたランボーだが、
娘のように思っていたガブリエルが、自分を捨てた父親に会いにメキシコへ行き、
誘拐されてしまう…というあらすじ。

さすがにもう年も年なので、軍隊相手に戦うのは無理で
メキシコカルテルの私兵とドンパチします。
お年寄りのホームアローン、残虐度は増し増しで。

内容ばれ

またもや母姉妹妻彼女娘を殺されて怒りに火がつくプロット。
馬を殺されるのでいいじゃないスかって思うんだけど
たぶんランボーシリーズを見に行く世代の男性は
馬だと興奮できないんでしょうね。

残虐表現はちょっと面白かったです。
鎖骨って、片方を折っておいたら手でひっこ抜けるんだ。
折れてもそんなに痛くないらしいけど、抜くのはさすがに痛いのか。
あと心臓って、あんなに綺麗に形を保ったまま取り出せるんだ!?

ガブリエル、保護者2人の言うことはまるで聞かないけど
赤の他人の言うことはホイホイ信じる不思議な子だった。
たとえ知人でも、男性と一緒にいるときは飲み物から目を離すな、
一回目を離した飲み物は飲むな、って日本の女性でも知ってるけど、
ちょっと蝶よ花よと育てすぎたのではないか。

予告を見た限りガブリエルを組織に売るのは父親かと思っていたのだが
特に関係なかった。ただの妻子捨男だった。
組織拡大とか、下剋上を狙う弟とか、あとになって考えるとなぞのシーンもあった。

私は1が一番好きで、原作通り
ランボーはラストで死ぬべきだったのではないかと今も思ってますが、
これまでの過去映像が流れたのはうれしかった。


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「エジソンズ・ゲーム」

2020年06月22日 | 実話系

電力システムの普及が見込まれるアメリカで、
直流を推すエジソンと、
交流を推進するジョージ·ウェスティングハウス&
ニコラ·テスラ組の熾烈な戦いを描いた映画。

子供のころに読んだ伝記で、
エジソンは努カ家の偉い人と刷り込まれ、
その後テスラ視点の話を読んでアレッ?となる、
日本人あるあるコースを経た私ですが、
それでもこの映画のエジソンのえげつなさにはちょっと引いた。
冒頭のシーンはよかった。魔術による夜明け、という感じ。

内容ばれ

コストの面でも技術の面でも直流は不利で、
エジソンはどうするかというと交流の危険性を印象付けるために
電気椅子で交流を使用したり、
交流による実験で動物を殺しまくったりします。
仁義なき戦い!外道!

そういえば悪名高いワインスタインが
エジソンをもっと人間味のあるホンワカした人物にしろ!
と再三改変させたらしいですが、
原型はどんな感じだったんだろう…マフィア映画みたいだったのかな。
エジソンの、奥さんと子供への愛情を示すシーンでかなり人間っぽくなってました。
奥さんの死をずっと引きずっていたように演出されてますが
実際は翌々年くらいに再婚なさっている。

ジョージ·ウェスティングハウスさんは良識ある感じに描かれていましたね。
お約束のドタキャン(というかあれはもはやダイナミックすっぽかし)
すごかったですね。
あ、あとトム・ホランドくん演じる秘書くん、この作品では癒しだったけど
実際のお写真見るとマフィア2号だったし、その後の人生もなかなかマフィアだった。

どうでもいいけど天下太平の「太」の字の3画めを書くのに、
ものすごい時間がかかってんぞ。溜めがすごいぞ。

音楽は、好きな感じだった。ナイマンが好きな人じゃないかなと勝手に思った。
Dustin O'Halloran氏、Hauschka氏、どちらもピアニスト。



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「ドクター・ドリトル」

2020年06月21日 | 児童文学系映画

動物の言葉がわかる天才獣医ドリトル先生の映画リブート。
エディ・マーフィ版に馴染んでいたので、
予告でヴィクトリア女王が登場したのにびっくりしましたが
今回は原作の時代に忠実になったのですね。
主演はロバート・ダウニーJr。
藤原啓治さんがお亡くなりになったので、
最後の作品という事で吹き替え版を見ました。

ロバート・ダウニーJrが天才獣医で、
知人の凡人に恨まれている設定だと
何かを思い出してフフッってなります。
できる犬くんはトム・ホランドくんだし、
パワードスーツてきなものを装着するシーンがあるし、
これはお遊び的にカブせてる…?

なんとなくディズニー映画っぽい(ユニバーサルです)、
海の冒険や戦闘シーン、陰謀、探検など
お子様わくわく要素がいっぱい詰まった娯楽映画。

個性的な動物たちの声が豪華メンバーで、
トムホランドくんをはじめ、エマ・トンプソン、
ラミ・マレック、レイフ・ファインズ、マリオン・コティヤール等々。
撮影は大変だったと思うけど、
RDJはグリーンバック撮影慣れてるだろうしな…。

メスの動物が家庭内の雑用一切引き受けたり、
強い動物がみんなを守ったり、
そういう役割固定のないようにしている気遣いが感じられた。

音楽はエルフマン。

内容ばれ

今回もドリトル先生は妻帯者設定に。
やっぱりいい年をした男性が独身でいるのは
ファミリー向け映画ではまだ許容されないようだ。
次に映画化されるときは原作通りの兄と妹だといいな。

でも10年前の映画だったら使者が20代の女性で
最後ドリトル先生と結ばれてエンドだったと思うけど、
そういうのがないのは良かった。
リリーの設定も素敵だった。
お義父さん、どえらい迫力…と思ったらアントニオ・バンデラス。

エンドロール中に1シーンあります。


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「ホーンテッド 世界一怖いお化け屋敷」

2020年06月15日 | ホラー映画
監督スコット・ベック&ブライアン・ウッズ
ヒロインは色々心配ごとがあって沈んでいたが、友達に誘われて
ハロウィンパーティーに出かける。
数人のグループで意気投合し、お化け屋敷に行こうという事になるが
初めははしゃいでいた彼女たちも、
やがてそのホラーハウスの異様さに気付き始め…というあらすじ。

うまく作ってあるので、ちゃんと怖いし、
お化け屋敷風だったりリアル脱出ゲーム風だったり、
色々なアトラクションとして楽しめる。
ホラー好きにおすすめします。
この映画のヒロインは守ってあげたくなるような、
はかない感じで、なおかつ、やるときゃ殺る子!
という難しい役どころですが割と成功してました。
相手役男性も守られているばかりじゃなくて
たくましくて頼りがいのあるナイスガイです。

お化け屋敷が好きでよく行きます。
チェンソーをブンブン鳴らすピエロに追いかけられて
トイレ個室に隠れたことありますし、
殺人鬼やおばけから逃げてクロゼットに隠れたことは3回ある。
ダイニングテーブルの下を這って逃げたこともあります。
悪魔にとり憑かれた女児に液体を吐きかけられたし、
ネットカフェの個室でネット開覧してたら
机の下から女の人が這って出てきたこともあるし、
おばけONLYの通路に間違って入って、
スタンバイ中のおばけたちと会ってしまった事もある。
この映画のお化け屋敷、最初がチープめで、
これはだめなやつや…ってハードルが下がったところに
ガチっぽいのがくるとやっぱりこわいですね。
(言わせてもらうと、ワンコインじゃないお化け屋敷で
ガイコツがデーンって出るのはパフェに入ってるコーンフレークと
同じくらいがっかりする)

それと

終盤までばれ

緊急対応のために出てきたスタッフさんが不条理な言動を始めたら
それは怖いかもしれないな…。
ヒロインのDV彼氏の活躍ぶりはキューブリック版シャイニングの
ハロランを彷彿とさせるくらいすごい(活躍しない)。
最後のエスケープルームはリアル脱出ゲームのラスト15分という感じだった。

あと私、トリモチを踏んで動けなくなったこともあるので
2回ほど「分かる!」ってなりましたが
あれって、どういうサイズの動物を想定した粘度なんだろうね。
温めると弛むけど、加熱が可能な場所まで移動できねーってばよ。

例のシーンで、「クワイエット・プレイス」を見たわね!
って思いましたが、脚本が同じ人だった(3人のうちの2人)。

ぽっちゃりくんはクズ?と思わせて普通にいいやつだし
野球青年は好青年すぎて黒幕かと思ったら本当の好青年で、
ヒロインのお友達ちゃんたちもみな良い子だった。
おかげでなんだか爽やかな気もするが、グロもしっかりしてた。



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「ストーリー・オブ・マイライフ わたしの若草物語」

2020年06月14日 | 児童文学系映画
グレタ・ガーウィグ監督脚本

「レディ・バード」に続くガーウィグ監督作品2作目。
オルコット「若草物語」2をベースに1の回想が挟まれます。

マーチ家四姉妹はメグがエマ・ワトソン、
ジョーがシアーシャ・ローナン、
エイミーがフローレンス・ピュー、
マーチ夫人はなんとローラ・ダーン、
大おばさまがメリル・ストリープ、
ローリーはティモシー・シャラメです。
非常にセンスある配役。

監督は女性の感性の奔流を描写するのが得意ですが、
今回は作家を目指すジョーのキラキラとした気持ちの動きが美しかった。
わりと原作のエピソードに忠実なので、
古風なロマンス小説ファンの人にもおすすめ。
お衣装と大自然、よかったです。

全体的にばれ

姉たちがゆめかわキラキラ女子なのに対し、
エイミーは低くてハスキーな声、妙に迫力のある立ち居振る舞いで
the現実の精霊!という感じだった。
「ミッドサマー」のヒロインなんですけど、
早くも大女優のかんろく…フローレンス・ピュー…おそろしい子。

ガラスの仮面でもありましたが、若草物語と言えば
やっぱりクリスマスの朝食が一番有名なシーンなのかな。
次にベスの猩紅熱(ところでベスはなぜブルネットではないのか)。
私はジョーとローリーのダンスのシーンが一番好きです。
演技といい、カメラワークといい、最高だった。
(関係ないが、マーチ家の母娘たちがキャッキャしてるシーンで、
ローリーとローレンスさんとブルックさん3人が並んで
「尊い…」って顔してるのなんか面白かった)

ベスの熱が下がって、夫人、ベス、ハンナが
丸テーブルの周りでにこにこ座っていて、めでたしめでたし…
からの同じテーブル同じ構図で泣いている
マーチ夫人の対比をなさりたかったんだと思うが、
原作ミリほども知らん、というかたは
ベスの猩紅熱と末期の時間軸が交差してること、
お分かりになったろうか?
ジョーの髪の長さとか、分かりやすくはしてあるんだけど、
あれをやるなら、もういっそジョーとオルコットさんの人生を
交互にしたほうが分かりやすかったのでは…(オルコットさんは結婚なさらず)。

というか編集長と打ち合わせているシーンのシアーシャは、
あれはジョーじゃなくてオルコットということでいいの…?
シームレスにつないであるけど、結婚させる、させないについて交渉してるよね。

わりと忠実な映画化なので、有色人種の登場時間はモブさんの数秒です。
そこのところ我慢ならない人はご注意。


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