映画の豆

映画の感想をだらだらと。
本サイトは
http://heme.sakura.ne.jp/333/index.htm

「トランスフォーマー ONE」

2024年09月23日 | アニメ映画
エネルギーの枯渇しかけているサイバトロン星での
若き日のオプティマスプライムとその友情を描くアニメ。

実写映画と違って人間が出てきません。
下記は少し内容に触れますが
若い司令官は、振る舞いが軽率で自分に自信がなく、新鮮な感じでした。
どちらかといえば親友のD-16のほうがリアリストで優秀だった。
彼等は親友同士なのですが、やがて敵対することになります。

ラストまでばれ

偽のプライムに騙され、市民全員生まれた時にコアを抜かれ
奴隷労働をさせられているのだが
そのことに気付かずに粛々と労働をしている。
労働者の司令官、初めて見た。

メガトロンの心境の変化はもうちょっと丁寧に追ってほしかった気もする。
(今後リーダーを名乗る人間は信用しないと言ったが、
リーダーになる前のオライオンの手を離した)
司令官はマトリクスに選ばれた瞬間にいつもの司令官になったので、
なにかがインストールされるんだと思う。

ラストのやつ「新しき世界」(2013年)だな。
もう戻れない、まぶしい時間だ。





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「わんだふるぷりきゅあ!ざ・むーびー!」

2024年09月18日 | アニメ映画

大人気ゲーム「ドキドキ タヌキングダム」に挑戦するいろは達。
しかしいろはとまゆがゲーム内世界に囚われてしまう。
2人を助けるべく、ゲーム世界に飛び込むユキとこむぎだが…というあらすじ。

わんだふるぷりきゅあ!は飼い主とペットがペアとなり、
犬組と猫組の計4人が変身します。
飼い主とペットは互いのことが大好きで
毎週見ていてニコニコできるプリキュアです。

今回ゲストは、ひろがるスカイ組と魔法つかい組。

ラストまでばれ

飼い主を思って頑張る動物たちの姿に泣かされる。
一緒におばあちゃんになりたいっていうこむぎのセリフ、
いじらしいけど、種族の寿命の違いについて考えてしまう。
いやいや、こむぎもユキも100年生きて
今後もプリキュア映画に出続けるけどね!

大福ちゃんまさかの変身。
ところでこれは苦言なのですが
公開初日に盛り上がってほしいのは理解するけど、
映画で初めて見る形態などを公式が公開すぐにどんどん流しちゃうのってどうだろう。
中村悠一さんがプリキュアに…!っていうのは確かにキャッチーだけど
それでプリキュアを見に行こうっていう
新規のお客さんってそんなたくさんいらっしゃるだろうか。
普通に毎週見ていて普通に映画に行こうとしている層が
公開初日にねたばれを見てしょんぼりして終わりじゃない?
私は幸いにして見なかったけど、お友達はねたばれ踏んだって言ってたので。

2人の衣装はとってもかわいかったです。
大福ちゃんが喋ってないときも中村悠一さんの声が聞こえるようになった。




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「インサイド・ヘッド2」

2024年08月03日 | アニメ映画
本国での興行成績がすごく、アナ雪を超え、
歴代映画世界興行成績ランキング、10位に入るかも…?
という勢いだと聞いて、
なにか飛び道具的な設定が?あるいはアナ雪級のキラーソングが付くとか?
と思ってあらすじを読んでみたが、
ごくごく普通の続編っぽかったので不思議に思いながら見に行った。

単にものすごく丁寧に作られた、基礎ぢからの強い話だった。
(こういう基礎力の強い話、なぜか日本ではヒットしないのがずっと謎なのだが、
どうしてだろう)

主人公のライリーは13歳になっていた。
親友たちとアイスホッケーのチームを組み、
強豪チームのある高校のスカウトを受けて有頂天だが…というあらすじ。

思春期のライリーには新たな感情が増え、
昔からいるメンバーとトラブルを起こす。
2作目を見ると1作目のあの設定は、
思春期の感情の乱気流ぶりを描くためにこそある!という気がする。

エンドロールの後にワンシーンあります。

ラストまでばれ

プレ高校デビューのライリーの迷走ぶり、
昔からの友達を冷たくあしらったり、
周囲に合わせるために自分の好きなものを恥じてdisったり、
私は似た経験をしたわけでは全然ないが、
共感性羞恥心で発火するかと思った。つらい。

いま思春期のティーンさんに見てほしいが、
「わたしはこんなんじゃない!!!!!!!!」ってなるかな?分からん。

私は思えば思春期に新しい感情が増えたりせず、
ずっと「ヨロコビ、ムカㄙ力、ハズカシ、ダリィ、シンパイ」
の初期メンツだけでやってきた。
なのでありとあらゆる失敗パターンを想像するのはすごく分かる。
私のところに来るはずだった新メンバーは
間違って誰かほかの人のところに行ってしまったのだと思う。

コーチの手帳を盗み見ちゃったのはまあ仕方ないけど、
作中でなにかペナルティがあったほうがよかったのではないかと思った。

関係ないが13歳ライリーの顔がめちゃかわいい。



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「怪盗グルーのミニオン超変身」

2024年07月21日 | アニメ映画

グルーは高校の同窓会において、
グルーをライバル視するマキシムの逮捕に協力し、
恨みを買う。
保護プログラムにより平和な街に転居する一家だが…というあらすじ。
シリーズ4作目。
1~3のシンコ・ポール&ケン・ダウリオ脚本コンビから、
マイク・ホワイトにチェンジ。
今回は映画パロディが多くてにぎやかだった。

内容ばれ

タイトルになっているミニオン超変身だが
(ファンタスティック4+XMEN?)
思ったよりも小ネタだった。
主筋は3本で、マキシムとの戦い、
悪のホグワーツへの潜入ミッション、
一般人を装うグルー一家の悪戦苦闘コメディパート。
この3本が交わるようで交わらない、
ちょっとだけ交わる…という感じなので
最後で1本になったらもっとスッキリしたかなという気はする。
でもどの筋も、お子さんのハートを
鷲掴みにしそうな要素満載なのはさすがだった。

マキシムの、昆虫の体に人間の頭がついているデザインは
結構気持ち悪かった。
強く叩いたら、頭が取れそう…。
しかし憎い男の子供をさらって、危害を加えるんじゃなく
自分の子供にするって、それって、それってさ…と思いました。
そうしたら最後仲良くデュエットしてたので
両手の人差し指を向けて「ほらね!」と言った(心の中で)。
みんな元気そうで何よりだった。服役してたのか~。




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「ルックバック」

2024年07月04日 | アニメ映画

小学4年生の藤本は学校で配布される新聞に四コマ漫画を連載し、
クラスの尊敬を集めていた。
しかし不登校児童の京本も同時に四コマ漫画を連載する事になり、
その超画力は藤本を驚愕させ、プライドをへし折る。
2人の少女は数年後に出会うが…というあらすじ。
藤本タツキさんが2021年に発表された同名漫画が原作です。
ネットで無料公開されたこの作品は話題になり、
どちらかといえば日本の作り手達を驚愕させ、
プライドをへし折っていた(ように私には見えた)。

上映館が少ないせいか大盛況でした。
若いお客さんが多かった。男女比は半々くらい。
作品は実質55分ほど。
びっくりするくらい原作そのままで、
足されていたのは時間の経過シーンとフラッシュバックくらいでした。
(あと藤野の貧乏ゆすりや、京本の山形弁とか)
皆がそれぞれ違うシーンで泣いていたのが趣深かったです。

ラストまでばれ

出発地点ではたしかに皆と一緒にいたのに
夢中になっているうちにいつの間にかやりすぎてしまい、
皆はいなくなっているか、またはドン引きされている、
どうしても普通に、平均的にやる事ができない、
そういうタイプの人に、より深く刺さる話なので、
過集中の経験がなく周囲に合わせてうまくやれる人には、
さほど迫るものはないように思う。
(友の喪失を前面に、全力で押し出してはいないので)

この作品は多元宇宙論が採用されていて、
別世界の京本は助かり、悲劇は起きない。
が、私たちの見ていた世界の京本は助からないし、藤野は独りで描くしかない。
でもこちらの藤野が破った漫画があちらの京本に届き、
あちらの京本の描いた漫画がこちらの藤野に届く。
それは確かに奇跡だし、私たちを救われたような気持ちにさせる。

藤本タツキさんの作風として、説明の省略がある。
例えばジャンプのランキングシステムとか知っている人のほうが少ないのだから、
京本母などに「そのハガキは何?」てきな会話をさせればもっと分かりやすい。
だがそんなシーンはない。入れると鈍臭くなるからだ。
あと、京本が引きこもったきっかけや、
京本と絵の話を京本の口から語らせると分かりやすい。でもそれもない。
藤野に漫画やめなって忠告した女子が、プロデビューした藤野をチヤホヤし、
言いたいことが言えない藤野の代わりに京本がズバっと言うシーンとかもない。
入れるとねむたいからです。
切られている説明をもっと丁寧にして、女子友情部分をエモくして、
人気音楽家の歌をギャーンと大音量で流したら、
それこそ新海監督の客層を引いて稼げたと思いますが、
そうしなかったのは上品ですね。

自分の書いた2021年のルックバック感想を読み返したが
批判に対して激しくシャドウボクシングしており面白かった。
原作の話をしますが、
あのコミックの中で間違いなく一番素晴らしい画は、
雨の中で独り有頂天の藤野の見開きだと私は思うが、
あれと同等の効果を得るのに、
あの尺と、強い音楽が必要なんだな、なるほどと思いました。
(音楽といえば徳澤青弦さんのお名前があった。
彼は舞台「うるう」に参加されていたが、
あれもまた時間とbeautifulfriendshipの話だ)

「ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド」のパッケージが登場するので、
ラスト部分のインスピレーション元なのでしょうけど、
こちらでの事実は変わらないが、あちらには救いがある(あった)という意味では、
C・S・ルイス先生のあの作品を私は連想する(一応ねたばれ避け…)。

唯一、それはどうなのか?と思ったのが料金一律1700円各種値引き無効。
せめて学割は残してあげてほしかった。
藤野と京本が一緒にこの映画を見ていたら5000円では収まらなかった。
(ところで「経済ぐるぐる回していこうぜ」が
「生クリーム食べまくろうぜ」(?)になっていたがなぜだろうか)
(生クリームはおいしいね…)


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