映画の豆

映画の感想をだらだらと。
本サイトは
http://heme.sakura.ne.jp/333/index.htm

「ザ・プレデター」

2018年09月24日 | ホラー映画

シリーズ4作目。シェーン・ブラック監督。
暗殺作戦に従事していた主人公は、突如現場に飛来した飛行物体を目撃し、
乗組員と戦闘状態となる。
仲間は殺されるが主人公は宇宙人の装備品を入手することで生き伸びる。
しかしその話を軍は隠蔽し、主人公を軍の矯正施設送りにする。
護送途中に宇宙人を見掛けた主人公は…というあらすじ。
流血多めです。

主人公が矯正施設に送られるためのバスに乗り合わせた連中、
みな戦争で精神を病んでしまった男たちですが、
彼等が主人公チームとなって活躍します。

DVDで見ようと思ってたんですが、
ブロマンスがすごいという噂を聞いて滑り込みで見てきました。
たしかにすごかった。
「そのシーン必要!?」って逆ギレしそうになるくらいの瞬間最大風速だった。
しかしあれBLセンサーの全くないひとが見たら理解できるだろうか。
数年後に知恵袋で質問されたりはしないだろうか。
「あのシーンはどういう意味ですか?敵に洗脳されてたのですか?」
とかそういう…。

シェーン・ブラック監督は、
心の壊れた男が、仄明るい精神状態で
刹那的な行動に走るのがどうしようもなくツボな方だと思うんですけど、
それがプレデター向きかというと、そんな事はない。
なぜなら心の壊れたひとたちは、
どこかで「死んでもいい」と考えているので、恐怖と相性が悪いのだ。
あとビックバジェットよりは低予算映画のほうが監督の持ち味と合ってる気がする。

内容ばれ

なんか笑顔が魅力的な人だなあと思ったら
「ムーンライト」のシャロンのひとかあ!
シャロンはあまり笑わなかったから全然印象が違いますね。

音楽がヘンリー・ジャックマン氏で、
私は彼が音楽を担当する映画にドはまりする傾向にあるんですが、
ブロマンス作品を選って仕事しているのでは?という疑惑が今回発生しました。

主人公の息子くん、美しい子でしたけど、
「ルーム」や「ワンダー」の子なんですね。大活躍だ。

メインのチームが皆あそこまで残虐に死ぬのって
昨今珍しいです。





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「死霊館のシスター」

2018年09月23日 | ホラー映画

「死霊館」「死霊館 エンフィールド事件」
「アナベル 死霊館の人形」「アナベル 死霊人形の誕生」
に続く死霊館ユニバース第5弾。
ウォーレン夫妻につきまとう悪魔ヴァラク誕生話でした。

ルーマニアの辺境の修道院で、尼僧が首を吊って死ぬという事件が発生した。
この一件を重く見たヴァチカンは、超常現象を専門とする神父を呼び寄せ、
彼に助手の尼僧を付けて派遣するが…というあらすじ。

悪魔ヴァラクがなんで女装してるのか謎だったんですが、
「じょ、じょ、女装ちゃうわ!
たまたま出現場所に尼僧がおったからそうなっただけやし!」
という内容でした。

シリーズの中では、そんなに恐い方ではないです。
どっちかというと出オチ+大きい音の演出多め。
シリーズおよびウォーレン夫妻が好きな人向けです。
でもシリーズを見てなくてもまあ話は分かる。

ラストばれ

神父がめっちゃ仕事しそうな雰囲気で出てきたわりには、
シリーズ最弱くらいの勢いでアカン子でした…。
まあこのシリーズ機転が利くひとが多いですからね。

わりと登場人物が皆最初から最後まで気の向くままに行動するので
今にも全滅しそうでハラハラした。
とくにラストバトル空間にカチコミに行ったのに、
なんとなく3人バラバラに行動するのとか意味不明すぎた。

1から繋がってるシーンがあって、おっと思ったのと
あと尼僧の頓知バトルはよかったです。
あの尼僧役のひと、ウォーレン夫人役の人の実の妹さんなんですね。
同じ血筋とかそういう風にするのかな。
ルーマニア素敵でした。フニャド城ロケらしいのですが、
映画内の修道院とはかなり外観が違うので、
あれはCGとかあるいは他のロケ地があるのかな?
1952年とあったのでルーマニアが共産主義化して数年後ですね。
田舎の方はああいう風に影響ない感じだった…?



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「響 -HIBIKI-」

2018年09月17日 | 成長モノ

データ投稿のみという規定の文学賞に応募された手書きの原稿。
廃棄処分の箱に入っていたそれを何の気なしに拾い上げて読んだ編集者は、
作品の完成度に驚き、作者の才能を確信する。
しかしその小説を書いた15歳の少女、響は普通の女子高生ではなかった…
というあらすじ。

文章創作よりも響の破天荒な行動が主眼。
男は拳でシメて子猫ちゃんに変え、
女子はツンデレとスパダリを発動してフラグを立てていく、
マガジンっぽい内容ですが、原作はビッグコミック連載の漫画。
脚本は西田征史さん。

内容ばれ

響は、つまんない小説に対して
村でも焼かれたのか?ってくらい悪しざまに罵りますが
好きな小説に対しては幼女なみにリスペクト丸だしなので、
指折っても、顔面蹴っても、不思議と嫌悪感はわきませんでした。

友達の小説に対して、構成とストーリーが整ってるだけの文字の羅列
とかそういう強烈なdisも、友達の作品への愛情があるからか
何だかにこにこしてしまった。
りかちゃんのお父さん、村上春樹さんと辻仁成さんを足して割ったような(笑)
(りかちゃん、本棚を名作本棚とゴミ小説本棚に分けるって攻めてるわ…。
好きになってしまう)

直木賞は、最近はもっぱら
「出版業界に貢献してくれてありがとね~」賞になりつつあるな…
と思ってたんですけど、どうなのかな?

読んだ業界人はみなその才能にひれ伏す響の小説、
文体とストーリーの想像がつかないけど、読んでみたいな…。
町田康さんみたいな文体で、テッド・チャンさんみたいなお話だったりするのかな。


予告(指の骨をへし折るシーンがあります注意)
https://www.youtube.com/watch?v=6_9DS6aASSY


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「プーと大人になった僕」

2018年09月16日 | ドキュメンタリー

ミルンの「クマのプーさん」のその後を描いたオリジナルストーリー。
クリストファー・ロビンは、プーたちに別れを告げ森を去ったが、
その後父親を亡くし、戦争から戻り、結婚して、会社で働いていた彼は
再びプーに会う…というあらすじ。

業績の上がらない部局の長であるクリストファーは
大幅な利益アップかまたは従業員のリストラを強要され、
休日出勤を申し渡され、必死で働いているのですが、
昔と変わらない姿で現れたプーさんは「それって風船より大事なこと?」
とクリストファーに問いかけます。
働きたくないでござる魂に火を付けるやばい映画。
クリストファーの娘ちゃんがとってもかわいい。

彩度が低く撮られているので、ちょっと不安になる画面。

ラストばれ

クリストファーも、仕事より家のほうがずっと大事だって気付いたし、
家族にもその思いは伝わったし、
部局のピンチも何とかなるアイディアが出たし、
めでたしめでたしなんですけど、冒頭の休日出勤する朝に
テーブルから落ちて割れた蜂蜜の瓶が、プーさんを家に連れて帰った時には
元に戻っていたので(同デザインの瓶かもだけど)
あれ全部クリストファーの夢なのでは…という疑いがちょっぴり残ります。

エンディングの男性はどなただろうと思いましたが
くまのプーさんの楽曲を担当したシャーマン兄弟の弟さんなんですね。
映画「ウォルト・ディズニーの約束」でめっちゃ無茶振りされてた人達だ!

エンディングに映像が入ります。

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「500ページの夢の束」

2018年09月12日 | 人情系

「スタートレック」が大好きなウェンディは自閉症のため、
自立支援施設で暮らしていた。
スタートレック50周年を記念した
脚本コンテストが開催されているのを知った彼女は、
500ページにわたる長編脚本を執筆するが、
色々あって郵送の期限を過ぎてしまったために、
パラマウント社へ直接持ち込みをしようと
ロサンゼルスに向けて旅立つが…というあらすじ。

架空の物語への情熱が、
日常の困難を乗り越える助けになる系のお話は、
やっぱりオタクとしてグッときます。
スタトレファン同士が通じ合い、手を差し伸べる様は
なんとなくフリーメーソンを連想した。
しかしウェンディに降りかかる困難があまりにも連続しているので、
ハラハラするというより「いくらなんでも酷くない!?」
という気もちょっとした。

ラストまでばれ

認識能力に問題のある人が、
そのために不利益を被ったり犯罪被害に遭ったりするのを見るのが苦手で
(いや、それが大好きって人は、そんなにいないだろうけど)
早く終わってほしかった。

色々あってコンテスト応募作品を投函できなかった。

その時点で、施設の人に相談したら
何とかなったと思うけど、夜明けに施設を抜け出して
1人でロサンゼルスに向かう。

犬が付いてきてしまって、長距離バスの中で粗相してしまい、
途中で降ろされてしまう。

困っていたら、乳児連れの女性に話しかけられ、
彼女にipodとお金を盗まれる。

食料を買おうとしたら店主にぼったくられそうになって
助けてくれた老女の、養護施設に向かうバスに乗せてもらう。
が、そのバスが居眠り運転で事故る。

病院に収容される。
彼女を必死に捜索していた施設の所長さんと実の姉が
病院に向かったので、待っていれば解決したのだが病院を脱走。
逃げる過程で原稿用紙の半数を失う。
足りない部分を手書きする。

再度バスのチケットを買おうとするがお金が足りない
行方不明者捜索の警察に追いかけられる。

結末へ。

自立支援施設の所長やお姉さんが当てもなく夜中まで探しまわったり、
全然悪くない病院の人が責められたり、ああいうのも心臓に悪かった。

早くAIが状況判断を代わりにしてくれて
「貴重品から目を離さないで」
「合計金額は○○ドルです」
「このまま病院にとどまりなさい」
とか音声で指示してくれるようになればいいのに…とか
SF空想逃避していました。

原題は「スタートレック」でよく使用される(らしい)「待機せよ」というセリフで、
パニックを起こした彼女への指示と、ダブル(トリプル?)ミーニングになっている。

クリンゴン語はガチオタクを表現するために
映画でよく使用される言語ですが、
完成度が非常に高い架空の言語であるため、
上級者は日常会話できるそうですね。

バスのチケットセンターの人が、
「ER 緊急救命室」のケリー・ウィーバー医師の人だった。
懐かしい。



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