映画の豆

映画の感想をだらだらと。
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「ジュラシック・ワールド 新たなる支配者」

2022年08月01日 | パニック映画

リブートのシリーズ3作目で完結編。
恐竜が世界中に放たれ、人類と共存するようになって4年。
オーウェンとクレアはメイジーを引き取り一緒に暮らしていた。
注意深く彼女を守ってきた2人だったが、
ちょっとした諍いの隙をついてメイジーは誘拐され、
2人は誘拐した組織を追跡するというあらすじ。

パーク感がなくなって、生物パニックものという感じの今回。
旧作ファンに嬉しいサービスなどもあり、
親子そろって楽しめる夏休み映画と言えるでしょう。

虫うじゃうじゃ注意

ラストまでばれ

テーマがテーマなので仕方ないとはいえ
恐竜を駆除しなかった世界にびっくりした。
世界で一体どれだけの人間が死に、建造物が破壊されたのか。
新型ウィルスの比ではないほどの過酷な共存ではないか。
まるで罪悪感がなさそうな彼女に、将来大物ヴィランになれる素養を感じる。

旧作からアラン・グラント博士、サトラー博士、マルコム博士が登場。
旧作のテーマを鳴らしてくださる細やかな心配り。
サトラー博士とクレアの共闘や、
グラント博士とオーウェンの例のポーズとか、
旧作とのコラボシーン嬉しかったです。
ただちょっと登場人物が増えたことによりゴチャゴチャしたというか、
メイジーと博士組が偶然会ったり、
旧作組とチームオーウェンが偶然会ったり、そんな偶然ってある!?
あと虫はどうでもいいというかあまり興味が持てなくてテンション下がった…。

例のポーズ、流行らせたい気配を感じた(笑)
今作でふと思ったけど、あれハンドサインというより
急所の喉笛に食いつくための動線が手のひらで妨げられて、
邪魔で飛び掛かれず、スン…とさせるための動作ではないか。

ラスボスくん、けち臭いじょぶずみたいな人。
人間の事だれも信じてない風だったけど
ラムジーとの間だけ絆があると思ってたらしい。人を見る目がない。


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「ジュラシック・ワールド 炎の王国」

2018年07月16日 | パニック映画

前作で、恐竜たちが残った状態で放置されていたイスラ・ヌブラル島。
にわかに火山の噴火の兆候が見られ、恐竜存続派のクレアは、
スポンサーであるロックウッド財閥の助けを得て、
島にいまだ生存している恐竜の捕獲を目的としたチームの一員となり、
オーウェンを推挙するが…というあらすじ。

監督が交代して、J・A・バヨナ監督になりました。
「永遠のこどもたち」などを撮られた監督ですが、
後半ちょっと館ホラーっぽいかも。

ブルーが可愛いので、ブルー好きな人は見に行ったほうがいいです。

ラストばれ

タイトルにつながった感。
なるほどーと思ったんですが、
待て待て、「恐竜さんかわいそう」でやっていいことではないよねそれは…。
というか普通に考えて軍隊が出て、あのあと駆除されたとは思いますけど…。

甚大な被害が出たでしょうけど、補償はロックウッド財団が受け持ったんだろうか。
科学で人工的に作られた生物の保護についての議論に神の意志が出てくるのは
面白いなと思いました。

ブルーが、けなげだった。
狼の血が入った犬とかもああいう風に、
飼い主が弱っていると(捻挫で足を引きずる等)
主導権をとろうとして襲いかかってくるそうですが、
心配して寄りそってくるというのは
ものすごく知能が高いんだなという感じ。
この映画でオーウェンのこと好きな生物は、
みんな恐竜の血が入ってるんだと思います。





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「散歩する侵略者」

2017年09月15日 | パニック映画

黒沢清監督。同タイトルの舞台劇の映画化です。
不条理SFラブロマンス…?

夫との不仲に苦しんでいた妻は、数日行方不明になって
戻ってきた時には人格が変わっていた夫に戸惑う。
また米軍と政府の不自然な動きを追っていた記者は、
妙に馴れ馴れしい少年に声を掛けられる。
彼等は宇宙人だと名乗り、
侵略の前に人間の持つ概念を収集しているのだと明かす、というあらすじ。
冒頭とあらすじはホラーっぽい(スナッチャー系)んですが、
宇宙人と人間の奇妙なやりとりを時間を掛けて描く不思議な映画です。
前半はなかなかいいぞって思ってたんですが、
後半集中が切れて瓦解した感じがする。

ラストばれ

松田龍平さんてそういえば素で宇宙人に憑依されてそうというか(笑)
素足で釘を踏み抜いても「いてー…」くらいの反応で済みそう。(個人の意見です)
なので憑依される役とってもお似合いでした。
というか地球人に対してまったく慈悲の心はないが、
自分が「ガイド」と定めた相手だけは傷つけないし、
他の人間が傷つけようとするとそれを守るために容赦しないって
なにこのBLと少女漫画の爆売れ黄金パターン…って思いました。
なので長谷川博己さんファンは大満足の作品だと思います。
相手役の宇宙人、鎧武でミッチーをやっていた子かー。
宇宙人3人みなかわいくて、彼等の人間とのやり取りがよかったです。
ヒロインは、なんかこう「クリーピー」のヒロインと似た感じの性格設定ですね。

しかし侵略シーンは予算的にかなり厳しいものを感じたので描かないほうがよかったし、
なんか分からんけど侵略途中でやめたし、
なんか分からんけど奥さん意識障害が残ったし(与えた直後は平気だったのに)
なんか分からんけど概念消失した人は回復しつつあるよって、
なんか分からん多すぎだと思いました。
(私はメタファの類を起承転結の下位の下位に位置付けているので考慮しません)



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「シン・ゴジラ」

2016年07月31日 | パニック映画

予告編からアカン臭いがぷんぷんしてたので、
全然期待せずに行きましたが面白かったです!!
TV版のエヴァが好きなかたなら間違いなくお好きだと思います。
主人公の特攻スローモーション、泣いて心配するだけのヒロイン、
ヒステリーを起して叫びまくる人々、感情的で無能な大人、世界を救う十代、変なポエム。
邦画の病理が完全排除されてました。それだけでも爽快でした。
代わりに登場するのは大人たちです。名前もないような多くのキャラクターたちが
英雄的行為によってでなく淡々と職務を全うして日本を守ります。

この映画ではゴジラの脅威と同じくらい人間の強さが描かれますが、
突出した才能の力ではなく、並列つなぎによって能力が発揮されるところが
地味かつ日本っぽくて実にいいです。
誰が死んでもどんどん代わりが出てきて目的を果たす、
それが悲劇ではなく、格好よく演出されます。

邦画がつまらないという批評に対して、
お金がないからだ!という言い訳が過去にありましたが、
ゴジラがビルを壊すのにはお金がかかります。
じゃあ経費を減らすためにはそこを映さなければいい、
ゴジラを静止させればいいというアイディアがあり、
そこを逆手にとって格好いい展開が次々来ます。
これは盲点だった。誰でもできることではないけど。

あと日本の名脇役さん大集結でした。
橋本じゅんさん、片桐はいりさん、古田新太さんがセリフ一言!
前田敦子さん、粟根まことさんは見つけられなかった。
松尾諭さんと野間口徹さんのSP組が活躍しますし、
國村隼さん相変わらず素敵でした。小林隆さんも。
(柄本明さんはちょっと息が苦しそうで気になりましたが、演技…?)
いかにも院卒の理系の人っぽいヒロミさんを演じた市川実日子さん、
印象強かった。ナチュラル眉、すっぴん、セットしてない頭、愛想ゼロ。
普通こういう女性はヒステリー女として描かれる事が邦画では多いですが、
ギーク枠で活躍してた。ラストのセリフと表情には男女ともにキュンとしたと思います。
ちなみに主役は進撃の巨人で髭リンゴ男だったひとです…。
物語の面白さに関しては、役者さんが寄与できる部分は少ないと痛感しました。

内容ばれ

庵野さんの頭の中の、ものすごい高性能大容量のシミュレーターが演算した、
怪獣出現の際に日本に何が起こるかの精密なシミュレーション映画です。
圧倒的情報量。劇的に予算が減らせる。尚且つ面白い。

それらは避難中も動画撮影をやめない人々であり、
ゴジラの保護を主張する団体であり、運によって生死を分ける瞬間であり、
全ての決定に会議を必要とする仕組みであり、
対策本部の人間のカップ麺の食事であり、臭うシャツであり、
最終的にものを言うコネであり、熱核兵器の使用が諸外国の多数決で決まる描写です。
でもその一方でアニメ的なエンタメも忘れず盛られているのがすごい。

真面目な話としては、日本を守ると言っても、日本に住んでいる人間を守るのと、
日本の経済を守るのと、諸外国に対する日本の立ち位置を守るのは、
対処法がかなり変わってくるなと思いました…。
あと首都圏が重要云々の話のところで、人口比率が根拠に出されたんですが、
「ああ、じゃあ最悪首都圏以外が全滅しても関東が残ってれば日本は立ち直れるな…」
と思いました素直に。

この映画の欠点はと言えば、小さなお子さんは大人が会議をしているシーンが長くて
退屈しちゃうかもな…って点です。あとゴジラ第二形態がこわくて泣いちゃうかも。



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「ジュラシック・ワールド」

2015年08月06日 | パニック映画

あの事故から22年、今ではすっかり人気テーマパークとなった島は
世界各国から1日2万人の観光客を呼ぶほどの盛況ぶりだった。
しかしリピーターを呼ぶために運営は、
より大きくより恐ろしい姿の恐竜を求め、その要望を受けて開発された
インドミナス・レックスは知性と狂暴性を併せ持った恐ろしい生物だった…
というあらすじ。

ジュラシック・ワールドにわくわくします。
本当にどこかの国にありそう。あの混雑、あの行列。
(あの広さだと、1日では回りきれなさそう)
主人公がマッスル系ナウシカなので、強さと包容力とラブリー度が無限大です。
すごい安心感。
恐竜の大きさや咆哮を楽しむ映画で、劇場でないと面白さが減るので
DVD鑑賞はおすすめしません。
人間はしょっちゅうパックンもぐもぐされますが、
恐竜の口が大きくて内臓が飛び散ったりはしませんので、
夏の行楽にぴったりだと思います。

内容ばれ

前半と後半だったら前半が好き。
インドミナスの姿がよく見えない状態の方ががはらはらしました。
ところで頭の中で最初に「インド・みなす」で区切ってしまったので
それからずっとインド…って思ってました。
訳は「最強」でしたけど、インドじゃ負け知らず的な意味かと。
調べたらラテン語で、dominusが封建領主、
Indominusが飼い慣らされないとかそういう意味だった。

ヒロインが典型的な足手まといかつ偉そうな人でしたが、
あのダイナミック職場放棄とかどうなんだろう…。
日本との感覚の違いかな?アメリカでは
あのケースなら甥っ子を助けに行って当然だろう!という感じなのか。
日本なら「何のために普段高給をもらっているのだコラァ!」って糾弾されますよね。
あと職場に甥っ子が来て、忙しくて相手を秘書に任せたら
甥の母である姉に泣かれたというのも
日本ならたぶん小町案件…そして日本のあの地位にいるひとは
甥が遊びに来た程度の理由で有給など取れぬ…。
というかあのあと裁判になって業務上過失致死とかそういう話になるんじゃ…。

ラプトルさんたちがかわいかった。
みんな女子で、インドミナスも女子なんですね。レディースチームみたい。

久しぶりにあのテーマ曲聞いてすごく盛りあがりました。
あのあたりのジョン・ウィリアムズの音楽は神がかっていた…。



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