映画の豆

映画の感想をだらだらと。
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http://heme.sakura.ne.jp/333/index.htm

「スノーホワイト 氷の王国」

2016年05月31日 | ファンタジー映画

前作「スノーホワイト」の主演女優と監督が不倫で大騒動を起こしたので、
紆余曲折あって監督と主役チェンジでスピンオフ作品になりました。
前作の狩人が主役です。(原題はThe Huntsman: Winter's War)
悪の女王ラヴェンナには妹がいて、彼女は過去の不幸な事件以来心を閉ざし、
その魔力で氷の王国を築きあげ、近隣から子供を誘拐し、
自分の精鋭部隊として育て上げていた。
その兵士たちの総称が「ハンツマン」。
主人公のクリス・ヘムズワースは逃亡兵だった。
白雪姫の革命以降、亡き妻を想いながらひっそり暮らしていたハンツマンだが、
白雪姫が鏡に憑りつかれて病んでしまったという話を聞かされる、というあらすじ。

そこはかとなくアナ雪を思わせる設定です(笑)。
悪の女王ラヴェンナには弟もいたような気がするんですが、
今作(過去シーン)では消えた。
それにしても血族経営の悪の組織か。

美人姉妹と、コリーン・アトウッドさんの衣装が大変美しかったのと、
前作の影のあるイメージから一転してわんこ系になった狩人には大変満足しました。

ラストばれ

ヴィラン以外のメイン6人の男女が全員くっついてカップルになって、
ヴィランの女性の片方はかつて恋と子供を失った気の毒な女、
もう一人の女性ヴィランは「私だって愛や子供が欲しかった!」
って言いながら倒されるという…最近ディズニーのエンタメ映画ばかり見てたので
うっわ!古い!という感じは、ちょっぴりした。




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「素敵なサプライズ ブリュッセルの奇妙な代理店」

2016年05月30日 | 恋愛映画

オランダの貴族の主人公は、母を看取り葬儀を終えて、
かねてより計画していた自殺を実行しようとするが
なにかと邪魔がはいって上手くいかない。
そんな折、偶然知った自殺をサポートするベルギーの企業に
主人公は仕事を依頼し、何が起きるか分からないサプライズコースを選択する、というあらすじ。

予告が面白そうだったので何の予備知識もなく見てみたら
期待がなかった分、けっこうなヒットでした。
恋愛映画に拒否感がなく、自殺否定派ではないひとにおすすめです。

主人公と執事の関係もキュートだし、
ヒロインとその家族の関係もキュートだし、
もちろん主人公とヒロインの関係もキュート。
ともかくキュート。(語彙)

主人公の住む大豪邸とそのお庭も素敵でした。
内容のヘビーさとは裏腹に、なんとなく児童文学っぽい趣。

おちばれ注意

ヒロインのお父さんと家族たちのやりとりがかわいかった。
小さい頃からあんな感じだったんでしょうね多分。
今後は更ににぎやかで頓珍漢なことになりそう。
ただ、人によってはラストが受け付けないかも…という気はします。
えっとオランダでは安楽死が認められているそうです。ベルギーでも。
(そしてブリュッセルとオランダは意外に近い)

途中、いつの間にか「生き延びるミッション」が、
「屋敷と財産を取り戻すミッション」にすり替わってて、多少「??」ってなったけど、
かわいいからすべてゆるす。

エリュシオンの社長は、フィンチャー監督の「ゲーム」を見てお手本にしたんだろうね。




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「殿、利息でござる」

2016年05月17日 | 実話系

江戸時代、あまりぱっとしない宿場町、吉岡は、
公用の荷を隣の宿場町へ運搬する費用を負担する伝馬役という、
藩から課せられた義務に苦しんでいた。
生活に行き詰まって夜逃げする者も徐々に増え、
このままでは町が廃れてしまうと案じた穀田屋は、
菅原屋に知恵を借り、千両の金を貯めて
伊達家に貸し付け、その利子を伝馬役の費用に充てる、
という計画を立てて仲間を募る、というあらすじ。

人情もの+時代劇がお好きな人におすすめ。
ご年配のかたとも安心して一緒に見られます。

阿部サダヲさんは安定のコミカルな演技だし、
泣かせるところはきっちりと泣かせてくるし、
伊達家の会計を司る松田龍平は
主人公たちにとってはいわば敵役なのですが、
いつもの味のある演技で全然憎めません。
瑛太さん、妻夫木聡さん、西村雅彦さん
寺脇康文さん、きたろうさん、と他キャストも手堅いメンバー。

内容ばれ
無私、謙虚、黙っていても伝わる家族の絆、と
滅びの一途をたどる日本人の好きなパターンがみっしり詰まっていて、
来るぞ来るぞと分かっていても泣かされます。
特に阿部サダヲさんとその父のエピソード。

でも外国の方が見たらたぶんすごい謎な話だと思う。
多数のために貢献すればするほど謙虚に振舞わなければならない
というのはまあ分かるとして、
道の端を歩かなければならないとか、
上座に座ってはいけない下座に座るべしとか、
あのあたりは、日本人の私でも普通でいいのでは?と思う。
まあ実話なので、当時のフィーリングなのだろう。

伊達の殿様がフィギュアスケートの羽生さんに似た人だな、
でもそんな訳ないから誰だろう?って思ってたら
本当に羽生さん映画デビューでした。びっくりしますね。


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「ヘイル、シーザー!」

2016年05月16日 | コメディ

コーエン兄弟のコメディです。
クラシック洋画パロディネタが満載なので、ファンが楽しめる作り。
残念ながら私がカバーしている映画と年代がずれるため、
元ネタが1つくらいしか分からなかったのですが、
それでもまあ他の部分で笑えました。

映画制作スタジオで働く主人公は
各現場を指揮し、作業を円滑に進める役目を負っていた。
監督と主役のトラブル、女優のスキャンダル、記者の対応、
ろくに家にも帰れないほどの忙しさだったが、
ある日大作歴史映画「ヘイル、シーザー!」の主演俳優が
誘拐されるという事件が持ち上がり…というあらすじ。
ジョシュ・ブローリン、ジョージ・クルーニー、レイフ・ファインズ、
ジョナ・ヒル、スカーレット・ヨハンソン、ティルダ・スウィントン、チャニング・テイタム、
と顔ぶれが非常に豪華です。ナレーターはマイケル・ガンボン。

内容ばれ

カトリック、ギリシャ正教、プロテスタント、ユダヤ教の神父と牧師と導師が
宗教的な監修をするため集まるが、段々神の定義の話になっていくシーンが好きです。
話し合ってもまったく平行線だな!あれは話さない方がいいな!うん!
タランティーノ監督だったらあそこで乱闘になってたと思います(笑)

ダメ男系ジョジ・クルーニーを久しぶりに見ました。
でもこう、能天気で憎めない感じ。


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「マクベス」

2016年05月15日 | 古典名作

マイケル・ファスベンダー主演。
イギリス、アメリカ、フランス製作。
映像表現は凝っていて、ストーリーラインの簡略化などはありましたが、
割と直球のマクベスでした。びっくりした。
戦場と魔女の演出表現が面白かった。

しかし映画としてどうかと言われると、
数百年かけて進化してきた物語のノウハウ、
例えば登場人物を好きになってもらうためのエピソードを
序盤で重ねるであるとか、
前半でアイテムや会話を大量投入して
後半でそれを伏線として全部回収するであるとか、
それら一切合財を全部放棄するのは
映画の面白さにとってさすがに痛いなと思いました。
セリフの半分ほどが、あらすじの進行に関係ないというのも地味なダメージです。
そして添加物なしのナチュラルマクベスを追求するという事は、
30年前、50年前の作品が全く問題なく比較対象になってしまいます。
ズバリ言うとポランスキー監督のマクベスが先にあるので、
この路線は不利じゃないかと思います。

内容ばれ

マクベスの子の葬儀のシーンから始まるのですが、
そういえば劇中にあった、マクベス夫人が経産婦であるという内容のセリフ、
原典にも確かあったと思いますが、
物語内に子が登場しない事にこれまでなんの疑問も持ってませんでした。
素直に考えたら、小さいうちに亡くなった解釈になりますね。


マクベスの正面に立ったダンカン王が滅茶苦茶大きな人で、
誰このひと…って顔をよく見たらシューリス先生でした。


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