監督ダニー・ボイル
脚本リチャード・カーティス(ラブ・アクチュアリー監督脚本)
ミュージシャンを目指している主人公。
女教師の幼馴染がマネージャー業を務めつつ励ましてくれていたが、
鳴かず飛ばずで彼は廃業を考えていた。
そんな時、主人公は交通事故に遭い、
目覚めた彼は、その世界にビートルズが存在していない事に気付く。
彼等の楽曲をカバーした主人公はたちまちスターに…というあらすじ。
どちらかといえばメインはラブストーリーです。
主人公は記憶だけを頼りに、
ビートルズの楽曲を全て復元しようとするんだけど、
歌詞がどんどん胡乱になっていくところ、フフって思いました。
きっとそれぞれの曲の知識がもっとあれば
更に面白かったんだろうな。
ビートルズの曲って、耳に馴染みすぎて、
初めて聞いたらどういう感じなのか想像が難しい。
ケイト・マッキノン演じる敏腕プロデューサーの
存在感というか圧がすごかった。
本人役エド・シーランはめちゃ噛ませ的存在だったけど
あれでいいのかな…?自分でサリエリとか言っちゃってたな。
ラップに関して侮辱された時の表情、
いかにも上品な文化人という感じだった。
オチばれ
コカコーラとか、オアシス(ミュージシャン)とか、
煙草とか、他にも色々なくなったものがあって、
オチはハリポタもなくなってた!なんだけど、
自分が全7巻あの内容を記憶だけに頼って復元できるかと言えば
それは絶対ムリだろうなと思います…。
お友達のダメ男さんが、
最終的に叔父さんポジションみたいになっちゃってるの面白いし、
主人公のお父さんもめちゃ味わい深いひとだし、
(マッキノンPも金の亡者なだけだし)
悪い人のいないホンワカ世界で良かったんですが、
ギャビンの扱いがひどすぎた点は納得できないし、
壁から女が生えてきて、その子とくっついたのはもっと不可解です。
魚類じゃないんだからさあ!もうちょっと何かあるじゃん!
停電12秒の間に世界の書き換えが起こったとも考えられるし、
事故で頭を損傷した人々が、
何か共通の存在しない楽曲のイメージを受け取ったとも考えられますね。
ビートルズと同時代の
「ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド」の話
両方の作品オチばれ注意!
シャロン・テートが殺されなかったIF話と
ジョン・レノンが殺されなかったIF話が、
同時期に上映されるとは何という偶然。
1969年と1980年の、この2件の殺人事件、
なんとなく繋がってると私は昔から思っていて、
マンソンファミリーのリーダー、チャールズ・マンソンは
ビートルズの楽曲「ヘルター・スケルター」に
インスピレーションを受けて人種抗争を引き起こそうとしたし、
ポランスキー監督の「ローズマリーの赤ちゃん」は
登場人物がダコタ・ハウスに住んでいる設定で
建物を撮影しています。
ダコタ・ハウスはジョン・レノンの住居で、
彼はそこを出たところで撃たれました。
主人公があのままずっとスターを続けていたら、
ジョンの運命を肩代わりして撃たれていたかもしれないな、
と思います。
(しかしヨーコ女史は、あれ亡くなった設定なんか?)