映画の豆

映画の感想をだらだらと。
本サイトは
http://heme.sakura.ne.jp/333/index.htm

「クルエラ」

2021年05月31日 | 児童文学系映画
101匹わんちゃんのヴィラン、クルエラ誕生の物語です。
面白かった。
復讐譚、ファッションもの、ケイパーもの、立身出世もの、
うまく1本にまとまってた。
そうそう、犬は無事です(落ちたり飛ばされたりが少しあるけど)。
私はアニメ未視聴、実写の101と102視聴。
まあ知識があったほうが楽しめるが、なくても大丈夫。

エステラはファッションが大好きな問題児。
名門校でもトラブルばかりで結局やめることになってしまうが
優しい母親はめげずに彼女を都会へ連れて行くのだった。
しかし突然の不幸が彼女にふりかかる…というあらすじ。
「良い女の子は天国に行ける。
でも悪い女の子はどこにでも行ける」
という名言がありますが、まさにそのままの内容でした。

デザイナーのバロネスのファッションや
工房の様子、クルエラのパンクを取り入れた衣装、
どれも見ていて楽しかった。
子供のころのクルエラの衣装が
お金を掛けずに、でも個性をバチバチに主張してるの良かった。

内容ばれ

虫注意…なんですけど、これちょっとねたばれだからな…。

クルエラはゴリラでもモンスターでもなく、
かといって心折れて彼ピのよしよしヒロインムーヴするタマでもなく、
愛や善に目覚めてハッピーエンド、ともなりません。
冷酷で、危険を厭わず、常に企み、
ファッションを狂おしく愛する自分を肯定するヒロイン、
結構新しいなと思いました
(あの宣言までの脚本の積み重ねがまた繊細なんですけど)
でも(自分とは真逆の、大切に育ててくれた)ママを愛してる、
これからもずっと、というセリフ、良かった。

ジャスパーとホーレス、アニメ版の手下なんですね。
クレバースレンダーと愛嬌ポッチャリ、タツノコプロ風でした。
夜に3人でクランペットとお茶をむしゃむしゃやっているシーン
おいしそうでした。
お茶と言えばマークストロング氏、
彼は「102」の執事と同じ人かしらと思いましたが
名前が違うので違う人のようです。
でも彼の使い方、ボンドガールのようというか、
配置しておくと映画と作画の質が上がるぜ…みたいな扱いじゃなかったです?
いや、それで正解ですが。

エンディングの途中にワンシーンあります。
君たちだったのか!というあれ。
いやでも待って、ポンゴとパーディタ、きょうだいってことじゃない?

ディズニー+のプレミアアクセスで視聴。
約3000円!月額料金別!ちょっとお高い!
(そのかわり会員である限りは何度でもいつまででも見られます)


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「ムカデ人間」

2021年05月30日 | ホラー映画
旧作映画の感想は、通常1年分まとめて索引つきサイトにあげていますが
現在新作映画が見られないため別のWEB日記に書いている旧作映画の感想を順次あげます。
ひまつぶしになれば幸いです。


ドイツ人のマッドサイエンティストが
人間を繋げてムカデ人間を作ろうと思いつき、
人を拉致って本当に完成させてしまうという有名カルトムービー。
人間の接続方法が雑で、前の人の肛門に後ろの人の口を縫い付けるだけなので、
スカトロねた不可避につき見ずにきましたが、見てみたらまあギリギリいけた。
さすが伝説のカルトムービーだけあって何もかも突き抜けてましたね…。
日本人のヤクザが出るのは知ってましたが、まさかの先頭。
ネイティブの日本語でヤクザがオラオラします。
現在シリーズ3作まで出ている。

内容ばれ

しかもヤクザわりと気骨のあるいいひとで、
最後にヤクザポエムを披露して自死します。
これ字幕が付いたのかな…?
というか日本人にはこのひとがヤクザだってすぐ分かるけど
他国の人には伝わったのかな…?

まあなんというか、糞便しか食べられない後続のひとは
遠からず死にますよね。つなげ方を再考する必要があると思う。



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「ジョン・F・ドノヴァンの死と生」

2021年05月26日 | 人情系
旧作映画の感想は、通常1年分まとめて索引つきサイトにあげていますが
現在新作映画が見られないため別のWEB日記に書いている旧作映画の感想を順次あげます。
ひまつぶしになれば幸いです。

監督脚本グザヴィエ・ドラン
憧れの大スターに手紙をだし、
その返事をもらった少年が、以降文通を続ける。
しかしそれがきっかけでスキャンダルになり……というあらすじ。
8歳の頃にレオナルド・ディカプリオに手紙を出した
ドラン監督の記憶をもとに作られたお話です。
ディカプリオに憧れ、彼を理想化し、
彼になりたかった監督の気持ちがグイグイ伝わってきました。
たぶんリアルのレオは全く違うキャラクターのような気がしますが、
おそらくファンの数だけ こういう理想像があって、
スターは大変だなあ!と思った。
(自分の理想と違ったら怒って刺してくる人もいるよね)

内容ばれ(ジョン・F・ドノヴァンにきびしめの意見…)

ドラン監督の映画に出てくるお母さんは、
モデルが同じ人なんだろうなと思ってますが
(ゲイで繊細な神経を持つ主人公を、
がさつでヒステリックな母親や兄がズタズタに引き裂く)
監督は意識されてないと思うけど、
自分の感情にいっぱいいっぱいになって
周囲のことを振り回し傷つけるお母さんと主人公は結局わりと似てる。

例えばこの映画、ボロボロになったジョンの最後は
ひたすら悲劇的に撮られてますが、
あんな時間を過ごした直後に肉親を失う母と兄の狂乱については、
監督もジョンもおそらく考えてない。

スーザン・サランドンやキャシー・ベイツ、やっぱり存在感がつよい。
贅沢なキャスティングでした。

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「ソニック・ザ・ムービー」

2021年05月24日 | バトル映画

旧作映画の感想は、通常1年分まとめて索引つきサイトにあげていますが
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ひまつぶしになれば幸いです。

そのパワーを常に狙われているソニックは故郷を追われ
現在は地球に潜伏していた。
超スピードで移動できる彼は生活に不自由はないが
孤独を感じており、
警官と獣医の夫妻に好意をもって生活を覗き見ていた。
しかしパワーの暴走を政府に察知されて…というあらすじ。

セガのメガドライブという黒い家庭用ゲーム機のソフトが原作です。
当時(1991年)あれで夢中になって遊んだ年代が、
現在権限のあるクリエイターになる頃合いなんでしょうね。
最初に発表されたトレイラー、
ソニックの頭身が高すぎてこわかったので物凄く叩かれた。
7頭身くらいだったような……
大急ぎで修正されて、公開版は丸っこくなってかわいかった。

内容ばれ

ソニックの高速移動の表現、
ちょっと(X-MENの)ピーター・マキシモフ風味。
そういえばソニックと友情を築く警官はサイクロップス君の人です。

ジム・キャリーは怪演だった。
とても自分大好きな人で、楽しそうでした。
部下の人は虐待されつつも上司を慕っていて、
合意の上のなんかそういうプレイみたいでした。

迂闊ながら終盤にソニックが名を呼ぶまで彼がDr.エッグマンだと気付かなかった。
(Dr.エッグマンのファミリーネームを知らなかった)
エンドロール中にDr.エッグマンっぽいコスチュームへのお色直しがあります。


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「ソウルフル・ワールド」

2021年05月22日 | アニメ映画

ジャズプレイヤーを夢見て中学校で音楽を教える主人公は、
あこがれのサックス奏者の舞台に急なへルプに入ることになり舞い上がる。
しかし浮かれるあまり作業中のマンホールに落ちてしまった彼は、
地球に生まれる前の段階の魂が誕生の準備をする場所へ転がり込んでしまい…という話。
夢と定職の狭間で揺れる大人の男と、これから生まれる予定の魂22番が等分に主人公です。
ニモとドリーの話を同時進行でやる感じ。
アカデミー長編アニメ映画賞受賞。

ラストまでばれ

アーティストやアスリートが集中することによって
ソウルワールドに短期間出現できる設定、
逆に過度のストレスによってによっても同じことが起こる設定で、
うまくつながってた。
私も生まれる前に愛想ナシの館をくぐった気がする。

私は中盤くらいに「あ、22番は音楽のきらめきを主人公からもらって、
転生してドロシアになるのか。なるほど。
共通のフレーズがあって、演奏中に思い出すんだろうな」
って思ったんですけど、
これまでのアニメだったらまあ間違いなくそうなったでしょう。
でも違って、「人生は何かを成すためにあるのではない。
生きることを楽しむために私たちは生まれるのだ」っていう結論(たぶん)は、
21世紀だな~という感じでした。

カウンセラーのフレーム人間みたいなデザイン、
次元の違いを表現しているのでしょうけど面白かったです。
上位者のわりには承認欲求らしきものがあったり、
または洗練されてない人格の同僚に対して対等に接してない節があったり、
妙に人間ぽさがあったけど、何なのだ。

主人公をヨシヨシするためだけに出てくる彼女がいないのは、
個人的にはよかった(主人公をヨシヨシしてくれるお母さんはいた)。
劇場で公開できなかったのは惜しい。




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