映画の豆

映画の感想をだらだらと。
本サイトは
http://heme.sakura.ne.jp/333/index.htm

「インシディアス」

2011年09月11日 | ホラー映画


監督がジェームズ・ワン、脚本リー・ワネルという
「Saw」コンビの作ったホラー。
しかしどちらかといえば製作オーレン・ペリのテイストの方が強く、
びっくりに特化してあるので、後を引く怖さではありません。

子供の3人いる夫婦が新しく引っ越したおうちで
おかしな現象に遭うというお話です。

話の骨組みは「ポルターガイスト」です。
そこに「あ、これはシャイニング」「ここはキャリー」
「んー、ザ・フォッグ?」「ザ・リング2そのままだな」とか
過去名作の演出がちりばめてあって、つまりはかなりテクニカルなホラーです。
意地でも驚かそうとしてくるので、
怖がりの人はDVDも御覧にならぬ方がよいでしょう。

内容ばれ

頑張りすぎるあまり話が散漫になって
悪魔なのか霊なのかパラサイトなのか、
相手は強いのか弱いのか、
どういう法則で動いていてどうすれば撃退できそうなのかが
曖昧になっちゃっている感じです。

前半の上品な怪奇現象と父親の過去の伏線は好きなんですが……。
(あのゴミ出しに出て、窓から家の中を覗いたら
礼服の男がレコード掛けて踊っているシーンはとてもいい)
でもあの世に行っちゃったあたりからC級の世界に下降を始め、
霊と素手で殴りあったり、訪問販売を断る勢いで霊を閉めだしたり、
悪魔が赤い部屋で研磨機で爪を研いで自らを安っぽく演出したり、
窓の向こうのおばあちゃん寄生者が地方都市の遊園地のお化け屋敷レベルだったり、
色々つらかった。予算が尽きたのかしら……。
150万ドル…(あ、でもデビルマンの10分の1ちょいか…)

2004年に「Saw」が作れたんだから、もうちょっとなにかこう…!
と私などは思ってしまうのですが、
きっと今回は
「低予算でアトラクション的な映画を作ってスマッシュヒット」
がコンセプトなんでしょう…。お仕事だものね…。

おうちの怪奇現象もので「いやな予感がするの!引っ越しましょう!」
と奥さんが言って、バシっと引っ越した映画を初めて見た。
しかし原因は家ではなかったので意味がなかったうえに
また似たような怖い家に引っ越しちゃって……。
頼むから一度インドネシアに行くとか試してみてほしいよ…。
心霊的な入国審査で
「はい、ここからはランダの領域なのでキリスト教の悪魔は帰れ!」
とか言われてとぼとぼ帰るの見てみたい。

スタッフロールのあとに1シーンあるけど別に見ても見なくてもいい感じ。


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「ハンナ」

2011年09月04日 | アクション映画

フィンランドの森の中で暮らすハンナは
幼いころから父親に格闘とサバイバル技術を仕込まれていた。
父親と互角に戦えるようになった彼女に、
父親はある使命を与え、彼女を外の世界に送り出す。

ジョー・ライト監督が
芸風をあまり変えずに作風を180度反転させたアクション映画です。
ガーリーな「ランボー」というか…
面白い化学反応なので、好きな人はすごく好きかも。
意外に繊細な表現で撮られているのに、ものすごく漫画チックです。
浦沢先生が描かれそう。というか絵コンテが見えた。

終盤で撮影に使われていた廃遊園地が素敵でした。
セットかと思ったら。実在する!
ベルリンにある「Spreepark」だそうです。2002年に閉園。
皆さま「Spreepark」で画像検索してみてください。
写真が出てくる今のうちに。
緑に呑みこまれかけている遊園地、澱んだ池、
錆びた白馬、コースターレール、横倒しになった恐竜たち、
これは廃園でも入場料金が取れるレベル!いいなあ!
ここだけでディストピア映画が1本撮れそう。
ドイツの学生さんが自主製作映画を撮ったりとかしてそうだな。
(関係ないけど監督は「どろぼうの神さま」を映画化するといいと思う)
(なんか色彩が似合いそう)

内容ばれ反転

・ドイツでエリック父さんを尾行していた諜報員、
 1回目振り返られた時は時計を見るふりして、
 2回目に振り替えられた時は後ろを向いてごまかした!
 コントか!
・なぜみんな素手で戦おうとするのだろう。少年漫画か?
 と思ったのですが一応ドイツの銃所持は許可制だから…?
 でもマリッサはめっちゃ撃ってたけど。
・主演のシアーシャ・ローナンはなんだか大人みたいな顔立ちでした。
 眉のある写真ではまた印象が違うので、眉が重要なのでしょう。
・ケイト・ブランシェットは、「ベンジャミン・バトン~」の頃より
 一気に20歳ほど老けたように見えた!…けどこれもメイクのせいかな?


気になった予告
「ラスト・エクソシズム」
製作も出演者も無名のひとばっかりだー!(イーライ・ロスさん除く)
「パラノーマル・アクティビティー」路線のババーン!ギャー!な映画だな。
しかしなぜ夏に上映せぬのか……。

「ゴーストライター」
ロマン・ポランスキー監督。
あれ?監督はたしか淫行で拘束されてその後どうだっけ…?
というかお幾つだっけ…?とか色々考えました。
監督はアメリカの土は踏めない身(逮捕されるから)。
この映画も欧州資本でした。

「カウボーイ & エイリアン」
宇宙人とカウボーイが戦う話で、タイトルからしてバディもの?
ハリソン・フォードとダニエル・クレイグが共演するらしい。
ちょうおもしろそう。
というかダニエル・クレイグは仕事選ばないのか男らしい。

「キャプテン・アメリカ ザ・ファースト・アベンジャー」
アベンジャーズが始まるよー。
(アイアンマン・ハルク・ソー等などが集結するクロスオーバー作品)

「猿の惑星:創世記(ジェネシス)」
びっくりした。あのドンデン返しを捨てるのー!?えー!?
(例えるなら「ポートピア殺人事件」の冒頭が
人殺しをするヤスのシーンで始まるような感じ)

「グリーン・ランタン」は公開前に飛行機で見た人から
そのつまらなさを分かりやすく解説していただいたので見ません。


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