映画の豆

映画の感想をだらだらと。
本サイトは
http://heme.sakura.ne.jp/333/index.htm

「スペース・プレイヤーズ」

2021年08月31日 | ファンタジー映画

バスケットボールの名プレイヤーであるレブロン・ジェームズは
実力あるアスリートであるだけではなく人格者でスパースターだった。
彼は2人の息子にバスケットボールを教えたが
次男はバスケよりもゲーム制作に興味を示しており
色々と押しつけの強い父親に不満を感じていた。
ある日、ワーナーに呼ばれたレブロンは息子を連れて行くが
そこでアルG・リズムと名乗る仮想人格に息子をさらわれてしまう。
息子を取り戻したいなら仮想空間で
バスケットボールの試合をしろと命じられた彼は
ルーニー・テューンズのバッグス・バニーに助力を求めるが…というあらすじ。

スポーツに疎いのでレブロン・ジェームズを存じませんでしたが
有名な選手なんですね。
私は普通に俳優さんだと思ってしまったが、それくらい演技がお上手だった。

後から知ったが1996年の「スペース・ジャム」の続編だった。
まあ特に分からない部分はなかったけど、
日本の配給は、そんなに続編であることを隠さなくても。

ほぼワーナーブラザーズユニバースなので、
ワーナーが版権を所有しているキャラクターがどんどん出ます。
DCEU、ハリポタは勿論、マッドマックス怒りのデスロードや、ITのピエロ、
ゲースロ、時計じかけのオレンジ、キングコング等々。

内容ばれ

スティーヴン・ユァン氏がチラッと出ておられて、黒幕?
と思ったがそうでもなく、普通にチョイ役をされていたのだった。

プロバスケ選手がゲームの無茶なバスケルールに馴染めず
どんどん点差が開いてしまうの、気の毒だった。
相手は手が沢山あったり、火を放ったり、時間を操作したりするからね。
ところで客席にヴォルデモートがいた気がする。
ジム・キャリーの「マスク」とか、時計じかけのオレンジのアレックス一味とか、
ちょこちょことは見つけられたけど、
往年のワーナーファンは私よりもっと楽しめると思う。

地獄のデスロード世界の合成は、WEBで無料公開されてるレベルのやつで
ちょっと笑ってしまった。どうせなら撮りおろしなよ!
ワンダーウーマン世界のやつも!

ルーニー・テューンズの昔からのファンは今風の作画と個性付け、
どういう気持ちがするだろう。

「フリー・ガイ」とかぶる部分が多いので
(仮想空間、エキセントリックなMCU出演者のヴィラン、サーバルーム、カメオ出演)
もう少し時期がずれたほうが良かったのかも。




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「オールド」

2021年08月29日 | サスペンス映画

M・ナイト・シャマラン監督。
シャマラン映画好きなら、下記は読まずになるべくお早くどうぞ。

海辺のリッチなホテルに宿泊に来た一家。
支配人から特別に案内された神秘的なプライベートビーチで
ゆっくりと過ごすつもりだった夫妻と子供たちだが
どうも様子がおかしい。しきりと空腹を訴える子供。
やがて女性の死体が漂ってきて……というあらすじ。

フレデリック・ペータースとピエール・オスカル・レヴィーの
グラフィックノベル「Sandcastle」にインスパイアを受けたそうです。

どういう話になるか分からず、ハラハラドキドキするし、
登場人物の妙な味わいのセリフは相変わらず、
残酷なんだけど暖かさもあって、後味は妙にいいという
大満足のシャマラン作品でした。
以前シャマラン監督のファンは
混沌奇妙派閥と、大オチ秩序派閥と、抒情派閥の3派閥に分れるというようなことを書いたけど、
今回は大オチ秩序派閥と抒情派閥が気に入る傾向の作品だと思う。

今回の監督はカメオというか、登場人物だよ。
あと冒頭に心温まるご挨拶がある。
これを口に出して言うのがシャマラン監督だし、
胸の内に秘めるのがノーラン監督。
(どっちも好き)

残酷描写あり。
統合失調症に関するテンプレ描写の苦手な人は注意。

オチばれ

あのトルネード死体、諸星大二郎先生のヒルコを思い出した…。

「Sandcastle」は、時間の早く過ぎる海岸の話だけども
謎の鼻血や、崖の上の監視員の設定はあるらしく、
それを伏線にして監督が真相を付けたしたらしい。すごいな!?

南国のリゾートホテルがとても素敵で、旅行に行けない2021年現在
ちょっと心が慰められます。ドミニカ共和国のプラヤエルバジェというビーチらしい。
ただ今後、海の高級リゾートホテルに泊まった時、この映画の事をふと思い出しそう(笑)。

シャマラン映画の登場人物の、とぼけた味わいが好きなんですが、
あの、お父さんがパンフを見ながら
「明日は子供立ち入り禁止だって!大人デーらしい。
まあ人生ってそんなもんだよ」とかふざけて言って
子供がキャアキャア怒るのとか、
癲癇の発作が収まったあとでゲストの妻が
「今度は首を1回転させるわ」って言うのとかが、相変わらずいいなあって思います。
ビーチで起こることは悲惨の一言に尽きますが、
お腹が大きくなったあれ、「10回くらいするんじゃないの?」で笑ってしまった。
あそこは誰も叱らなかったの、良かった。誰も悪くないもんね。予想もつかないもの。
お子同士が仲良くなる時の、
「1000ピースのパズル仕上げたよ!」「珍しい貝を46個も集めたよ!」(うろおぼえ)
とかカマし合うノリ、大人になっても書けるもんだな。
あと悪人たちが死んだ家族に、しおらしく黙祷するの、人間ぽかった。
書き割りの「あくにん」じゃないんだよな。
結局お父さんとお母さんは、何事もなかったら帰って離婚して
たぶん不幸な人生が待っていたわけで、
旅に出たことでその運命を逃れて愛を深め、子に看取られながら人生を終えた。
サスペンスに不似合いな優しいシーンだった。
なので見終わったあとそんなに暗い気持ちにはならない。

あんなにたくさんの人数を処理しきれるかなあ…?とは思うけど。
ところで2019年にドミニカ共和国で、アメリカ人観光客が連続で亡くなる事件があって、
何故かみんなミニバーを利用したあとで具合が悪くなったらしいですね?
https://news.livedoor.com/article/detail/16614706/



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「孤狼の血 LEVEL2」

2021年08月22日 | 暴力orハードボイルド系
R15
暴力・ヤクザ・腐敗警官映画だった前作に
今作は更に猟奇殺人・サスペンス・宿敵との死闘要素を加え、
派手になった感じ。
前作は原作小説に沿ってましたが、今回はほぼオリジナルとのこと。
人体破壊、女性への暴力表現あり、犬が殺されます。
苦手なかたはご注意。

大上の役割を受け継いだ日岡は、極道同士の抗争を抑え
広島の街の治安を守っていた。
しかし五十子会の上林という男が刑期を終えて出てくると、
彼は他の組への示威行為をはじめ、
街に再び血みどろの抗争が戻ってくる。というあらすじ。

鈴木亮平さんがサイコパスヤクザを大熱演されてました。

ラストばれ

日岡さん、お父さんっぽいポジションの人に弱い。
チョロすぎ。
逆に肉体は頑強すぎで、刺されて、撃たれて、2階から飛び降りて
撃たれた箇所を蹴られてもまだまだ元気!

サイコパスヤクザに恨まれた看守が青柳翔さんだった。
HiGH&LOW成分。
早乙女太一さんと斎藤工さんが若手ヤクザ役として頑張っていた。
若手としてはチンタを演じた村上虹郎さんもよかったな。
脚本でかなり尺が割かれていたのもあるけど。
中村梅雀さん、さすがの安定感。お子さんの復讐的なあれかと思っていた…。
滝藤賢一さんは、目を全開にして頬を痙攣させると相当怖い。
みんなの迫力演技合戦でしたけど、
声が高めのひとはちょっと不利だなと思いました。

最後のほう、カチコミ現場から2人で逃走して
カーチェイスをしてごっちんこ、
撃ちあったり、斬り合ったりしてるのを見ていて
「乳繰り合うとるようじゃのう…」と思いました。
まあ考えたら暴力系エンタテインメントって、
乳繰り合いたいけど男同士は乳繰り合ってはいけないと思い込んでいる人たちが
一生懸命それに近いことをやっている表現だと言えなくもないこともない。うむ。

この映画を見るとエセ広島弁になってしまうし、
脳内ヤクザになってしまう。




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「ドント・ブリーズ2」

2021年08月17日 | ホラー映画

前回、大金を手に入れた盲目の老人の噂を聞き付けた素人の空き巣が、
お金を巻き上げるべく家に侵入したら、
老人は戦争帰りのバーサーカーで
恐ろしい目に遭うという内容だったドントブリーズ、
今回は反社が相手です。
なんかご近所限定「ランボー」みたいになってきた。
死ぬ瞬間は映らないけど犬が殺されます。 

ラストばれ

最初にいい人が出てきて、
「おっ女児以外全員クズのこの世界にまともな人が…?」
と思ったらすごい速さで死んだ。
義理の娘を反社から取り戻すために戦うおじいちやん兵士って、
ランボー ラスト・ブラッドだね。
今回早くも盲目アクションのネタ切れ気味なように思いました。

反社夫妻のドクズムーブはひねりが効いたドクズっぷりでなかなかよかった。
今回のおじいちゃんも引き続き気持ち悪かったですが、
ワシ犬にだけは優しいのっていうシーンと、
ワシ人も殺したし婦女暴行もしたし…ってメソメソして
女児にヨシヨシしてもらうシーンがピカイチ気持ち悪かったです。
気持ち悪さは主に2つに分けられると思うんですが、
1つは金を払って見る価値のある気持ち悪さ、
残りはそこらにウヨウヨある気持ち悪さです。
このおじいちゃんの気持ち悪さは後者になりつつあるので
もっと吹っ切れた頭のおかしさが必要かも。

エンドロール後にワンシーンあります。



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「ザ・スーサイド・スクワッド “極”悪党、集結」

2021年08月16日 | バトル映画

R15+指定。DCEUの10作品目。
MCUから一時的に放逐されたジェームズ・ガン監督が
のびのびと撮ったため、かなり残虐です。
小さな動物が潰されるのが大写しになる冒頭から始まって、
ちょん切れたり取れたり食われたり色々します。
悪人も死ぬが善人も死ぬ。
というか残虐な死に方で笑いをとりにくるので、
そういうノリが苦手な人は避けたほうがいいです。
性暴力と小児性愛ねたはありません。
逆にブラックユーモアの効いたハイテンションなノリで
景気よくブシャッといく作品が好きな人におすすめ。

南米のある島国でクーデターが起こり、
親米派だった王家は処刑され、軍部が全てを掌握する。
前政権が保有していた生物兵器研究所に危機感をおぼえたアメリカ政府は、
その破壊のために再び囚人を集め決死部隊を結成する…というあらすじ。

ラストばれ

新登場のひとはどの人も良かったです。
ポルカドットマンのお母さんネタは繰り返されるたび笑ってしまったし、
ナナウエも(声がスタローン!)食人ネタがずるい。
人間真っ二つの引き裂き芸、ありがとうございました。
ラットキャッチャーは初代がタイカ・ワイティティ監督で、
偶然連続ティティになって面白かったです。
ブラッドスポートはみんなのお母さんみたいだった。
そして一番見せ場が豊富で華があったのが前作から引き続き登場のハーレイ。

んぬ!と思ったのが3点

・フラッグ殺す必要あった!?
 フラッグ殺す必要あった!?
 シリーズ通してフラッグはスーサー(スーサイドサークル)の姫でないと嫌なんですが!?

・あと、ハーレイの脱出すごいカラフルで幻覚ぽくて格好よかったし、
 救出劇のグダグダ感も面白かったから、
 作戦が二段階になって進行がややもたつくのは仕方ないけど、
 大詰めのシーンで更に8分戻ったりとか、時系列チャカチャカするのやめてほしい。
 戻るならせめて3分くらいにしてほしい。

・それとどうしてもスースク親睦会はやらねばなのかよ!

以上でした。

あとこれは映画のせいではないんだけど、
安全な場所にいるデスクワーク組の段取りの悪さで現場の人がバカスカ死ぬシーンで、
感染症対策がうまくいってない状況のことを思い出してしまって、スン…となった。
イタチ…気の毒なんだけど微妙におもしろい絶妙な顔…
いや、彼は子供も殺している相当なサイコパスなんだけども。
ていうかその外見で泳げないのは詐欺でしょ。

ピッグス湾事件が元ネタなのではという意見をWEBで見ましたが、
今まさに起きたばかりのアフガ…タンのことなども逆行的に少し重なりました。
アメリカ……。

エンドロール後にワンシーンあります。



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