映画の豆

映画の感想をだらだらと。
本サイトは
http://heme.sakura.ne.jp/333/index.htm

「SUPER8」

2011年06月30日 | SF映画



趣味で映画を撮影していた子供達が
偶然列車事故に遭遇してしまったことから、
その貨物の中にあった
秘密の物体をめぐる事件に巻き込まれるという話。

スピルバーグの初期作品が大好きで全部見てるよ!というひとか、
或いは逆にスピルバーグ作品は1本も見てないというひとが見るといいです。
当時のあの作品群の、精巧な1/1スケールプラモという感じ。

自転車と子供、
軍隊、
街の中で完結する事件、
大きな車、大きなエンジン音、
親と子
小刻みに振動する物体
照明の明滅、
音楽、
夜の冒険、
水平方向が強調されたレンズフレア。
浮かぶ物体、

どれも懐かしかったです。
子供達もどことなく昔っぽい顔立ち。

内容ばれ(反転)

「ET」+「第9地区」+「リトルランボーズ」
子供達のエピソードはなかなか良かったんですが
宇宙人、お前はだめだ。
あの時代のスピルバーグ映画だったら、
ぜったい最後まで姿ははっきり見えなかった筈。
ばっちり出てきて、しかも人間を逆さに吊るして
おやつにモリモリ食べるとはどういうつもりだ。
なのに人食い宇宙人と子供の気持ちが通じ合うドラマがあるのでなんかシュール。
あと宇宙人が子供に「気持ちは分かるよ」って言われるのも変な感じがします。
他の惑星に不時着したら捕獲されて何年も生体実験されるのと、
お母さんが事故で死んでしまったのは、
人生色々あるよね的に同レベルで語っていい話だろうか…。

ED、全ゾンビが主人公なので笑いました。


エンディングがすっごくいいので
御鑑賞の際は絶対最後まで見て下さい。

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127時間

2011年06月23日 | 実話系

実話を元にした映画です。
さすがダニーボイル監督、巧いなー!とは思うのですが
人にはすすめません。グロ耐性がないと無理!

あと、アメリカ人と私達は、たまたま似ているだけで
同じ生物じゃないのでは……?と思いました。
アメリカとせんそうしてはいけない。ぜったいまける。

あらすじ
27歳の主人公は週末にユタ州ブルージョン・キャニオンへ行き
趣味のロッククライミングを楽しんでいた。
しかし渓谷の裂け目で落石の事故に遭い、右腕を挟まれ動けなくなってしまう。
携帯も通じない無人の渓谷で、誰にも行き先を告げていなかった主人公は……
というお話。

グロと汚物の話、ラストまでねたばれ反転
いや、切断シーンはまだいいんですが、
私は飲尿シーンがだめでした。自分の弱点を新発見です。
水を飲むときに水筒の中から主人公の口を映したショットが
最初に何回かあるのですけど、もうね、もう、
当たり前ですがその時は液体が黄色いの。
「あっ!とうとう!」という衝撃……
ジェームズ・エドワード・フランコくん
(スパイダーマンの愛憎半ばする親友を演じた)が
これまた苦しそうに飲んでくれるので…ちょいと吐き気がしました。

始まって30分で岩が落ちてきて、その後1時間はずっと岩と主人公。
最初はナイフで岩を削ったり
岩をロープで縛って引っ張り上げようとしたりしますが
そのうちに自分の腕を斬る方向にシフトします。
でもナイフが小さくて骨の切断が無理っぽい。
いよいよ追い詰められてどうしたかというと
骨を腕力でへし折って、
ナイフでメリメリメリ……って肉を切って脱出。
反動なしで自分の腕って折れるか…?という点からして不思議なのですが
切断した後、自分の腕と岩をカメラで激写してるのが衝撃です。
なんという余裕……!
そして片腕でロープを使って崖を下りて自力で渓谷から脱出している。
(そのあと会った家族連れに救助を求めてます)
この人が特別超人なのかもしれないけど、でもあり得ない。
私には尿を飲んで腕を切って生き延びるという選択はできないし、
元よりそんな能力も精神力もないわー。

疲労と渇きと空腹で、幻覚がバンバン見え始めるのですが
すべてにおいて陽気。
自分司会、自分ゲストの変なバラエティ番組を自分で撮影したり、
スクービードゥーの幻覚が見えたり。
(この監督はホラーのセンスが抜群なのであすこはちょっと怖かったですが)
実際に遭難して腕を切断したアーロンさんは、その後腕を回収し、
義手で今も山に登っているそうです……。


ブルージョン・キャニオンは雄大で神秘的でしたが
この映画を見たあとでは恐ろしくて行けぬ。

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「X-MEN ファースト・ジェネレーション」

2011年06月17日 | アクション映画



(1~3、zeroは鑑賞済みです)

プロフェッサーXとマグニートーの出会いと友情、
決別を描いたお話です。
後方支援型ユニット最強の教授と、
前線攻撃型最強ユニットのマグニートーの
奇跡のタッグが拝めます。無駄にワクワクするう!
超能力戦とか、中2とオタクの血が騒ぎました。
でもちゃんと能力によって得手不得手が考えられていて
じゃんけんのように
相手によっては不利になったりして楽しめた。

しかしパワーバランス的には教授と磁界王は
矢張り別々の陣営に所属すべきかなと思います。
奴らが組むとチート過ぎる。
以後お互いに「ここに彼がいたら楽なんだけどなあ…」って
時々思ってるとロマンだな!

本気でBL語りをするので苦手な方ご注意くださいね。

あと内容ばれだよ!

■見どころは2人の相思相愛ぶりです。
 出会いからして海中でのハグという
 ハーレクインロマンス顔負けのもの。噴いた。
■遺伝子ナンパとかビール一気飲みとか、
 若いころの教授が調子こいてる様子がかなり面白かった。
 あれ本人が見たら赤面するに違いない。
 教授はあんな能力を持ちながらなぜ
 人間不信にも傲慢にもならず成長できたのだろう。
 びっくりするくらい無邪気で天真爛漫だった
 (いや若干心を読めて空気は読めないところはあったけど…)。
■どんなハンサムもおもろい顔にしてしまう
 あの残念ヘルメットは敵からの没収品だったのか…
 マグニートーの名前も、自分の通り名を考える
 中2ごっこの成り行きで勝手に付けられたものだったのか…。
■ウルヴァリンがちょっと、スコット、ストームが一瞬出てる。
■この映画ではミスティークがすごくいい子で可愛かった。
 女児ティークもかわいかったけど、大人ティークが
 気を遣う子で、ビーストが足のことでからかわれたら
 「足の大きな人って道具も大きいって言うよね」
 って反撃してあげたり
 CIAの男達が小学生男児並みのいじめをやらかして、
 傷ついたエンジェルが
 「バカには慣れてる。でも今みたいな目で私を見るなんて…」
 (あれ裏切りフラグだって気付きませんでした)って言った時も
 「私じゃなくて私たち、よ」って
 言い直したりして良い子だったし、
 ビール一気飲みのお兄ちゃんにはしゃぐところとか、
 お兄ちゃんが論文に夢中なのに拗ねて
 「眠い。本を読んで」ってじゃれついたり、
 お兄ちゃんのナンパを邪魔したりも、
 すっごくすっごくキュートだった。
 実は妹扱いは不満で、女性として扱ってほしいのもコミで!
■ところで年頃の妹が素っ裸で家の中をウロウロしてたら
 ミュータントとか関係なく
 普通の兄はああいう反応になると思います。
 ゆえにあそこはエリックが変で教授が正しいと思う。
■教授の頭髪ネタが2回もありました。
■アンテナのシーンはシリーズ屈指の名シーン。
 「あれをこっちに向けろ」って教授に言われた時の
 エリックの、素の「え……」って表情が最高に好きです。
 一応やってみるところも好き。もう教授の言いなり。
 顔を上げたら力みすぎて真っ赤になってる!
■CIAのひととエリックの意見が対立して
 どっちをとるのチャールズ!
 みたいに両方から問いかけられた教授が
 「悪いがエリックの言う通りだ」って言ったときの
 あの口の端がちょっとだけ緩んだエリックの顔もすごくすき!
 抑えてたけど、東京タワーを浮かすくらい嬉しそうだった。
■しかしエリック一番の笑顔は、
 バンシーの最初の飛行失敗シーンです。
 隣の部屋の窓から見ているエリックを御覧下さい。超笑顔です。
■タックルされたり撃たれたり、エリックは攻撃を受けると
 ミサイルのコントロールが乱れるんだけど、
 教授を殴った時も幾つかミサイルが爆発したので、
 エリックにとって教授を傷つけるのは
 それ程のダメージなんだなと思いました。
 ミサイルが全部落ちた所は、もう可哀想で見てられなかった。
 教授……ひどい!あんないい子を振るなんて!←?
■というかエリックがいなかったら
 アザゼル以外は全員死んでたんだから
 まずは皆で心をこめてお礼を言うのが筋じゃないですか!
 慰労会とか開くべきじゃないですか!
 それより答えを言えって言われたら
 「背中が痛い!」とか言ってごまかせばいいんじゃないのよ?
 それで酒でうやむやにするといいんじゃないのよ?
 (汚い大人の技を学んでください)
■メタリックレッドの彩色と
 額にガンダムのような突起を生やす匠の技で
 元より格好悪いヘルメットが益々絶望的に!
 (私服のセンスはいいのにどうしてそうなったエリック!)
■この映画のパンフはすごくいい。
 インタビュー記事や細かいデータなど情報満載のうえに
 写真も各種色々。
 しかも原作の教授とマグニートーの出会いエピソードを
 簡潔にまとめてくれていて親切!
 別に特定の映画をdisってる訳じゃありませんが
 最近の大作映画パンフは
 顔アップの写真が何枚かあっておしまいとか
 しょんぼり仕様が多いですからね……。

今回監督は「キック アス」のひとです。
順調に出世してる!うれしいな!

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「プリンセス トヨトミ」

2011年06月14日 | サスペンス映画


関西者とそれ以外の人で面白さが変わるかもしれないが
私は楽しめました。
冒頭のシーン
「あっ、ここは○○!ここも分かる○○!」
と早押しボタンがあれば連打したかった。
屋外のシーン全部そんな感じ。

それにしても堤さんはなぜ毎回部下のイケメンに狙われる役なんだろう。
SPの井上くんはまだ戦前の女学生のような忠犬のような奥ゆかしい狙い方だったけど
旭くんはガチ。オフタイムの行動をストーカーしたリ、上司の好物をこっそり食べてみたり。

内容ばれ箇条書き

・他地域の方がご覧になったら学生から大人まで
 全員ヤクザのヤクザランドに見えますねきっと。
・無人の梅田周辺道路、どうやって撮ったんだろうと思ったら
 友達が「交通規制したらしいデ」と言ってた。なんたるローテク! 
・日本人なら火の入ってない鉄板に触るのすら
 ビクビクしてしまうものだと思っていたけど関西だけか…?
 お好み焼き屋さんで食事中の綾瀬はるかさんが、
 平気で鉄板に手をついて喋っているのを見て、十字架と併せて
 「続編に向けての、彼女は宇宙人という伏線か」と誤読。
・ラスト、集結した群衆の中に女性がいましたよな?
・あの売店はたぶん私が今年の春お花見をした時に
 適正価格でビールを売ってくれた善なる売店。
・玉木くんがどこに出ているか分かりませんでしたが、
 たこ焼き兄ちゃんか……。
・走る綾瀬はるかさんには私ですら目を奪われた。
 なんであんなにポヨンポヨンするの!?CGじゃなくて!?
 いまならあのシーンについて男子と盛り上がれる気すらする。
 家に帰ってから、鏡の前でちょっと走ってみました。
・ホテルはどこにあって、綾瀬はるかさんの移動速度はどんだけ早いのよ…
 という神出鬼没ぶり。
・プリンセスは不思議に昭和顔の女優さんですね。
 あんな眼力のある女の子は貴重だと思う。
・父から息子へ受け継がれる部活の話。大阪部。
 たしかに男子のあらゆるツボをつつく要素満載の活動だ。
・しかしながら最後の幻影のお父さんは出てこなくていいと思う。

気になる映画予告
「ステキな金縛り」
いまちょっと別のことで話題の三谷幸喜さん監督作品。
私、落ち武者って出てくるだけで無条件に笑ってしまうんですが、
被告が落ち武者の裁判とか予告だけで笑いが出た。


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「ブラック・スワン」

2011年06月09日 | ホラー映画



バレエダンサーの表現の苦しみをメインにした
サイコスリラーだと思っていたら割とホラーでした。
しかも爪!執拗に爪!爪!爪!監督の前世は拷問係か!?
もっそい満員でしたが、
や…これ…とりあえず初デートとかには向かないよ?
御自愛のシーン満載だし百合ベッドシーンあるし…。
隣の席のひとがまさに初デートというか
まずは一緒に映画でもという感じの男女で、
この映画に誘った方の立場を想像して冷汗出た。

小さいころからバレエ一筋の主人公は、母娘2代のバレリーナ。
バレエ団は経営の低迷を打破するために、
「白鳥の湖」を斬新な解釈で官能的に演出することを決め、
その主役には長年プリマを務めてきた年配の女性ではなく、
若いバレリーナを起用することを発表。
選考に残った主人公だが、ホワイト・スワンを演じる技量はあっても
妖艶で邪悪なブラック・スワンを表現できないという評価を下され
次第に追い詰められていく……というあらすじ。

内容ばれ反転(暗いめ)

・鏡を使った演出が怖かった。合わせ鏡の中に1人だけ
 少し体を斜めにした自分がいて、本体の背中を掻き毟ったシーン特に。
・こんなメンタル弱い子に趣味でないバレエをさせる母親がいかんと思う。
 というか母娘セットでカウンセリングに通うべき。
・買ってきたケーキをゴミ箱に捨てようとするシーン、
 あの母親専用リミット技、世界共通なんだ……。
・色々な業界のコーチによるセクハラが時々新聞に載りますが、
 あんな感じなんでしょうね。いやむしろフランス人なのに
 お触りで止めたところが偉いと言うべきかも。
・足の爪がタテに割れるし、深爪するし、
 ささくれ引っ張ったらビーって10センチくらい剥けちゃうし、
 もう本当になんなのよ変態!(笑)

アニメ「パーフェクトブルー」と表現が似ているのがちょっと問題になっていますね。
監督は「パーフェクトブルー」のリメイク権を持っているから問題ないとか、
いやそれはデマだとかはっきりしない。

以前、パリ・オペラ座バレエ団のドキュメンタリーを見たことがあるのですが
「小さいころから1日2時間しか自由時間がなかった」ってダンサーが語っていて
たぶん読書とかはできないし友達も作れないし、遊びに出かけるのは無理だし、
勉強も追いつくのが精一杯で、つぶしがきかない事では天下無双だなと思いました。
しかもバレエって技術的な修練は勿論、体型の維持、芸術表現の素養まで求められて、
なおかつ集団芸術であるから対人スキルも必要で、かつ頑強な精神と健康マストとか、
人間に不可能な領域のような気がしてならんです。


気になった映画予告
「127時間」
ダニー・ボイル監督。誰もいない広大な荒野で、落石により右腕を挟まれた男が、
ある決断をする……という内容らしい。
その決断とは例のソリッド・スリラーのラストと多分同じですね?
というのは想像つくのですが
監督のスピーディーな映像で2時間どう繋ぐのかに興味があります。
これまでの人生走馬灯か?
それともハゲタカにつつかれたりコヨーテにたかられたりする?

「星守る犬」
西田敏行が死んで犬も死ぬとか、そんな映画は絶対見ない。
西田敏行と犬は、顎のところから人間を泣かす超音波が出てるので見ないったら見ない。


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