映画の豆

映画の感想をだらだらと。
本サイトは
http://heme.sakura.ne.jp/333/index.htm

「ザ・リング/リバース」

2018年01月30日 | ホラー映画

ハリウッドのサマラちゃんのリブート。
ガラクタ市で古いビデオデッキを買った大学教授は
デッキの中にビデオテープが入っているのを発見し
そのテープを再生してみるが、映っていたのは不可解な映像だった。
地元を離れて大学に通う彼氏と遠恋中のヒロインは、
突然連絡のつかなくなった彼を追って大学に乗り込むが
そこでは怪しげな研究がおこなわれていた…というあらすじ。

特に目新しい事は起こらなくて、
ベーシックな感じ。あまり怖くない。

ラストばれ

途中から「ドントブリーズ」になって困惑しましたよね…。
遺体を供養しても呪いは解けないねたは原作リスペクトかもしれないけど、
うーん、サマラを通じて死後の世界を科学的に解析するという
序盤のアプローチのほうが面白かったかもしれない。

比べて申し訳ないけど
「貞子VS伽椰子」って、上手いアプローチだったなと思う。

当たるホラーと当たらないホラーの違いがよく分からない。
「IT」のほうが面白いというのは、それは明白なんだけど
興行成績差が激しすぎて中間がないのが不思議。
notホラー民のひとも、恐ければ怖いほどいいのかな?
それともキャッチーさを求めているのかな?
ITのペニーワイズさんのようなカリスマが必要なのか。
幼女だとキャラが弱いのか。


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「ダークタワー」

2018年01月29日 | バトル映画

スティーブン・キングの大長編が原作。
塔の守護者であるところのローランドが、
塔を破壊するほどの潜在能力を秘めた少年を巡って
黒衣の男と戦うというお話。

孤高のガンマンのイドリス・エルバさんと、
冷血ラスボスのマシュー・マコノヒーさん大熱演です。
リボルバー式銃VSサイキック戦が熱い。
見所はガンマンの見せるスーパーリロードです。
どんなに集中して見てもどうやってるのか分からない。

お話は、やや厚みとディティールが足りなく感じられますが、
復讐に囚われたイドリスさんを
圧倒的実力差で弄ぶマコノヒーさんのシーンが何度も入り、
ツンデレ中年と少年の交流なども楽しめるので
これに5億点加点する方もいらっしゃるでしょうから、
あとは好き好きで。

原作ねたばれ

えっ…あれっ??これ何巻の話…?って最初思ってたのですが、
っていうか、キングのコメントなどを鑑みるに
何周目かのあとの最後の話ということでいいのかな…。
よかった、最後には解放されたんだな。

大半の設定はカットされて、それはまあ別にOKとして
エクスカリバーの設定だけが唐突に出てきて
「えっそこ!?」って思った。
そしてどの話でもスルー率100%の亀…。
ITの映画後篇で拾ってもらえるといいね。
おもちゃの亀とかじゃなく。

この小説こそ今はやりのユニバースってやつなので、
ちょうど「IT」がギャラクティカ大当たりしたばかりなんだし、
キングユニバースをやればよかったのに、
ちらっと看板で名前が出る程度だった…
って思ったけど「ダークタワー」は配給コロンビアで
「IT」はワーナーだった。ハイ無理解散。



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「デトロイト」

2018年01月28日 | 実話系

キャスリン・ビグロー監督
1967年、デトロイトは放火や略奪の起きる大暴動のさ中で、
州兵を投入した警戒態勢にあったが、
警官に対する発砲が起こり、狙撃犯が潜伏していると思しき建物に踏み込んだ警察と州兵は、
中にいた黒人へ行きすぎた尋問を行い、結果として死人の出る事態となる。
実際にあったアルジェ・モーテル事件(Algiers Motel incident)を下敷きとした作品。

かなりきつい。
デトロイトの暴動の夜に閉じ込められたような気持になります。
夜が明けないんじゃないかとすら。

ピントを合わせ直したりするハンディカム風の演出が時々入って、
臨場感があるんですがちょっと目が疲れます。

私は監督のファンなのと、アンソニー・マッキーさん、ウィル・ポールターさんを見に行きました。
アンソニー・マッキーさんとジョン・ボイエガさんの、
可能な限り毅然とした、自分の尊厳を守ろうとしている演技には救われました。
彼等が原始的な恐怖と怒りむき出しの顔をしていたらますます悲惨だっただろうので。
ウィル・ポールターさんの演技は凄かった。特に計算を巡らせている時のおすまし顔が。
これでアカデミー賞の候補にならないとはどういう事だと思った。

ラストばれ

サイコパスがひどい事をしたという話だと、再発防止は比較的やり易いし
脳内では善悪二元論に落としこめるんですけど、
これはスタンフォード監獄実験と同じで
圧倒的に強い立場になって他人に加虐する事には愉悦があって、
その立場に立たされると多くの人間が誘惑に抗えないというケースで、
今後も世界中あらゆる場所で再度起こる可能性があるし、
再発防止もとてつもなく難しいという点がしんどいです。
(そういえば「es」という映画も、似たしんどさがありました)

どっちかというとボイエガさんへの取り調べが恐怖の駄目押しになった感あります。
ちょっと白い肌と金髪の人が恐くなった。

以前のビグロー監督なら、夜が明けた瞬間にふつっと終わって、
裁判の経過をテロップで流してエンディングだったのではないかという気がします。
観客は心がズタズタになったままデトロイトから放り出されたのではないかと。
でも彼の聖歌隊のエピソードと、警備員の視点で締めてくれたことで
多少救いがあった。甘くもなったけど。監督、ちょっぴり優しくなられた…?




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「パディントン2」

2018年01月23日 | 児童文学系映画

映画を見る目的は人それぞれで、
「ラブロマンスを見たい!」
「頭空っぽにして冒険を楽しみたい」
「人間の醜さや不幸や裏切りといった真実が見たい」
「凝りに凝った美術を」「音楽」「役者さんの美しい顔」
等々無限にあると思いますが、
私はパディントンを、「疲れている等の理由で悪意とか見たくない。
かわいいもの、暖かいものが見たい」という人に
強くおすすめしたいです。

ペルーからやってきて騒動の末に
ブラウン一家の家族になった子グマのパディントンが、
故郷の育ての親ルーシーおばさんの誕生日に
贈り物をしようとアルバイトをしていたけれども、
盗みの罪を着せられ投獄されてしまうというあらすじ。

1もそうでしたが、2も練り込まれた脚本でした。
あと美術がまたもやよかった。
ブラウンさんのおうちや監獄の内装や、
特にポップアップブックの中の街を
おばさんと一緒に巡るパディントンのシーンが素晴らしかった。
それと、この監督の食べ物の撮り方が好きです。

誰に対しても丁寧な態度と言葉遣いで
分け隔てなくよい面を見ようとするパディントンは
確かにお子さんたちに見てほしいんだけども
私は見ている間、この映画がお子様向けって事は忘れてました。
それくらいどきどきした。

ラストばれ

SLに水泳にヨガに梯子にカーニバルのボール投げ、
前半で出てきた情報が、終盤にどんどん回収されますが
ヨガのところはふき出した。

相変わらずネタ女装が美女扱いですが、
あれはあの刑事さんのストライクゾーンが広いってことなんだろう(笑)。
でも中年男性の女装を蔑む笑いにしないのはいいですね。
ヒュー・グラント、体当たりの演技だなあ…(ドッグフードのほう)。

今回はブキャナンさんの救済もあって、
なんか愉快そうだったのでよかった。

エンドロールも楽しいので、最後までご覧ください。


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「ガーディアンズ」

2018年01月22日 | バトル映画

サリク・アンドレアシアン監督のロシア映画です。
ロシアの映画を見るのは久しぶり!
冷戦時代のソ連で、超人を作りだす実験で生み出された
4人のスーパーソルジャーが50年後に蘇り、
ロシア破壊を目論むマッドサイエンティストの野望を砕くというお話。
4人の戦士はそれぞれ、念動力、超スピード、透明化、熊に変身、
という特殊能力を持っています。
なんかその設定は知ってる…どっかで聞いた…うん…
って所々思わなくはないですが、
私がロシア的展開に慣れてないのか、
製作者側がハリウッド風エンタメ的展開に慣れてないのか、
たぶん両方だと思いますが
時々「えー!!?そ、そうなっちゃう??」
という瞬間がありました。

内容ばれ

ガーディアンズが結成されて、「まあ最初はスーパー無双だよね…」
って思ったらまさかの惨敗だったり、
っていうか割と惨敗が多かったり、
かと思うと突然全員の力を合わせて、
かめはめ派てきなものが撃てると分かったり、
分かった瞬間に打ちあわせも、撃ち方についてのガイダンスも何もなく
無言でフォーメーションを組んで、普通に撃てたり、
なんかそれで勝利しちゃったり。色々びっくりした。
でもこのままハリウッドっぽくならず独自進化を遂げて
ロシアヒーロー世界を構築してほしいです。

エンドロールの途中に1シーンあります。


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