映画の豆

映画の感想をだらだらと。
本サイトは
http://heme.sakura.ne.jp/333/index.htm

「イット・カムズ・アット・ナイト」

2018年11月25日 | ホラー映画

森の中の一軒家で暮らす家族。彼等は出入り口を厳重に施錠し、
武装して怯えて生活している。どうやらそれは感染するなにかで、
彼等は家族を1人失っている。
ある日、子供連れの見知らぬ夫妻を受け入れる事になる。
一見その生活は上手くいっているように見えたが…というあらすじ。

「ア・ゴーストストーリー」と本作と「ヘレディタリー」が連続で公開される
スタジオA24の作品。
精神的にじわじわくる鬱系映画なので、
ホラー映画でワーキャー言うぞ!って気持ちでいくと、がっかりするかも。

うーん、ちょっと食い足りない。
あ、犬好きの人は注意。

内容ばれ

結局病気についても、感染ルートについても曖昧なままで終わりますが
まあそれはいいとして、もうちょっとエピソードあった方がよくない?

夢だと思った!?ハイ残念!ってオチなのは分かるけど、
ちょっと投げっぱなしに感じる。
せめて冒頭のやりとりをなぞるとか…。

移民のメタファとか、そういうことは考えません。



  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

「ファンタスティック・ビーストと黒い魔法使いの誕生」

2018年11月24日 | ファンタジー映画

シリーズ2作目。ついて来れないやつは置いてくぜ!しっかりつかまってな!
って感じでブーストかかってきました。
世界設定、登場人物共にジャンジャン増えた。

魔法生物オタクのニュート・スキャマンダーは、
前回の問題行動が原因で海外への渡航を禁じられていた。
しかし魔法省から、ある条件と引き換えに禁止の解除を持ちかけられる。
それと同時に、ホグワーツの恩師であるダンブルドアからも
ある依頼を受け…というあらすじ。

今回も街並みや室内デザイン、衣装、小物が大変良かった。
特にスキャマンダーさんちの飼育ハウスが良かった。

今回から参加のダンブルドア役ジュード・ロウが
いかにもスーパー魔性の男オーラをムンムン放っておられて
大変よいお仕事でした。
ちょっとダンブルドア校長に対する感情は
ハリポタ原作7巻から長い期間を経て熟成されており、
語っても語りきれないので割愛します。

全部ばれ

クイニーが、あー、そう来るかーっていうのと、
あとクリーデンスくんが、
思っていたより話の中核のキャラクターでびっくりしました。

クイニーに関しては、魔法で結婚を無理に進めるのは
この物語最大級の不吉フラグ(例:ヴォルデモート母)なので
最初からちょっとやばいなと思ってましたが、
説得されるのがあまりにも早すぎて、宗教とかエステとかマルチとか
何でもすぐ信じてコロっといっちゃう子みたいでしょんぼりした。
たしかに前作から伏線らしきものはあったけど。

スキャマンダーさんのコミュ障は今回少しましだったような。
奇行は相変わらず飛ばしてました。とうとう地面を舐めた。土の味…。
ズーウーとのやりとりは可愛かった。
いや無論ニフラー先輩が一番可愛いですけどね!
(ていうか河童の皿…は面白い解釈だった。
なんでか日本人全員、皿が裏返った状態で載ってるって認識してるよね…?)
お兄さん、折り合いが悪いってもっと険悪なのかと思ってたら違った!
萌え兄弟だった!
でも最後の「怪物でも愛せるひとだから」って言葉は重かったな…。

公式設定で恋人関係にあった事が確定しているダンブルドアとグリンデルバルド、
たぶん公開できない国が出てくる都合上、同性愛描写はおそらく今後もないと思うけど、
「世界のファンガールたち、これで勘弁してつかあさい…」って
ワーナーくんはとっても頑張った。

下記ハリポタガチ勢へ(若干不穏、きびしめ)

弟だとしたら獄中死した父親がやらかして生まれたか、
母親が別の男性との子を産んで人に預けたか、どちらにしろかなり無理がありません?
一番嫌なのがアリアナの子で甥でした路線なんですけど、
これはえげつないので、できればやめてほしい…。
ていうかあの家系のピンチに現れるなら、アリアナの時に来るべきだったのでは?
あるいは後のアバーフォースの時とかも。
グリンデルバルドの大ウソだった、というのが一番平和的だけど
「以降は●●と名を変えて生きよ」系オチもあり得ますね。

あとナギニ。アニメーガスとは原理が違う?同じ要領で人間に変化はできないの?
あとクリーデンスさん、ナギニからの愛ではだめなの…?どうして?

純潔から平民への犯罪行為は見逃される酷い社会なのかもしれないけど、
このケースは純潔から純潔だし、
あの手の性犯罪、防御する手段も立証する手段も確立してないの?
年間何件くらい起こってるの?3巻を読んで以降これ何百回言ってるか分からないけど
魔法界の人達は司法をもう少しなんとかすべき。

冒頭からニワトコの杖、別名みねふじこワンドの説明はまるっと次回に持ち越した!
あっ特にポートキーの説明もない!まね妖怪も一切説明ない!等々、
若干ハラハラしましたが(前作で言ったっけ?)
ファンタビからこんにちは勢は問題なく理解なさっただろうか…。

旧シリーズの音楽が鳴ると泣きそうになりますね。
これはドラクエ3で、旧の大陸にたどり着いた時の気持ち(譬えが古い)。

ダンブルドア先生がどう動くか全然読めないので(最終的にどうなるかは確定してるけど)
3作目も楽しみです。



  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

「ボーダーライン ソルジャーズ・デイ」

2018年11月19日 | 暴力orハードボイルド系

復讐の鬼となった元検事の男を描いた「ボーダーライン」の続編。
自爆テロで多数の死者を出したアメリカは、
テロリストたちがメキシコからの密入国ルートを使って
国内に潜入しているのではないかと疑い、
密入国を仲介する麻薬カルテル殲滅を画策する。
その作戦にCIAのグレイヴァーと、元検事のアレハンドロがとりかかるが…
という内容。

前作がヴィルヌーヴ監督、シェリダン脚本、ヨハン・ヨハンソン音楽で
あまりにも強すぎた。
今回はシェリダンが監督も兼任するという情報を聞いた気がするんですが違って、
ステファノ・ソリマというかたが監督されています。
前作に比べると、やや甘めの印象。でも銃撃戦直前の緊迫感はさすがです。

内容ばれ

続編なのになぜメキシコ警察と組む!?
ってちょっと不思議に思いました。安定の裏切り率100%!
あと最初に撃ってきたのは向こうなのに、皆殺しにしたからなんだって言うのか…?
え?アメリカ国民はこれを非難するの???
映像とか音声とかは記録しないもの???

アレハンドロとグレイヴァ―、両人ともが、
自分の立場を捨ててまでイザベルを助けようとしたのは
ちょっと意外でした。
1の印象だと、どっちもあるいはどっちかが確実に殺ってた。

ニヒルなキャラクターには2種類あって、
1つは1人でも成立するキャラクター。
そして2つめは、殺された妻や娘や彼女などの過去の女と、
そんなニヒル氏を、尊敬や好意などのプラスの感情で見守る現在の女を
必要とするキャラクターです。
アレハンドロは後者なので、ちょっと面倒くせぇ。
あと女を殺された復讐者があまりにもおびただしく存在するので飽きるというか、
犬や象を殺された等の個性派復讐者はもっと増えていいと思う。

本作の音楽を担当したのはヨハン・ヨハンソンの弟子筋のかたなのだそう。




  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

「A GHOST STORY ア・ゴースト・ストーリー」

2018年11月18日 | 恋愛映画

田舎で暮らす夫婦の、夫がある日突然事故死する。
しかし夫はシーツをかぶったような姿をした幽霊になって
妻の生活に寄りそう……という話。
ケイシー・アフレックさんとルーニー・マーラさんが夫妻役。

淡々とした静かなSF小説のような作風なので、
好きな人はきっとすごく好きになると思う。
ホラーではないです。淡白なラブストーリーっぽい不思議な話。

ラストばれ…?

空気感を表現するための、長回しが人を選ぶかも。
あの、もらったシェパーズパイ?を1人で
台所に座り込んで泣きながらむさぼり食う妻が
パイを半分ほど食べる間ずっとスキップなしで
固定したカメラでアップも使わずに映すのは相当勇気がいると思う。
音とかキッチンの光の変化とかを撮りたかったんだろうけど。

私は夫よりむしろ隣りのゴーストのほうが気になった。
「もう来ないみたい」のシーンで、ああっ!て思った。

メモは、もう一度中に収納しないと辻褄が合わないのでは…?



  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

「ボヘミアン・ラプソディ」

2018年11月15日 | 実話系

イギリスの伝説的ロックバンド「クイーン」の結成から、
1985年のチャリティーコンサート「ライブエイド」参加までを
ボーカルのフレディ・マーキュリーを主軸にして描くという内容。

私にはクイーンの知識がほぼ無くて、
これまで見た、クイーンの楽曲の使われた映画で知るのみですが、
とんでもなく数が多いので影響力のあるバンドなのだな、とは思っていました。
そしてジャンルの方々が絶賛するくらい似ているので、
私には本物と映画の画像の区別がつきません。

撮影終了段階まではブライアン・シンガー監督が指揮を執っていたが
トラブルにより離脱、仕上げはデクスター・フレッチャー監督が行ったらしい。

類まれなる才能をもって生まれた青年が、
父に認められず、孤独に泣いて愛を求め、愚かな行為にも走るが
やがて傍にいる大切な存在に気付き、また真実の愛も得る…
という、やや作り手がフレディに感情移入しすぎて
映画全体がスイート過多になったのでは?という印象を受けるのですが
(何割くらいが現実の出来事で、何割創作かは私には分からないけど)
まあ曲が神曲揃いなのと、あとフレディ役の人が
何かが憑いているような熱演なので、あまり気にならない。
とくにラストのライブ再現は圧巻。

内容ばれ

ボヘミアン・ラプソディと「オペラ座の夜」の
コンセプト説明シーンに、ビビビっときました。
傑作の生まれる直前って、あんな風に分かる人だけに分かる空気なんだろうな。
聴いた人はやがて、これは自分の物語だと思う、
自分達はそれを未知の信号で発信する、というような意味の
フレディの説明、何か分からないけどこいつはスゲェ!って思ったし、
社長が分かってなさそうなのが不思議だった。
というかボヘミアン・ラプソディが発表当初不評だったのが納得いかない。
今聞いても新しい曲なのに。いわゆる世に出るのが早すぎたというやつか。

音楽グループものでは避けて通れないメンバー同士のトラブル、
でも「ジャージー・ボーイズ」はこれはもう絶対一緒にはやっていけない
という印象しかなかったのに対し、
この映画ではなんとなく大丈夫そうに思えたのは
一部メンバーが学生時代からの付き合いだったのと、
あとみんな何気に育ちが良かったりインテリだったりしたせいなのかも。
(でもフレディ以外のメンバーの描写を平凡な善人に寄せすぎているとは思いました)
でも冒頭のシーンは、ラストのライブ前なので、
映画の2時間は、ステージに上がる刹那にフレディの脳裏に閃いた
過去の記憶なのかもしれんと思いました。
だったら多少事実と違っても、美化されていても、まあいいかなと。
1人ではなく、友人たちと一緒に、ライブエイドで最高のパフォーマンスを見せたのは
確かに現実パートな訳ですし。
歌詞が、フレディの人生とリンクしていく演出、とってもよかったです。

関係ないけどフレディがインド系というのも、過剰歯というのも初めて知りました。
そして過剰歯のひとは口が大きくて音域が広いという説も同じく。


ねこがいっぱい出てきてとてもかわいい。
かつてないほど猫がドルルルルって喉鳴らしている映画。



  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする