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映画の豆

映画の感想をだらだらと。
本サイトは
http://heme.sakura.ne.jp/333/index.htm

「ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー  リミックス」

2017年05月19日 | バトル映画

MCUの中でも一番ノリが軽くて
ハチャメチャ集団なやつらのシリーズ2作目です。
1作目はメンバー紹介風のお話でしたが、
今回は各々を掘り下げてきました。主人公の父親の話が中心です。

主人公チームはならず者で、下品な会話、ブラックジョーク、
という条件は尖っているのですが、
扱うテーマはベタというか、家族愛とか友情とか松竹映画っぽいあれで、
そしてかわいいアライグマや、カタコトで話すちびっこ植物、と
マスコット的存在(但し中身は伴わない)もいるので、
案外お客を選ばないバランスいい作品だと思います。

内容ばれ

・冒頭の、肝心の戦闘にピントが合ってなくてよく見えず、
 そんなものよりこのかわいいグルートを見てくれ!って演出最高でした。
・みんなが雑にグルートをかわいがってるのもよかった。
・今回の悪役の性格設定は良かったです。
 心に残る印象的なクズエピソードでした。MCU3大クズにランクイン。
・星を創造できる可能性があるという事でスター・ロードの名前がぴったりですね。
 いや、元々はそんな設定ないけど。
 クリプラの演じる主人公、やっぱりピーターが一番好きだなあ。
・ドラックスによる容姿いじりは、
 観客の価値観としては美しくないドラックスが、全く空気を読まず
 どちらかといえば美しいマンティスをブスブス言いまくるが、
 容姿に関係なく身を挺してマンティスを庇い、
 最後にはマンティスの性質を美しいと称賛する、
 という流れなんだなと思ったので私は特に引っかからず。
・最初、ヨンドゥのモヒカン部分が撃たれて中身のメカが見えた時、
 「そうか…ヨンドゥはロボットだったのか…」って思いましたが違いました。
・機材にうっかり体を挟まれちゃって、殺そうと思ってた相手に助けてもらって、
 その相手と戦うけど、その人がピンチになったらいそいそ助けちゃうっていう、
 ちょっと鈍くさいけどキュートで片腕がメタルアームの暗殺者、
 MCUでもう1人知ってるよ…って思いながら見てました。
・でもあっちは撮り方がリリカルで百合ぽかったのに対し(表情ズーム、音楽)、
 女子2人の戦闘はヒグマっぽかったな…。
・「きょうだいの中で一番好きだったのに!」とか
 「ほしかったのは姉さんよ!」とか毎回グイグイ告白してくるネビュラさん…。
 宇宙一めんどい弟ロキどんもその積極性を見習うように。
・誰だよあんな精巧な6分の1サイズくらいのお洋服を即座に作ったのは!?
 一番ブラックだなーって思ったのは指。きれいな切断面でしたね。
・グルートがウェーってやったところでふきだした。
・ヨンドゥ格好良かった。メリー・ポピンズは原作の物語のなかで
 最強のチート主人公で、子供には超超ツンデレなので
 ヨンドゥにぴったりだよ…。
・あっ、マンティスってインフィニティー・ウォーに出るの…!?
・アダムってガントレット装着できるあの金色のひとか!?
・3作目で完結するそうですが、ガモーラVS父、ロケットを改造した相手、
 ソブリン人とアダム、1本で全部片付くのかな…?
 ガモーラの父はサノスなので、インフィニティー・ウォーに持ち越す?
・音楽やハワード・ザ・ダックやパックマン、ナイトライダー、
 監督の好きなものをワーイ!って詰め込んだ感じ、好きです。
・反抗木グルートとロケットの日常漫画も見たいし、ヨンデゥ子育て期も見たい、
 ガモーラとネビュラ姉妹の、宇宙珍道中漫画も見たいわ…。




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「メッセージ」

2017年05月18日 | SF映画

ドゥニ・ヴィルヌーヴ監督
テッド・チャン原作

世界の12か所に巨大な飛行物体が停泊し、
各国は対応に追われる。
言語学者である主人公は軍からの依頼で、
地球外生物の目的を早急に突き止めるべく
彼等とコミュニケーションをとりはじめる。
彼等の使用する音声言語も表意文字も酷く複雑なもので、
言語学者チーム、物理学者チーム、共に捗々しい結果を出せずにいた、
というあらすじ。

観客の1割くらいに
「えっ?結局どういうこと?」と言われてしまう類の話で、
好き嫌いが分かれると思いますが私は好きです。SFだよ!

オチばれ注意!

ファーストコンタクトの面白さ4割、
叙述トリック6割くらいの配分になっているので
私は脊髄反射で30点を更に加点。伏線大好き。

物語のパターンとしてとても変わっていて、
彼女は名誉と幸福な家族を手に入れるけど、
でもそれは半分失われる事が確定していて彼女は納得している。
ハッピーエンドともアンハッピーエンドとも言えない。
あと彼女には専門分野の才能があって、
それはどんな異様な概念でも状況でも
嫌だとか理解できないとかは考えずに一旦は受け入れるという才能で、
ある意味人間離れして強い。ちょっと共感の難しい主人公なので、
そこに違和感を覚えるひとは(彼女の夫が感じたように)、
この映画駄目だろうな、と思います。

ヘプタポッドの文字が美しく、彼等の声、劇伴音楽も良かった。

原作はもっと淡々とした話で、パニック描写もないし、
宇宙船は攻撃されないし中国の将軍の話もない。
あと娘の死因と死亡する年齢が違う。
これは原作通りの死因だと、
阻止できるのではないかという雑音が発生するので
映画では変えて正解だったと思う。
離婚の理由もアレンジしてありますが、
これもまたよい改変だと思う。
フラッパーとラズベリーという名前が
コステロとアボットに変った理由は分からないけど、
コメディアンのコンビなんですね。

あ、でも映画世界では未来において
ヘプタポッドの文字をマスターできた人って物凄く少ないのかな?
でないと彼女が孤立無援である理由がないもんね。
原作はそこのところ曖昧。

世界12か国の中に日本が入っていて嬉しい(北海道!)。
ようこそ!ちょっと炙ったら酒の肴になりそうだなとか考えてないよ!


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「無限の住人」

2017年05月13日 | アクション映画

沙村広明さんの長編漫画を実写化。
監督は三池崇史。主演は木村拓哉。
原作はともかく長いので、中盤以降の話をざっくりと切って、
ラストだけくっつけた感じ。あ、なるほどーって思いました。

全ての武芸の統一と支配を目論む無法者集団に
父の営む剣術道場を襲撃され、父を殺され母をかどわかされた少女凛は、
復讐を誓い、万次という男を用心棒に雇う。
彼は不老不死の肉体を持つ剣士だった…というあらすじ。

キムタクはとっても頑張っていた。ちゃんと万次さんに見えました。
他のキャストの皆さんも、女性はみな細く美しく、
男性は禍々しく、年配の方は渋かった。
実写でやったらトンデモ一直線になるだろうあの奇抜な武器も、
可能な限り忠実に作ってあった。

ただ序盤の展開が
刺客が来る→倒す→刺客が来る→倒す→刺客が来る
の無限ループのため、ちょっとタルかったのも事実。
原作で一番面白いのは序盤なんだけど不思議だな。

内容ばれ

槇絵さんが肺病持ちじゃなくて、
剣技は最強だけどメンタル最弱でもなくて、
最初からフルパワー槇絵さんで、天津との関わりの描写一切なしだったので、
ちょっと、そこは、「なん…だと…」ってなりました。

なんか映画で性暴力のシーンを見るの久しぶりかも。
ハリウッド大作映画を中心に見ているせいか、
100本ぶりとか200本ぶりとかそういう感じかも。
と、いっても随分マイルドにしてありましたけど。
原作では女の足をぶった切って、切断面に指突っ込んで、
短刀で掌を刺して地面に固定しての暴行でしたからな…。
原作は百琳姐の集団暴行がきつかったのと、
そのあと妊娠した百琳姐が堕胎するって言ったらビンタされて
産めって説教されるのを美談ぽく描いてあって(記憶ウロ)、
キモ…って思ってコミックスを買うのをやめたのでしたそういえば。

最後に動物虐待はしてない旨注記がありましたが、
なにか動物って出てきましたっけ…?
もしかしてキムタクが食べてた、得体のしれない肉…?



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「スプリット」

2017年05月11日 | サスペンス映画

監督M・ナイト・シャマラン
脚本M・ナイト・シャマラン

3人の女子高生が拉致され、監禁されるが、
犯人の男性は23の人格を持つ男で、
人格それぞれに女子高生たちへの態度が違うのだった。
彼女たちは必死に脱走を試みるが…というあらすじ。

ジェームズ・マカヴォイさんが女性や子供や潔癖症や、
様々な人格を演じます。

ラストばれ(シャマラン過去作品のねたばれ含む)

うーん、すっきりしない。
シャマラン・シネマティック・ユニバースでも始まるのか。
「アンブレイカブル」世界とのつながりを強く印象付けすぎて、
未見のひとは何か見落としたかという気になるんじゃないだろうか。
あとその情報から始めると「アンブレイカブル」のオチバレだし、
べつにマカヴォイ先生の犯罪とサミュエル先生の犯罪は
似てないと思うんだよね…あっちは大規模テロだし…。
(追記:変な通り名を付けられた犯罪者という点で似ているという意味だそうです)

父親仕込みのサバイバル技術で
ビーストをKOして脱出するのかと思ったらそうでもないし、
ビーストの人格が主人公に移って、
ロリペドやろうを華麗にするのかと思ったけどそれも違った。
まあたぶん警察に洗いざらいぶちまけるんだろうけど、
ちょっと匂わせ方が弱かった。ゆえにすっきりしない。
シャマラン、本人登場して遊んでる場合じゃないぞ!


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「ワイルド・スピード ICE BREAK」

2017年05月02日 | アクション映画

監督F・ゲイリー・グレイ

キューバで充電中のドミニクとレティだったが、
ある日ドミニクは謎の女に声を掛けられ、脅迫を受ける。
ドミニクは女の言うままにチームを裏切り、
チームはドミニクと戦う事になる…というあらすじ。

前作が最高到達点だと思っていたら
まさかのSKY MISSION越え!面白かったです。
シリーズ8作、段々規模が大きくなってきて、
段々面白くなってるのは地味にすごい。
敵も段々賢いひとになってきてる(笑)
いや、相変わらずデジタルテクノロジーに関してはふんわりしすぎだし、
どうしてフィクションのハッカー様たちは
作業進捗を一々イメージ映像にしてくれるんだろう…とかは思いますが(笑)

ラストばれ
今回はゴリゴリのアクションだけじゃなくちょっとクスっとさせるのがすごく巧くて、
たとえばホブスが娘ちゃんのサッカーチームを監督していて、
女児たちの好みをがっちり把握していたり、
(アメリカの女児ってテイラー・スウィフトのコンサートや
ネイルサロンにつれていってもらえるとゴキゲンになるのか…!)
ステイサムが、お母さん(ヘレン・ミレン様)にはまるで頭が上がらなかったり、
あと案外赤ちゃんの扱いが上手かったり。
この辺の設定、ハードめな世界から浮かずに自然に馴染んでました。

カーアクションもダイナミックでよかった。
鉄球ぼかーんとか。自動運転装置のハッキングで車がゴミのようだ!とか。
あとドミニクの車に全員でアンカーを打ち込むところ、
ひび割れる氷の上での爆走、最後に円陣を組んでドミニクを炎から守ったところ。

肉弾戦では刑務所のバトルが熱かったし、
(ゴム弾って当たり所によっては骨折するらしいけど、あれはありうる描写なのか…?)
キューバでドムに惚れた男が実はアシストしてたって演出も熱いし、
シャーリーズ・セロン演じるラスボスはシリーズ最強の知性派だし、
レティとドムが互いに惚れ直す描写も良かった、
あとブーストのギミックに関する話や、ピンチの時やラストに
ブライアンの名前が度々出てくるのも胸熱でした。

最高だったんだけど、むむ…って思った点2つ

ただ、ステイサムすごいカッコおもしろかったんですが、
ハンを殺した相手との共闘は素直に喜べなくて、
せめて握手しないでいてくれたら良かったんですが、
仲間を殺した敵と笑顔で握手か…って思ってしまって。
本当はあれは自損事故だったけど話を盛りました、とかが良かった。

あとエレナの扱い。
息子を人質にとられるドムと、赤ちゃんwithステイサムのアクションが撮りたい。
レティに産ませるとレティのアクションが撮れない。
でも子供を産んだ昔の女と今カノの間で揺れるドムとか、
そういうしみったれた展開は望ましくない。
よーし、子供をとって女は殺そう、という都合が透けて見えたのでちょっと引きました。



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