映画の豆

映画の感想をだらだらと。
本サイトは
http://heme.sakura.ne.jp/333/index.htm

「ジョン・カーター」

2012年04月22日 | バトル映画



ディズニー映画史上でも1、2を争う赤字で、
人事にも影響を及ぼす大コケだそうで、見てきました。

製作費は回収できてるようですが、目標額のようなものには全然足りないのかな?
「ファインディング・ニモ」や「ウォーリー」の監督が実写デビューした作品で、
それで会社の期待が大きすぎたのかも。

約100年前のヒロイック・ファンタジー「火星のプリンセス」が原作です。
不勉強ながらバローズの作品は読んだ事がありませんが
wikipediaであらすじを読んだら白目になりそうになった…。
まあ100年近くむかしの作品ですからね。
大きなお兄さんお姉さんなら「コナン・ザ・グレート」やその原作などは
皆さん知っておられましょうが、それに影響を与えた作品だそうです。
今もラノベに散見される異世界活躍ものの始祖です。

ホーモズもそうですが、知名度の高い作品を
現代の撮影技術と新感覚でリブート!というのが最近の鉄板ヒットコースのようですが、
この作品は残念ながらそうはならなかった。

たぶんこれ登場人物および設定だけ採用してあとは変えてると思うんですよ。
お姫様も科学者にして剣の達人とか、当世風にしてある。
ジョン・カーターの妻の話もアレンジのようです。
最後のオチも。なのでとても頑張ってると思う。
最後のオチがすごくすごく好きなのですが、
途中が冗長で、「あの、これまだ続きますか?」と聞きたくなるくらいなので
残念ながらおすすめはできません…。うーん、でも本当にラストはかわいいんです。

今回のマーク・ストロングは禿げていたにもかかわらず
また気付かなかった…orz…。
M字額がないマーク・ストロングはマーク・ストロングにあらず…。

下記2行内容ばれ反転

甥っ子は原作者バローズで、これから小説を書くのですね。(笑)
続編はおそらく立ち消えになるでしょうけれど、
続いていたらどうなっていたのか。


映画予告

「ダークナイト ライジング」
なんだか痛快ヒーローものというより
聖人受難映画のような趣まででてきましたぞ。
もうやめてあげて!と言いたくなる。
でもノーラン監督なので、我々とブルース・ウェインの間の密やかで壮大なSMと、
エンタテインメントは確約されています。
本当にトニー・スタークと足して2で割ればいいのに。

アーバーネリーの大クンダみたいな階段が一瞬映ったよ!
セットかなロケかなCGかな?


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「Black&White/ブラック&ホワイト」

2012年04月19日 | コメディ


スパイラブコメです。
CIAの凄腕バディ2人組が同時に同じ女性を好きになって、
どちらが彼女を射止めるか紳士的に競おうということになり、
国家権力と最新スパイ技術を駆使して猛烈アタックを掛けるぞ!
という話。

「Mr.&Mrsスミス」がスパイラブコメの最高峰だと思うのですが、
あれが好きな方はこの映画もきっとお気に召すでしょう。
というか脚本が同じ人だ。
男女ロマンス映画だと思っていたら、わりとバディ同士も愛し合っており、
男同士で「愛してる」と何度も言い合ってハグしておりました。
ええ、男女で交わしたのと同じくらいの回数……。
どういうことなの……。

みみっちい理由のスパイ行為や銃撃戦やアクションの連続に
わりと楽しませてもらえます。2人とも超本気。
女性はなりゆきで二股をかける事になるのですが、
まあ、ぎりぎり「許せん!」という感じではない。
どちらもいい感じにハッピーになるので後味も悪くありません。

内容ばれ

・ともかくチャラ男がタックのことを好きすぎて、
 最初は「これ、女とチャラ男が争うんじゃ……」と思いました。
 タックのデートについていってやると言い、断られると尾行すると言い、
 タックのデート中に5回も電話して「電話くれないなんて不安なんだ」と
 超うざいメッセージを吹き込みます。
 (その後ぐうぜんタックのデート相手と出会うのですが)
・そもそも最初に、心から愛し合える相手がほしくなったタックがチャラ男に、
 「俺達のように、完全に信頼し合って共に戦えるような関係になれるかな?女性とも」
 と質問するのですが、チャラ男は「不可能だ」と全否定。
・NAKAMURA WESTEND DOJYO
 と書いてあったように見えたのですが、倒れた相手に馬乗りになって
 顔を連続殴打というのは、いったい何の武術なのだろう。
・スシとかドージョーとかサヨナラとかちょこまかと日本ネタが入りますが
 監督が日本大好きっ子のようです。チャリエンとか撮ってたひと。
・ヒロインが女友達に聞かれて男2人の欠点をあげるのですが
 チャラ男の欠点「手が小さい」はまあいいとして
 タックの欠点「イギリス人」っていうのは「!?」でした。
 イギリス人って欠点なの!?
・タックとチャラ男の友情もそうですが、
 ヒロインとその女友達との友情もなんか微笑ましい。
 あの女友達は主婦の皮をかぶった中年のEROオヤジだと思うけど。
 そういえば「Mr.&Mrsスミス」でも
 ブラピがしょっちゅう男友達に相談しててうざかわいかった。
・ブロマンスの帝王セス・ローゲンにオファーがいったりもしたらしい。
 イギリス人の方の役だったのかな。それも見たかった。



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「アーティスト」

2012年04月18日 | 人情系


白黒無声映画です。いまこの時代にあえて、という、
肉を切らせて骨を断つ戦法でアカデミー賞5部門受賞。
でも完全無音な訳ではなく、ここぞという時に音は使われますし、
そして無音でなければ出来ない演出もあったりします。
過去風のカメラワークや、場面ごとの暗喩など技術点は高い。

台詞がないと、人物設定や時間軸、伏線、状況など
様々な説明ができないため、
ストーリーは本当に王道の、ごくシンプルなものです。
その代りに登場人物は全員いい人で、
深刻に酷いことは起こらない、夢のような綺麗な世界でした。

モデルになる過去の人物がおり、
下敷きになる過去の名作映画があり、
古い映画音楽が使われ、映画へのリスペクトに溢れています。
獲るべくして獲ったなという感じ。
(ただ候補作に「ヒューゴの不思議な発明」とこれが両方入っちゃうのは
おじいちゃん達ちょっと昔を懐かしみすぎ!と思わなくもないですが)

運転手兼執事のクリフトンが身長201センチ(197?)もある大男なのですが
痩せてらっしゃるので気付かなかった。
どうりでご主人さまをひょいと抱えてしまえる訳だよ。
そして食事の支度をしていた時は妙に体を曲げてらしたが、
そうか、キッチンのサイズが合ってなかったのか……と思いました。

犬のアギーは名演技すぎた。あれはあれだ、
仕事が済んだら二足歩行で地下鉄に乗って家に帰るだろう。絶対そう。


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「バトルシップ」

2012年04月16日 | バトル映画

宇宙人が攻めてきてドンパチ!系バカ映画です。
浅野忠信が準主役と言っていいくらいの活躍をします。
この手のアメリカが舞台の娯楽映画で普通の日本人が活躍するのって初めて見たかも。
その代り、リーアム・ニーソンはほとんど出ません。
(宇宙人VSリーアムだと思っていた……)

すごく内容ばれ

主人公はかなりのアホで、
住むところもない車もない職もない状態で、
お兄ちゃんに小言を言われています。
お兄ちゃんはとっても真面目ないいひとで、
そんな弟の世話をして、誕生日にはケーキに蝋燭を立ててやります。
しかし弟は上の空。飲み屋で会った金髪美女が
お腹が空いているというので、いいところを見せようと、
近所のスーパーに真夜中に不法侵入し、
天井と陳列棚を破損して警察に捕まったりします。
(このくだりはYOUTUBEの珍映像を丸パクリだそうですね。みんなよく気付くな!)
この冒頭の主人公クズ演出が丁寧過ぎて、中盤から
「あなた以上の階級の軍人はみな死にましたあなたが指揮官です御命令を」
とか言われても、「クズ男のドリか……」としか思えなかったので残念です。
浅野さんとのカプ押しもかなり熱かったのにあまり乗れなかった…。
(「俺達カップルか?」とか自分で言っちゃってどうするよ)
成長譚なのは分かりますがクズ演出は控えめで願いたい。

元ネタは「コンピューター海戦ゲーム・バトルシップ」で
ちょっと大きめのお兄さんお姉さんなら覚えておられる方もおられましょう。
映画中にも、ハイテク機器が使えなくなったため
あのまさに昔のゲームを思わせる画面と戦法が出てきたりします。

宇宙人は、元素がほとんど違う世界からやってきたにもかかわらず
目と鼻と口があり、二足歩行で、サイズがほぼ人間と同じで、
でもトカゲくんというところに最高に納得できぬものを感じました。
移動技術の割には兵器がお粗末というかまだ爆薬レベルというのも。

終盤30分、ミズーリ出撃のあたりは超燃え展開。現実的に考えたら無理があるけど考えない!
浦沢直樹さんの漫画によくあるあれです。式典を見た時からそうじゃないかと思ってた!
主人公とその彼女をとっぱらって、
ここを中心に据えてもよかったのではないかと思えるくらいです。
(浅野忠信は軽くあしらわれ、リーアムは若造と言われる…ステキ!)
構成せずに詰め過ぎたがために、カオスになったお弁当のような状態の映画ですが
私はミズーリのくだりが好きなので、まあいいかと思いました。
(そういえばこの監督の「ハンコック」も前半と後半が分離してたな…)

エンドロールのあとに映像がありますので席をお立ちになりませんよう。

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「第九軍団のワシ」

2012年04月09日 | 児童文学系映画


この映画もかなりなブロマンスであると
試写で見た方がおっしゃっていて、
さっそく見に行きました。上映館が少ないです。

ローマ帝国に支配されていた頃のイギリスのお話です。
第九軍団を指揮する父親が軍団と共に
ブリテン島で消息を絶ったという過去を持つマーカスは
その地に軍団長として赴任する。
戦いで目覚ましい功績をあげるも足に怪我を負い、
失意の退役生活を送る彼はある日、
エスカというブリトン人の奴隷の命を救う。
というあらすじ。ローズマリー・サトクリフ原作。

ブリトンの大自然の中を2人っきりで進むシーンが多いので
途中で客席から大いびきが聞こえましたが、
2人の一挙一動を観察しなければならない我々のような人種は
それどころではない(笑)。

下記内容ばれー

ひきこもるマーカスの気晴らしに、居候先の叔父は
奴隷を戦わせてそれを鑑賞する闘技場に彼を連れてゆきますが
マーカスはそこでエスカの命を救います。
そしてなぜか叔父はエスカを買って、マーカスの世話係にします。

それから急にマーカスの足は手術すれば治るという話になり、
緊急手術になるのですが、当時の事ですから当然麻酔とかありません。
誰かがマーカスを押さえていなければならないので
マーカスは叔父に頼むのですが、
叔父は「え?わし?無理無理。エスカがやりなさい」と指名して去ります。
マーカスもエスカも「え…なんかおかしなことになったな…」って顔をして、
とりあえずエスカはマーカスの両肩を押さえますが
医者が「もっと体重を乗せろ!」っていうのでマーカスの真上に来ます。
でも医者は「もっとだ!」と駄目だし。
仕方なく覆い被さらんばかりになります。
な ぜ そ ん な に 皆 し て 
2 人 を 急 接 近 さ せ よ う と す る。

あと清々しいほどに女が出てきません。
遠景のモブにいたりとか、暗闇にチラッと映ったりとかその程度。
原作ではちゃんとヒロインもいるようですが、
存在自体ばっさりとカットされている。監督…。

エスカは「リトル・ダンサー」の子役だった!!
2000年の映画の子役がもうすっかり青年とか、時間の流れが速すぎて怖い。
あと、私はマーク・ストロングさんがどの人か最後まで分かりませんでした。
私は俳優さんを頭髪のみで認識しすぎだと思う。


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