映画の豆

映画の感想をだらだらと。
本サイトは
http://heme.sakura.ne.jp/333/index.htm

劇場版 TIGER&BUNNY The Beginning

2012年09月28日 | アニメ映画

バニーのツンを死守するためにスタッフの英知が結集!
大ネタも小ネタも楽しかったですー。
TVシリーズの3話くらいまでのエピソードに
細かく描写を足して、大きな事件を1つ起こして締めてあるので
初見の方もテレビシリーズのファンもどちらも楽しめます。
テレビ再録は全体の3分の1?だとか。
特にテレビシリーズを見ていなくて、今さら追うの面倒だなー
という方に向いていると思います。とりあえず合うか合わないか分かる筈。
そしてエンディングで、映画内にはないテレビ版の映像がちらちら流れるので、
「えっこんなシーンがあったんだ!」「今のはどういうことなの?」
と興味をひかれること請け合い。

ねたばれー。

犯人のネクスト能力がなんなのか分からなくてジリジリする感じ、
ああタイバニだー!と思いました。
バニーちゃんがまだツンツンツンのおすまし小僧で、
この頃はまだ彼の事を「性格は悪いけど、きちんと自立した大人」
だと思っていたなあ…など懐かしく思い出しました。
「僕の人生の3分をあなたが無駄にしたこと、一生忘れません」
「……お前、友達いないだろ」
がありました!このセリフ大好き。

本編において、バニーちゃんの人格はちっとも自立なんかしてないし大人でもなく、
生っぽく、ぷるぷるしたメンタルである事が徐々に分かって震えた訳でありますが…。
映画から入った人に25話見せたらびっくりするだろうなあ

えっとえっとサービス満点でした。カリーナの尻やネイサンのお色気シーン、
スカイハイの意外な弱点や、折紙のコミュ障っぷり。
おじさんの嫁ラブシーンと、えーとあと着替えシーンと、汚い部屋と。
(実際生活ごみに対して酒瓶が多すぎると思うのですね。意図的に酒瓶だけ残さないとああはならないよ!)
見ていると毎週放映してた時の気持ちを思い出してぶわわわわ、ってなります。
続編のCM、えらいことになってましたが楽しみです。

ラストかわいかった。みんなが本格的に仲良くなるのも、
バディが本当の意味で相棒になるのも先の事なのでかなり知恵を絞られたと思いますが、
妙にカタルシスがありました。ありがとう!西田さん。

エンディング後のおまけ映像が週替わり5種類あるということで、
わー!と思いました。あと1回くらいは見に行くかな…。



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「白雪姫と鏡の女王」

2012年09月20日 | コメディ

少し前に同じ題材の「スノー・ホワイト」という映画がありましたが、
今回はコメディテイストで、継母は気持ちのいいくらい意地悪おばさんです。
ターセム・シン監督の新作。
「ザ・セル」「落下の王国」「インモータルズ 神々の戦い」と、
ターセム監督の全ての映画の衣装を担当してこられた石岡瑛子さんの最後の作品です。
この映画は石岡さんに捧げられていました。

最近のファンタジーっぽい映画は、お城も森も町も
「どっかで見たような……というかデータを共有してるの?」
って言いたくなるような似通った感がありますが、
さすが監督、「ああ、変わってるなあ…」というお城に広間、結婚式会場でした。
特に鏡の中の世界が、シンプルなんだけど意味深長で
妙に注意を引きつけられる感じでした。

浪費癖で傾いた国を手っ取り早く何とかするため、
お金持ちの王子と再婚をたくらむ王妃が、ライバルの白雪姫を殺そうとするコメディです。
王子も王妃も、白雪姫も微妙にアホの子で面白かった。
私は「スノー・ホワイト」よりこちらの方が好きです。

内容ばれ、というか衣装褒め。

西洋竹馬(カーニバルなどで足に付けて、ものすごく足が長い人間になるやつ)を装着した
7人の小人との戦闘とか、高低が効いていて風変わりで、幻想的でした。
しかも足のところがアコーディオンぽくて音が鳴る!
それと大舞踏会の時の衣装や結婚式の時の衣装、
白雪姫がコスチュームを決める時のお試しお着換えのシーン、
白雪姫が最初にお城を出て行く時の黄色いフード付きマント、
王子の着ている黒のロングコート、
どれも素敵でした。DVDがほしい、というより写真集が欲しい。

王子様は「J・エドガー」でディカプリ夫とせつない純愛を繰り広げたアーミー・ハマーでした。
女王の側近の人どこかで見たなあと思ったら「プロデューサーズ」の丸い方だった。





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「鍵泥棒のメソッド」

2012年09月17日 | コメディ

3年待った内田監督の新作を観てきました。
「アフタースクール」ほどの大ネタではないですが
今回も矢張り「あっそうだったのか!」と思わせてくれます。
(あ、なので見るおつもりの方は早い方がいいです。普通にねたばれを目撃してしまいそう…)

鳴かず飛ばずの役者の卵であるところの桜井は、
人生どん底の状態でふらふらと入った銭湯で、
身なりの良い男、コンドウが転倒して気絶する現場に居合わせる。
出来心からロッカーの鍵を掏り替え、コンドウの所持金を散財する桜井だが、
コンドウは普通の男ではなく、桜井は大変なトラブルに巻き込まれてゆく。

シチュエーション・コメディーです。
登場人物は知らなくて、観客だけが知っている事実が幾つもあり、
状況、台詞でクスクス笑えます。
そして監督の描写にめっちゃ愛情がこもっているので
登場人物のことを好きにならずにいられない!

内容ばれ…?勘のいい人だとオチばれ?

私、桜井さんほどではないですが、だらしない人間なので
きちんとしよう!と思いました。
きちんとした人の全てにおける全力投球ぶりって、マジ魅力的ですね!

部屋も生活習慣も経済事情も、プレイヤーが変わったら
片付く片付く。好転する好転する。
対して、最初はドラマの部屋のようだった高級マンションが
どんどん駄目人間の巣になってゆくところとか目を覆いたくなりました。

香川さんの演じる役って、貧乏な下衆かお金持ちの下衆の2択だったので
そんなに好きって感じではなかったのですが、
この役の香川さんは大好きになりました。ミラクルだ。
あと当たり前ですが堺さんも香川さんも演技巧い。

「マジック・アワー」と見比べると面白いと思います。
別々の頭で考え付く事は、やっぱり全然違うというか!

内田監督作品になんとかして出演したい!という役者さんが増えているって
キャストインタビューで言ってました。
あまり大人数が出る作風ではなさそうなので、厳選して面白い人を選んでほしいです。
気が早いですけど。


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「最強のふたり」

2012年09月06日 | 成長モノ

フランスで超超ヒットして、3人に1人が見たという映画。
事故の後遺症で首から下は一切動かせない富豪と、
ヘルパーの面接にやってきたけれど目当ては失業保険で、
真面目に働く気などない前科もちの黒人青年の物語です。
でもハンデのある人が人生を謳歌するとか、
貧しくても清く正しく生きるとか、そんなでは全くありません。
ただ、ものすごく相性のいい2人の男性が偶然出会って、
友逹になって、イエーイ!楽しーい!って笑っているような映画です。

上映館数が少ない割にクチコミヒットコースなので
都心だと、割と満席かも。

内容ばれ

ドリスの全然物おじしない強引かつ素直な性格と、
面倒見のよさ、明るさの力も勿論あるけれど、
このひとたちはギャグセンスがぴったり同じなんです。中学生男子っぽいの!
なので階級差とか人種の差とかをぽーんと越えて、すぐに分かりあえた。

富豪のむかしからの友達も、たぶん悪い人ではないし
(ほとんど不随の障碍を持つ友逹の家に強盗の前科もちのヘルパーが入ったら、
そりゃあ誰でもああいう心配はするだろう)
新しく入ったヘルパーさんだって何か落ち度があるわけじゃない。
逆に私だったら家から金目の物を盗んでいくヘルパーさんは
どんなに明るくていい子で後で反省してもお断りするし、
「これは健常者のチョコだからやらないヨ!」って言われたらマジ切れする。
(あ、あとオペラのボックス席で舞台を指さして笑いだしたら他のお客様に迷惑なので叩き出す)
だから彼等は特別相性がいいと思うんです。それこそこの世でたった1人の相手レベルに。

原題は「ふれあえない人々」
でも難しいことなどない笑える映画だよー!という面を押しているようなので
邦題は「最強のふたり」でいいんじゃないかと。

ドリスは粗暴だけど老若男女誰に対しても親切で、
他の人とのやりとりも面白かった。
普通ならそんな彼に、いつしかヒロインの心も……ってなるところが
(これはややラストばれですが)
美人秘書さんがバッサリと百合の人で、お断りされてしまうのとか、
フランス映画っぽいなあと思いました。
でも何回おちょくられても本気になっちゃうのが可愛かった。
「3Pなら歓迎よ」「えっ…!…こ、今晩くるよ」「冗談よ」とか、
ここで逆恨みしたり、しつこくしたりしないのもドリスの天性の長所というか、
からかいたくなるの分かるー。

そしてこの映画の最大の山場は、あのレストランのシーンではなく
髭ギャグだと思います私は。
心配して損したよ!って感じ(笑)。

実話が元になっていて、本物のドリスは最後にちらりと写真が映りますが
アルジェリア系なのだそうです。
「フランス アルジェリア 移民」で検索しましたが
結構根深くて、あからさまな差別があるようです。

最近英語の「Fu○k」はフランス語の「Putain」だと覚えたばかりなのですが
ドリスが「ぴゅたーん」を超連発しているのが聞き取れて何となくうれしかった。
まあ「畜生」とか「クソ」とかいう言葉ですが、ひびきは可愛いですよね。ぴゅたーん。



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「放課後ミッドナイターズ」

2012年09月03日 | アニメ映画


最初にこの映像を見かけて気に入り、映画を見に行きました。
http://www.nicovideo.jp/watch/1344565788
(ニコニコ動画です)

人体模型と骨格標本が主人公なので、怖がりの方はご注意。
ハイスペックで横暴なんだけど単細胞で乗せられやすいキュンと、
気弱で甲斐甲斐しいんだけど案外マイペースなゴスのコンビがとてもいいです。
どこの国製なのか分からない不思議な画風で、
お話は短いながらもちゃんと伏線が張ってあり、きれいに纏まります。
とことん小2センスで笑わせてくれる。
小2ノリの映画が好きな方におすすめ。

あらすじ
取り壊しの決まった理科室の住人、
人体模型のキュンと骨格標本のゴスは、
廃棄処分を回避するため、学校を見学に来た女児3人に
伝説のメダル探し挑戦の招待状を送る。

ほとんどのお客さんが親子連れでした。
割合ガッツリホラー演出があって、大丈夫かしらと思っていたら
笑い声が上がったりして、最近のお子さんは肝が太いですね。

余談
怒りんぼうのキュンがせわしなく動くのが
仮面ライダー電王のモモに似てるなと思ってましたが
近くのお子様が「モモタロス!」って言ったのを聞いて握手したくなりました。
でもゴスを指して「ガンタロス!」と言ったので
「はて私の見ていない映画キャラで骸骨っぽいのがいたのかな?」
と首をひねっていたら、お母様が「ガンタロス?」とお尋ねになりました。
「むらさき色の!」という彼の回答からして
たぶんリュウタロスの事なのでしょう…うんまあ銃を持っているからね…。


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