最近の携帯電話の市況は、いわば群雄割拠の状況であり、従来のいわゆる日本独自仕様のガラケーや格安スマホ(MVNO)の売り上げが伸びてきており、近々にはガラホなるガラケーとスマホの中間形態の新シリーズも販売開始となるような方向に少しずつシフトしてきています。
ということは、ユーザーの大方は、電話機にインターネットのすべての機能を満載して高速回線であらゆる情報を瞬時に検索しようというような事は、ごく一部を除いて、殆ど要望していないのではないかと思われます。つまり、たとえば、会社から配布されたスマホやタブレットが超高速通信のスマホやタブレット端末であったとしたら、それは一見、非常に便利そうに見えて、さぞかし業務がはかどるのではないかと大いに期待される所ですが、実際は、社員が十分にその機能を使いこなせないとか、メールなどの情報が多過ぎて処理仕切れないということになりかねません。そうすると、毎日残業で勤務時間が長くなって、給料の支払いが増えますし、その結果、疲労困憊した社員は欠席がちになるし、シフトの組み換えも増えるということで、こういう悪循環に陥ると労務管理に支障が出ます。
個人のユーザーにしても、普通は月間7GBも使い切る時間がないので不必要であり、使い切れなくて毎月余っているはずですが翌月に繰越できませんから、おそらく無駄でしょう。高速回線も特にYoutubeなどの動画視聴を長時間見るのでなければ、特にいらないのですから、そういう意味でもせいぜい5GBもあれば十分でしょう。そのあたりを見直してMVNOやガラホに乗り換える選択が最近増えてきているのだと考えられます。
閑話休題・・・・ちょっと話が変わって、いまさら時代錯誤な発想だとお叱りを受けるかも知れませんが、20年~30年以上昔のように、会社ではすべて手書きの文書で起案し、上司が加筆訂正して決裁を受けた文書を先方さんに郵送していた時代の方が、実は古き良き時代で良かったなあと懐かしく思い出されるのであります。
以上のように、現在は、社会全体が高度情報化の波をもろに受けており、会社組織も社員個人も非常に多忙になってきています。アベノミクスで景気が上向きになりつつあり、将来の希望が持てそうな気もいたしますが、反面、格差が広がり便利ではありますが生き辛いような世の中になってきております。
たとえば、世界中で流通するメールの90%以上がスパムメールや迷惑メールであって、ブログのそれも60%以上がスパムブログである・・・というようなことは、もう7~8年前から言い古されていることですが、たぶんそれは事実でしょう。はっきり云ってしまえば、ネット上の情報は、自分の会社や自分にとって役に立つ情報なのか、それとも有害ないしは不必要な情報なのかを見分けるような、野球に譬えると確かな選球眼が必要であり、ボール球に手を出さないということが肝要であります。
したがって、有害情報は発信しないし受け取らないし削除なり適正な処理をする。不必要な情報は記録して保管するが参照しないようにする。そいうことでないと、高度情報化社会を賢くしたたかに生き抜くことはできないと思うのであります。つまり、溢れ返る情報に惑わされて、気がつけば割を食わされていた・・・というような事にならないように常に注意しないといけない世の中になってしまっています。
そういった意味でこういった時代にふさわしい情報処理能力=情報リテラシーを身に着けることが、これからの世の中には特に必要であると思います。