行雲流水

仏教をテーマとした記事を掲載しています。

こころ穏やかに生きる

2010年02月12日 | 禅の心
若い弟子が、「礼儀のなっていないやつらに一喝してやりました」

と言っていました。

「何があったのかは知らんが、まあそう怒りなさんな。」

となだめると、

「世の中厳しさが足りないのです。もっと厳しくしなければ。」

と、おさまる様子がありません。

私は、確かに世の中を正すことは大切なことだと思っています。

しかし、これも方法次第だと思います。


私は、小学校から高校まで訪問する機会が多いのですが、

校長、教頭が厳しいところが安定しているとは限らないことがわかりました。

むしろ、校長が厳格すぎて先生方が萎縮しているような学校は、荒れていることが多いような気さえします。

ある、キリスト教系の学校は、校長、教頭をはじめとして、先生方がいたって穏やかです。

実は、この学校、全国からいろいろな事情があって来ている子供たちも多いのです。

しかし、荒れているどころか、子供たちは極めて穏やかに生活しています。

先生方は子供たちに穏やかに接しつつも、押さえるべきところはきちんと押さえておられるのが

よくわかります。

子供たちは、怒鳴ったり、激しく叱責するだけでは、かえって反発して、逆効果になることがあります。

このキリスト教の学校の先生方は、自ら精神的に安定していて、どんな時にも、冷静に穏やかに対応しておられるのがいいのです。

弟子のように、一喝するのがいいわけではありません。

北風と太陽の話の太陽のように、穏やかに生きていきたいものです。

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