行雲流水

仏教をテーマとした記事を掲載しています。

福は内 鬼も内

2010年02月02日 | 禅の心
広島県廿日市市・宮島弥山・三鬼堂

明日は、節分です。

豆まきと言えば、「鬼は外、福は内。」です。

しかし、生きている人の心には、福の神だけしかいないということはありません。

人間の心には福の神もいれば、鬼もいるのです。

心の中の鬼は、生きている限り追い出すことはできないものだと思います。

どんなに善人ぶっていても、私たちは他の動植物の命を奪って、生きていかなければなりません。

生きている限り、怒り、憎しみ、貪り、愚痴、嫉妬などのマイナスの感情を多かれ少なかれ持っているの

が、私たち人間です。

足ることを知り、命を奪われた動植物に感謝して、できるだけその犠牲を少なくする。

マイナスの感情ができるだけ少なくなるように努力する。

生きている自分の心の中には鬼がいることを自覚していないと、それはできません。

他を批判することは簡単ですが、その前に己の中の鬼と向き合うことが大切だと思うのです。

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