股関節痛は怖くない!~変形性股関節症の新しい考え方

変形性股関節症の常識には間違いが多く、怖さを抱えている人が多い。
常識の間違いを理解して人生を楽しみましょう!

内股のふくらみデカイよ内転筋

2007-04-20 01:46:08 | 股関節の基礎
以前、ある社長とよくゴルフに行っていたのですが、その人が突然いいスコアーを出すようになったのです。
その原因は・・・どうも内転筋の強化にあったようです。
原宿のゴールドジムに通い始めて、内転筋のトレーニングを始めていたのです。

どのスポーツでも内転筋の強化が必要です。
理由は“安定”です。

皆さんのももを見ると、内ももの内転筋が極端に痩せている方が多いです。
それにもかかわらず、『外転筋を強化しましょう!』と言われ過ぎている様に思います。
確かに外転筋(中殿筋:脚を外側に開く筋肉)は重要ですが、それよりまずは“安定”が重要ではないかと思うんです。

両膝を強くくっつけて行う股を閉じる運動です。
内転筋はこの運動を行う筋肉です。

内転筋の出発点は恥骨や坐骨といった骨盤です。
主に恥骨から出発した内転筋は、ももの内側を斜めに下降してほとんどは大腿骨の内側の面にくっ付きます。(1本だけ膝関節の下の内側にくっ付きます)

実は内転筋は5本の筋肉からできています。
ですから、正式には股関節内転筋群と言います。
5本の筋肉とは・・・

1、大内転筋:だいないてんきん
2、短内転筋:たんないてんきん
3、長内転筋:ちょうないてんきん
4、恥骨筋:ちこつきん
5、薄筋:はくきん→はっきんと言うことが多いです・・・膝の下の内側にくっ付きます。

内股には筋肉が5本もあって、それもデカイ筋肉なんです。
ということは、人間の動きにとって非常に重要な筋肉ではないかと思うんです。

この内転筋群を鍛えるには、寝た状態や立った状態で膝を強くくっ付ければいいでしょう。
座って行ってもいいのですが、膝関節と股関節を伸ばした状態(立っている状態)のほうが実用的だと思います。
この運動もほとんど等尺性収縮(股関節を動かさないで筋肉を収縮させる運動)ですね。

最近思うんです。
この筋肉が低下したとたんに、体重を支える負担が脚の外側にかかってしまい、股関節の外側に(ほとんどの方が股関節の位置だと勘違いしているソケイ部の外側)痛みが出ます。
さらに、骨盤が傾き始めます。

骨盤が傾くと非常に歩きにくくなりますので、内転筋の強化は重要でしょうね。
もちろん、内股やソケイ部の内側に痛みがある方はしっかり内転筋を押してほぐして、痛みを取ってから行ってくださいね。
内股が痛いときに内転筋のトレーニングを行うと・・・内転筋ちゃんかわいそう。
痛みが無い方は行ってみて下さい。

内転筋の強化は、O脚(おおきゃく)予防にもなります。
したがって、靴の中敷に“O脚予防中敷”を入れるのもひとつの方法です。
この中敷を入れると、重心が内側によりますので自然と内転筋を使うようになるのです。
内転筋が強くなると、片足立ちの訓練もしっかりできるようになるでしょう。

結果、歩行が安定してくるでしょう。

私もO脚予防とゴルフが上手になりたいために、気がついたら股を強く閉じています。
結構どこでもいつでもできる運動ですよ。


変形性股関節症を怖がらないでね