股関節痛は怖くない!~変形性股関節症の新しい考え方

変形性股関節症の常識には間違いが多く、怖さを抱えている人が多い。
常識の間違いを理解して人生を楽しみましょう!

体験談 第2弾 TETSUさん 4

2006-12-02 02:40:04 | 体験談
状態が良くなったもう一つの要因は、脚長差の解消です。これも患者仲間を通じて得た情報なのですが、その人の足の状態に合ったオリジナルの靴を作ってくれる病院を知りました。実際に診察を受け、完全に自分にフィットする靴を作製してもらいました。最初はやはり違和感がありましたが、次第に慣れていき、完全に生活必需品となりました。
その後、同様に脚長差を踏まえて自分にあった靴を製作してくれる靴の専門店(横浜市)をみつけ、今ではそこで作った靴を愛用してます。(靴の研究では先進国の)ドイツの靴であり、モノは非常に良いですが、その分値段も張ります。私の場合は、補高するので更にコストがかさみますが、やはり靴は大事ですしここにはお金をかけることにしました。夏用のサンダルも作りましたが、モノが良いので長持ちしてます。
補高靴のおかげで、何よりも腰痛が緩和されました。立っているときの腰への負担は以前よりかなり軽減されたように思います。また、脚長差が原因で補高靴を身に付けていることで、障害者認定を受けられることを知り、さっそく申請しました。4級の軽度障害ですが、税金負担が軽減されたり、有料道路が半額になるなどの援助を受けることができます。保険のきかない治療を続け、また前述の靴の購入には高い費用がかかるなど何かと出費がかさみますので、そういう点では障害者認定を受けることができたことは幸いでした。
ところで、私はずっと一つの病院に通い続けてきましたが、数年前に始めて別の病院で診察を受けてみました。セカンドオピニオンを受けにというつもりでしたが、特に変わったことを言われたわけでもなく、こんなものかと思ったものでした。また、別の医師体験として、変股症の専門医との電話相談というものを試しに受けたことがあるのですが、これが何とも衝撃的でした。
電話相談に出てきた医師は、こちらから一通り経緯と現在の状態を説明した後に(事前に送っておいたレントゲン写真のコピーを診た上で)、これは末期のもうどうしようもない状態なので、とにかく動かさないこと、歩くときは常時杖を使い一度に続けて歩く時間は10分程度とすること、関節を動かすリハビリはかえって逆効果なので不要(というかしてはいけない)。人工股関節への置換は避けられないし、今のままでは手の施しようが無いので、とにかく動かさないでこれ以上ひどくならないようにするしかない、と言われました。
呆気にとられました。自分がこれまで努力してきたことを全て否定するだけでなく、(現在はこんなことはしないと言いつつ)セメントで関節を固めてしまうといった旧時代の手術の効用についてまで話していました。この医師の助言に従うと、今の自分はリハビリなんてもってのほか、仕事はもちろん辞めて、家の中でじっとしていなければならなくなってしまいます。これでは生活できませんね。
もちろん、今まで自分がやってきたことを変えるつもりなどありませんでしたが、何よりもショックだったのが、(いくら時間の限られた電話相談とはいえ)患者の実際の生活環境に対して何の考慮もない悲観的対応を一方的に言い放つ医師が存在しているということでした。世の中にはいろいろな医師がいるのだということを実感させられました。ちなみに、今の担当医師は私のやり方を支持してくれていますし、特に関節はできる限り動かしていないと硬直してしまうので可動域を維持するためのトレーニングは重要であると言っています。
皆それぞれに多少無理をしても維持しなければいけない生活があるわけですし、仕事などを通じた人生の目標もあることと思います。変股症とうまく付き合いつつどうやって自分らしく生きるか模索しながら生活している方々が多いと思いますが、自分もその一人です。自分にあったQOLを実現・維持できるようにこれからも試行錯誤していきたいと思っています。
変股症になったことで、それまでの自分の生活が一変し、大好きなスポーツができなくなったり、仕事にも制約が生じたりと失うことも多々ありました。でもその一方で、変股症になったおかげで得られたことも多々ありました。
数年前に両親が私に対して、「(変股症を背負って生きねばならないことに対して)本当に申し訳ない」と泣きながら謝ったことがあります。驚きました。たしかに、私はある時まで“健常者”のように自由きままに動き回れる何一つ不自由ない生活をしていたので、変股症発症後の生活をなかなか受け入れられずに苦悩していましたし、悔しいと思ったことは正直何度もあります。ただ、これは自分に与えられた天分であると受け止めていたし、ましてや両親を恨むなんてことは一時もありませんでした。
両親、特に母親は今でも自分以上に股関節のことを心配してくれます。心配してくれる人がいるというのはありがたいことですね。妻や妻の両親、親戚たちもいつも自分をサポートしてくれるし、自分が本当に恵まれた環境にいることに感謝しなければなりません。6歳になる長女はパパの足が悪いことをもう十分に認識しているので、気にかけてくれたりします(涙)。
松本先生とのお付き合いは、かれこれ6年近くになると思いますが、今では単に治療を受ける“患者”の立場を超えて、お仕事でご一緒したり、また先生の夢を共有できるような関係にまで発展してきたように思います。決して怪しい関係ではございません(笑)。今後もライフワークとして先生を支援していきます。その結果として変股症患者の方々の支援につながれば幸いです。

いろいろな情報に助けられたんですね。
情報収集って大事なんですね。
実は彼とは怪しい関係なんですが、ブログにそんなこと書けない・・もん。
私はちょうど一回り年下の彼を非常に尊敬していますし、この出会いに私も感謝しています。
私の夢を私達の夢としていき、一生付き合って行くでしょう。
ありがとうございました。
天丼をおごったあとに、コーヒーをおごってもらいました。