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股関節痛は怖くない!~変形性股関節症の新しい考え方

変形性股関節症の常識には間違いが多く、怖さを抱えている人が多い。
常識の間違いを理解して人生を楽しみましょう!

脚長差の真実 1

2011-06-14 05:55:05 | 股関節の基礎
●6月札幌出張施術
 今週木曜の夜に札幌に向かいます。
 札幌に通ってまる5年を記念して、ちょっとくらい観光してみようか・・・。
 北海道の皆様よろしくお願いいたします。
 
●7月仙台出張施術 7月22日~25日予定です。 お問い合わせ先です。
●8月大阪予定です。
●9月鹿児島予定です。
●10月高松予定です。






脚長差(きゃくちょうさ)とは、左右の足の長さに差が出るという事です。
今回の記事では、脚長差が生じる理由を説明をしますが、次回からは教科書には書かれていない事を説明します。
この事実を知ると、皆さんの中にはガッカリする方もいるかもしれません。
しかし、事実を知る事で、気持ちが楽になる方や、対応策の浮かぶ方も多いと考えて書く事にしました。
3回シリーズを予定しています。




今回は、脚長差が生じる理由について説明いたします。

脚が正常な方が整体に行った時に、「脚の長さが違います。」と言われるのは、骨盤の傾きが原因の脚長差です。
これは、正確には脚長差ではありません。
骨盤が傾いているので、片方の脚が短く見えるだけです。
ほとんどの人には、このような“脚が短く見えるだけ”脚長差はみられます。
教科書の151ページに説明しています骨盤体操にて、簡単に“脚が短く見えるだけ”脚長差は改善します。




変形性股関節症に伴う脚長差のほとんどは大腿骨が短くなる脚長差です。
これは、“脚が短く見えるだけ”脚長差とは全く異なります。
皆さんの中には、変形性股関節症の方々に多い“大腿骨が短くなる”脚長差と、脚が正常な方々のほとんどの人にみられる“脚が見えるだけ”脚長差の両方が重なっている方もいます。




変形性股関節症に多い“大腿骨が短くなる”脚長差について説明します。
まずは下の図を見て下さい。

向かって右側の脚、レントゲンでは“左脚”になりますので、向かって右側の脚を“左脚”と説明します。

左脚の大腿骨の大腿骨頭の形を見て下さい。(赤い矢印の先)
変形性股関節症に伴う骨の修復(変形と呼ぶ人もいる)の結果、大腿骨の大腿骨頭の形が右側とは異なっています。

その結果、左右の大転子の位置(図の印)を比較してみて下さい。

大腿骨頭の修復によって、すでに大転子の位置が異なっています。(左脚の方が高い位置になっています。)
そして、足の先の方へ徐々に視線をおろすと、膝の位置、足底の位置が少しずれているのがわかると思います。


足部だけを見てみると・・・(下図)


右脚は地面についていますが、左脚は少し浮いているのがわかると思います。




脚長差の真の原因は、大腿骨頭の修復がほとんどなのです。




この大腿骨の長さの短縮による脚長差は、同時に筋肉や神経や血管の長さも短くしてしまうのです。



この筋肉の長さの変化には、皆さんが行っている筋トレの考え方を180度ひっくり返すような真実が隠されているのです!



そ、そ、それは・・・・・・・つづく








変形性股関節症を怖がらないでね
メッシーボク!








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なぜ日本人だけ?

2011-06-11 09:28:43 | 股関節の基礎
絶好調の松本です。
皆さん、元気ですか!




某大学医療センターのホームページには以下の様な事が書かれています。


『股関節障害の原因としては、基礎疾患がなく加齢とともに発症する一次性変形性股関節症と、「臼蓋形成不全」「大腿骨頭壊死症」「リウマチ性股関節炎」「股関節の骨折や脱臼などの外傷」そのものやこれらの疾患に続発する二次性の変形性股関節症などが挙げられます。

これらのうち最も頻度が高いのが変形性股関節症で、欧米の白人の場合は一次性変形性股関節症がほとんどですが、日本人の場合は臼蓋形成不全による二次性変形性股関節症が圧倒的に多く女性に好発します。

 一方、同じアジアでも韓国人や中国人では骨頭壊死症による股関節障害が半数以上を占め、人種や生活習慣によって頻度が異なります。

 日本人に多い臼蓋形成不全とは、大腿骨頭を覆う臼蓋の形成が不十分なために荷重が集中して起こるものですが、先天性股関節脱臼の既往がある人に好発します。』




先天股関節脱臼や臼蓋形成不全症は、欧米人にはいないとは聞いていましたが、同じアジアの中国人や韓国人にも少ないようですね。



なぜ日本人にだけ?



日本人は、パニックに陥っても冷静で規律を守る・・・とかみたいな、2000年以上の歴史を持つ日本人の遺伝子の中に・・・うんちゃらかんちゃら・・・みたいなのが原因なのでしょうか?




同じ変形性股関節症と言う診断でも、海外と日本では内容が全く異なります。
変形性股関節症に関する海外の文献を読む時の注意点でしょう。







日本で、日本人のために頑張ります!





そういう私が、実はフランス人であるという事は意外と知られていない。
メッシーボク。


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それは比例しないんです!

2011-06-09 12:07:03 | 股関節の基礎
私の左脳には脳腫瘍があります。
もう、30年くらい“飼って”いると思います。

20年ほど前に、けいれんや意識消失を起こしたことはありますが、ほんの2ヶ月位でした。
最近もMRIを撮りましたが、当時と同じところに同じ大きさの脳腫瘍が左脳に存在していました。


しかし、症状はここ20年間全くありません。


画像と症状は比例しません。


皆さんにもいえる事です。

レントゲン画像と症状は一致しません。
レントゲン画像と痛みは一致しません。


手術をしてない方にも、手術をしている方にも共通していえる事実です。




画像と症状は一致しないんです!





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脚長差の不思議

2011-05-31 13:47:09 | 股関節の基礎
●先日の鹿児島での出来事です。
その方は、あまりの痛みのため「命を絶とうと思った事もありました。」とおっしゃいました。
60歳代男性の方でした。
施術後には痛みは無くなりました。
効果の持続性は現在確認中です。
ただ、その場だけでも痛みが無くなったという事実は、今後の改善が期待できるという事です。
もっと深圧を広めないといけないと思いました。
私はバリバリ広めます。
皆さんのご協力をよろしくお願いいたします。





その患者さんは、自骨の手術をしてから、手術側の脚が1.5cm短くなっています。

その方がこう言う時があります。

施術前『先生、今日は足が短いんです。』
施術後『先生、足が延びました。』


また、別の患者さんは、1ヶ月のうちに半分は足が短いと感じ、半分は足の短さを感じないのです。




この患者さん達は、メジャーで計ると片方の足の長さ(=大腿骨の長さ)が他方の脚と比べて短いです。



しか~し、脚長差を感じない日もあれば、脚長差を感じる日もあるのです。


他覚的に脚長差はあっても、筋肉の状態次第では、自覚的に脚長差を感じない事もあるのです。



そういう方は、意外と多いのです。



先日、『私は脚長差がないのですが、脚長差がある人は多いですね。』と聞かれました。
実はその方には1cmの脚長差がありました。
この方は、自覚的に脚長差を感じた事がないのです。



私には、皆さんの脚の骨を長くする事は出来ません。
しかし、脚長差を感じない身体に変える事はできるかもしれません。



自覚的脚長差、他覚的脚長差ってあるんですね。
脚長差の不思議です。










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“後遺症”という考え方

2011-05-19 22:29:42 | 股関節の基礎
●さっき鹿児島に着きました。
懐かしのこの写真↓

今年2月1日に体験した新燃岳の大噴火直後の写真です。
あとで知ったのですが、この噴火が一番大きかったようです。
今の新燃岳は・・・暗くて見えましぇん!
が、静かなようです!


●今回の大震災直後、南福島整体院の大内先生よりメールを頂きました。
その時のメールは『今は仙台に来ちゃダメです。』という内容でした。
大震災2週間後に仙台での施術予定が入っており、私は行くつもりでいましたが、大内先生のメールを参考に仙台行きを残念しました。
先日、その大内先生より再びメールを頂きました。
そのメールには、『こちらは徐々に落ち着いた感があるので、そろそろ仙台出張の予定を立ててほしい。』という内容でした。
私の頭の中では、7月に高松に伺おうと考えていましたが、仙台に伺う事にしました。(7月22日~25日)
高松には10月に伺います。四国の皆さん、ごめんなさい。
四国の皆さん、東北の皆さん、よろしくお願いいたします!(東北の方々には追って連絡させて頂きます。)

●私は、あちこちに出張してほとんど銀座にいないと思われているようです。
1ヶ月の内、そのほとんどは銀座にいて、朝から夜までガッツリと施術をしているんですよ、ねっ。





ある医学書に次のような文献が紹介されていました。()内は私の追加した文です。



『・・・・ここでRadinらの興味深い研究を紹介しよう。膝痛の既往(膝痛を経験したこと)があり、X線(レントゲン写真)上は異常がない18名、平均年齢27歳、と膝痛の既往(膝痛を経験したこと)がない14名、平均年齢28歳、の接地時(歩く時に踵が地面に着く時)の衝撃力を分析した。
膝無痛群に比較して膝痛既往群は、接地時の下腿の加速度が大きく、最大速度に達してから接地に至るまでの時間が短かった。
このことは、膝痛既往者では、イニシャルコンタクト(踵が地面に着く時)の際により大きな衝撃力で接地し、この衝撃力を膝が繰り返し受ける事を示し、これが変形性膝関節症への引き金になるリスクを含んでいると推論している。』



この研究では何を言いたいのか。



簡単に言うと、過去に膝痛があった人達と、過去に膝痛の経験のない人達、2つのグループで、歩く時の踵接地時の衝撃力を比較した研究です。
どちらのグループもレントゲンは正常なのに、かつて膝痛の経験があるグループでは、踵接地時の膝関節への衝撃力が大きくなり、この繰り返しが変形性膝関節症の原因となるのではないか?・・・てな感じの意味です。



もっとわかりやすく書くと、レントゲンが正常でも過去に膝痛の経験のある者は、変形性膝関節症になりやすいのではないか?
・・・てな感じの意味になります。



股関節の場合、“大腿骨頭の血液循環が悪い”という特徴はありますが、変形性股関節症の原因の1つとしてはこのような考え方があるのではないかと私も考えています。
このことは私の教科書の121ページでもほんの少し触れています。




私は、この研究結果を読んだとき、“膝痛の後遺症として、踵接地時のブレーキ役のハムストリングスの働きが低下してるんだろう。”と感じました。



一見膝痛が治っているようでも、その“後遺症”は膝を守る筋肉群に確実に残るのです。
もちろん、後遺症はレントゲンには写りませんし、血液検査上も異常は出ません。
この後遺症をすぐさま治しておくことは、確実に変形性膝関節症の予防となるでしょう。
膝痛が改善した後に、膝周辺の筋肉をほぐして正常化をはかっていれば、衝撃吸収力は正常となり、膝関節を守れます。

交通事故による“むち打ち症”なんかも、同じように首から肩の筋肉に後遺症を残します。
鞭打ち(首の捻挫)が落ち着いたら、後遺症を治しておけば後々後遺症は出にくいものであり、変形性頚椎症も防げると考えます。


そう考えると、変形性股関節症の予防も可能だと考えられます。

そう考えると、変形性股関節症の骨は“進行する”のではなく、“後遺症を取り除いておかないと進行する”とも考えられます。



変形性股関節症初期に起きる股関節の炎症による後遺症、手術の切開による後遺症、股関節捻挫の後遺症(極端な例として教科書218ページの症例)、かつて股関節が痛かった頃の後遺症、ちょっとした段差を踏み外した後遺症などをしっかり治しておきたいですね。





患者さんの歴史に後遺症の原因が含まれていないか?
問診が重要な理由です。




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火事と水

2011-05-09 10:49:02 | 股関節の基礎
韓国からビッグバンが来ていますね。
最近K-POPにやや詳しくなりました。





皆さんが痛みを感じる時、その痛みが炎症性なのか、それとも阻血性(そけつせい:血流が悪いという意味)なのかによって、対策が全く変わってきます。

炎症と阻血は、似ている面もありますが、ほとんど逆の症状で火事と水みたいな関係です。


炎症の場合は“安静”、阻血性の場合は“循環の改善”が対策になるでしょう。
これは、全く逆の対策ですね。


ですから、変形性股関節症の診察場面では、まず第一に“股関節の触診”を行わなければならないのです。(炎症の確認)


そけい部のほぼ中央、脈をうっている部分の奥に股関節はあります。
その部分を触診するのです。

炎症が強い場合は、強い圧痛(軽く押したときの強い痛み)があります。



皆さんが、自分で判断しやすいように、炎症と阻血の比較をしてみましょう。



炎症の5大症状です。

1、発赤(赤くなる)
2、腫脹(腫れる)
3、疼痛(痛み)
4、発熱(熱感)
5、機能障害(動きが悪くなる)


ところが、阻血性の筋・筋膜症候群でも似たような症状が出るのです。
炎症の症状に対比して書いてみます。


阻血の症状
1、浮腫(むくみ)
2、疼痛
3、機能障害

腫脹と浮腫は似ているようで全く違います。


炎症と阻血を見分ける秘訣は、阻血の場合は“発熱(熱感)”が無い事です。
発赤もないのですが、炎症の場合も発赤が無いこともありますので、発熱(熱感)を調べるのがもっともわかりやすいと思います。


痛みがある時は、まず自分の左右の股関節辺りの皮膚を直接手で触り、左右の熱感を比較してみて下さい。


片方に熱感が感じられる場合は、股関節に強い炎症がありますので、こういう時は、トレーニングは中止して、極力安静を保つようにしてください。
炎症はしばらくすると徐々におさまってきますので安心して下さい。


熱感が感じられない時は、強い炎症は無いでしょう。
阻血性の痛みがあると考え、ほぐしたり、温めたりして血液循環を良くしてみて下さい。




痛み=炎症ではないのです。








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“関節がゆるむ”の意味

2011-04-23 01:36:30 | 股関節の基礎
新大阪です。
3月12日、震災の次の日に九州新幹線鹿児島ルート全線開通しました。
しかし、このニュースは震災のニュースに消されて、一般にはなかなか伝わりませんでしたね。
既に、新大阪~鹿児島までの新幹線さくらに乗った患者さんがいました・・・いいなぁ~。
新大阪まで来るのは700系新幹線の様ですが、いつか九州内を走る800系に乗ってみたい。
あとは、東北新幹線が全線復旧されれば、やっと青森から鹿児島まで新幹線が繋がりますね。
4月29日に実現します。
あと少しです!






私は『関節をゆるませることが重要。』だと考えています。
この“関節がゆるむ”の意味がなかなか理解していただけないかもしれません。


一般的に“関節がゆるむ”とは、ケガ等によって“靭帯がゆるむ”ことを言います。
また、人工関節の方では、人工関節の軟骨部が減ったり、人工物の硬さに自分の骨が負けている時に“人工関節がゆるむ”と言います。
私が言っている“関節がゆるむ”とは、どちらの意味でもありません!


私が言う“関節がゆるむ”とは、股関節をまたいでいる22本の筋肉をゆるませることによって、関節のすき間に余裕(ゆるむ)をつくることを言います。


この説明は、教科書の122ページの図で説明しています。


この“関節のゆるみ”があるからこそ軟骨に栄養がいきわたり軟骨が元気になるのです。(だから軟骨が減らないのです。)
この“関節のゆるみ”があるからこそ、人工関節に加わる衝撃が吸収され、人工関節が長持ちするのです。



この“関節のゆるみ”が出ると、筋力が強く発揮しやすくなり、軟骨に栄養がいきわたりやすくなり、股関節にかかる衝撃を吸収してくれ、股関節が長持ちするのです。



この基本的な考え方は、一般的にはまだまだ普及していません。
20年後には一般的になっているかもしれません。



関節に加わる圧力を机上の計算で“体重の3倍”とか“体重の4倍”とだけ説明しているうちはまだまだ普及しません。
関節に加わる圧力の実測値が計れる機械が開発されれば簡単に理解され、普及しますね。




筋肉をゆるめ、その結果として関節をゆるめるのが深圧です。







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できたら、地震も怖がらないでね






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机上の計算の奥にあるもの

2011-04-13 09:31:06 | 股関節の基礎
むねはる君こと松本です。
まだ桜はきれいですか~!



股関節関連本を読むと『股関節には体重の3~4倍の力がかかります。』という決まり文句が多く説明されています。

この決まり文句は、あくまでも机上の計算で、下の図のように計算されています。





この計算は正しいと思います。
しかし、これはあくまでも机上の計算であって、実際の股関節では数値が異なるという事を説明に付け加えてほしいと思います。
決まり文句に抜けている説明は“筋肉の衝撃吸収力”です。





下の図は、腰の骨にかかる力を計算した図です。



この図では、“筋力を無視した計算である”という前置きの後に次のように説明されています。


体重170lb(170ポンド=77.2kg)の男子に200lb(91kg)のバーベルを持ち上げさせ、上体を前に傾けさせています。
机上の計算では、この時腰の骨には2071lb(941kg)の力がかかることになります。
(体重の12倍の力が加わることになります)


更に説明は続きます。


腰の骨に関しては、40歳ぐらいの人で1000~1700lb(450kg~772kg)で骨折を起こし、それ以下の力で椎間板(腰の骨と骨の間にある軟骨)障害を起こすと言われています。


つまり、机上の計算から導き出された941kgの負荷(体重の12倍)が実際に腰に加わったら軟骨も骨も壊れてしまうのですが、実際には腹筋や背筋の筋力による“衝撃吸収力”があるので、骨や軟骨に異常は起こらないという事を説明しています。

仮に腰に400kgかかり、骨も軟骨も壊れなかったと仮定すると、筋肉の衝撃吸収力は941kg-400kg=541kgとなります。
実際には軟骨も損傷されないので、もっと衝撃吸収力は大きいと予測できます。


この場合、実際に腰の骨にはどのくらいの力が加わるのか・・・?
つまり、筋肉の衝撃吸収力が何kgあるのか・・・?

この数値を正確に測ることは不可能です。
筋肉による衝撃吸収力があるの事実なのですが、実際にその力を計測できないのです。


股関節の場合、大腿骨と骨盤の間に圧力センサーを入れればはかれるかもしれませんが、その様な異物を関節内に入れること自体危険ですし、センサーを入れた時点で数値の正確性は失われます。

数値が出ない=客観性に欠ける=エビデンスに欠ける・・・となるかもしれませんね。







“股関節には体重の3~4倍の力が加わる。”と言う説明の奥には、“しかし、筋肉の衝撃吸収力が骨と軟骨を守ってくれるのです”があることをお忘れなく。




私達は、深圧により筋肉の働きを正常に近づけ、皆さんの股関節の軟骨と骨を守る“衝撃吸収力”を高めようとしてるのです。
この事実は、人工関節後の方にも、自骨手術後の方にも、未手術の方にも当てはまるのです。



私が教科書の65ページから後に書いてある“股関節を長持ちさせる方法”は、この考え方を基本としているのです。








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大腿骨頭すべり症

2011-03-23 10:56:46 | 股関節の基礎
田山陽平です

只今、ホームページから4月からの予約を受付中です。
現在は首都圏も電車が乱れていますが、4月には通常運行になってる事を願います。
世界中、みんなで助け合い乗り切りましょう。


成長過程にある子供の骨は両端に骨端線と言う成長軟骨(軟骨なので骨より柔らかい)があります。
骨端線が長軸方向に発育していき、骨が伸び、身長などが伸びていきます。
そして骨端線は発育が終わると閉鎖し骨となるのです。

太ももの骨(大腿骨)の股関節側にある骨端線に離解が生じ、股関節の丸い部分(骨頭)が大腿骨に対して後方に滑る病気が大腿骨頭すべり症です。

弱い軟骨部分に生じるため軽い外力でも起こります。

当然、成長期に起こるため男性で11~15歳、女性で10~13歳の骨端線が閉鎖前の思春期にみられます。

中でも、60%は肥満傾向と言われています。


股関節には頚体角と言う角度があります。



大腿骨頭すべり症の方は頚体角が小さくなります(通常120~130度)。

大腿骨は後ろに捻じれる(後捻)傾向がみられ、骨端部が後方に滑るような力が働きます。

その結果、股関節が外旋した姿勢になります。

下の図は股関節を頭の方から足の方へ上から見た図です。

Aは正常。
Bは骨端部が球状の骨頭に対して、後方に滑った図です。
Cは結果、外旋をした骨の状態です。


このまま成人になると股関節の外側に出ている部分(大転子)が骨頭に比べ相対的に高くなり、頚体角の小さな股関節になります。


経過は、

①急性・・・急に股関節に強い痛みが出る。

②慢性・・・運動時などに股関節に軽い痛みが出る。屈曲、外転、内旋に可動域制限が出る。

③慢性の状態で起こった急性・・・②の経過中に、股関節に急激な強い痛みが出る。

に分けられます。

②③の経過を追った場合は、成長期に大腿骨頭すべり症になっていても、気が付くことなく成長していくため、強い痛みに襲われるのは成人になってからになるのです。

しかしながら、軽度の後方への滑りであれば将来、変形性股関節症になる可能性は低いと言うデータがあります。


治療法は、疼痛の除去・すべりの進行防止・将来の変形性股関節症予防を目的として行われます。

①牽引療法。

②麻酔下で整復術。

③スクリューによる固定。

④骨切り術

などが状況に応じて選択される。


中殿筋は骨盤から始まり、大転子につくきます。



この大転子が骨頭に比べて高くなると、骨盤に近づくため中殿筋は張力を失い、時間が経つと短くなった状態で硬くなります。

そうすると筋肉は筋力低下を起こします。

この状況を「深圧」で施術していくことで「疼痛の除去」「すべりの進行防止」「将来の変形性股関節症予防」を図っていくことが可能であると考えます。

手術を受けずに「深圧」で手術と同様の効果が出せたら素晴らしいですよね!

ご無事ですか?

2011-03-20 10:41:24 | 股関節の基礎
田山陽平です。

地震後、ご家族・親戚等、みなさま無事にお過ごしでしょうか?

本当に大変な状況ですね。

被災地の方々も心配です。

余震も続いていますので、今後も気を付けて下さい







今日は股関節・骨盤・腰骨(腰椎)の関係性について書きます。

人の身体はいくつもの骨が関節をなして繋がっています。


1つの関節が何かしらの影響を受け、変形したり、ずれたりすると、そこを中心に全身の関節に影響が波及していきます。

上記3つの関係性で例を挙げてみます。

①骨盤が前に傾く(前傾)・・・・腰椎が反る(伸展)・・・・・・両側股関節が曲がる(屈曲)

②骨盤が後ろに傾く(後傾)・・・腰椎が曲がる(屈曲)・・・・・両側股関節が反る(伸展)

③骨盤が右に傾く・・・・・・・・腰椎が右に傾く(右側屈)・・・右股関節が外に開く(外転)、左股関節が内に閉じる(内転)

④骨盤が左に傾く・・・・・・・・腰椎が左に傾く(左側屈)・・・右股関節が内に閉じる(内転)、左股関節が外に開く(外転)

⑤骨盤が右に捻じれる(右回旋)・腰椎が左に捻じれる(左回旋)・右股関節が外に捻じれる(外旋)、左股関節が内に捻じれる(内旋)

⑥骨盤が左に捻じれる(左回旋)・腰椎が右に捻じれる(右回旋)・右股関節が内に捻じれる(内旋)、左股関節が外に捻じれる(外旋)


といったように、骨盤に変化が起きれば背骨や股関節に。

        背骨に変化が起きれば骨盤や股関節に。

        股関節に変化が起きれば骨盤や背骨に変化が波及していくのです。

股関節に疾患や痛み(疼痛)を持っている方は、股関節の関節可動域が低下する傾向にあります。

股関節の可動域の低下は骨盤・背骨へと広がっていき姿勢を変化させます。

同様に、股関節の可動域を改善したり、疼痛を軽減・消失させることで全身の姿勢も良い方向へと向かっていきます。


股関節は身体で最大の関節で、体重支持と歩行の機能に適応する構造を持っています。






股関節の状態を良い方向に向け、全身状態も整えていきましょう。





大転子高位の行方 2

2011-03-16 14:39:45 | 股関節の基礎
頑張れ、東北人!   頑張ろう、日本人!





●計画停電の影響と余震への不安等でキャンセルが増えております。
来られる方は、思ったより早く着いたという方もいますが、来たくても来れない方も多いようです。
現在、松本の予約に空きが出ていますので、今しか来れない方で、交通に支障がなければご連絡ください。
よろしくお願いいたします。↓








去年の9月に“大転子高位の行方”という記事を書きました。

今日の記事は続編です。



9月の記事には次のようなことを書きました。


大転子高位に関する岡山大学整形外科の研究報告があるんですよ。
こんな研究でした

http://minds.jcqhc.or.jp/stc/0063/1/0063_G0000172_S0031024.html

・・・てなかんじ。



この記事の後、出版記念パーティーにも参加いただいた帝京科学大学の吉澤先生に連絡して文献を取り寄せました。

そして、その文献を大事に保管していました。



「保管してどうすんの!」・・・そうです、保管しててはいけません。



やっと読んでみましたので、要約を書いてみます。


「30歳代の先天性股関節脱臼後の変股症の検討」(Hip Joint 1995 Vol21)
 岡山大学整形外科 中塚洋一他

対象 先天性股関節脱臼患者40例(男性4例、女性36例)48股
   赤ちゃんの頃から30歳代までの追跡調査
   調査時年齢 30歳~39歳(平均35歳)

方法 子供の頃から30歳代までのレントゲン写真の関節症性変化を調べた。

結果
1、変形性股関節症病期は、前期36股、初期6股、進行期5股、末期1股であった。
初期以降の関節症性変化は12股に認められ、大転子高位は1股だった。

2、CE角10度以上の症例では変形性関節症変化は生じていなかった。

3、大転子高位は変形性股関節症への伸展要因と考えにくい。


この文献は、主に大転子高位についての追跡調査結果ではなく、あくまでも先天性股関節脱臼患者さんの追跡調査であること。
そして、子供の頃から平均35年間の先天性股関節症患者さんの追跡調査であること。

対象となった48股のうち、いわゆる変形があったのは12股で、そのうち1名だけが大転子高位であった。

この1人の患者さんはやや軟骨が少ない状態(初期)だった。

30歳代の先天性股関節脱臼患者さんの場合、CE角が10度以上あれば、関節に変形が生じていなかったということです。

また、大転子高位があっても変形の伸展(進行)要因ではない、とは言うが、この研究ではたった1例の大転子高位患者さんをもって“変形の伸展要因ではない”といっているので、信頼性は低いと感じました。


この研究の対象となっている大転子高位患者さんでは17歳時のレントゲンと35歳時のレントゲンにまったく変化が無かったのが、“大転子高位と変股症の関係はむしろ否定的である”という根拠になっているように感じました。




私の患者さんでは、40歳代の方、50歳代の方、60歳代の方で関節に変形の進行が無い大転子高位を示す患者さんがいます。



これは私見ですが、私の患者さん30名をみる限り、長期経過のレントゲン像に変化がないように思われます。
これらの患者さん達の過去のレントゲンがほとんど存在せず、患者さんの記憶に頼っていることが多いのですが、現在と未来の数年後の追跡調査はできるので、今後の資料(レントゲン)を集めてみたいと思います。



最後に60歳代の大転子高位患者さんのレントゲンを載せます。    
この方も先天性股関節脱臼経験者です。

大転子の位置が高めです。



しかし、関節の隙間はきれいです。
“股関節”は、この赤丸の中の関節の隙間の部分だけをいうのです。



大転子の形や大腿骨頭の形に変形があろうとも、関節の隙間が綺麗であれば、それは変形性股関節症とは言いません。


私は、大転子高位は変形性股関節症には含まれない、全く別の症状だと考えています。



この文献ではCE角と言う言葉が出てきますので、前の記事で“CE角”について説明してみました。


皆さんの様な“二次性”の変形性股関節症は、欧米人にはなく、日本人特有と言っても良い病気です。(正確にはモンゴロイドに多いと聞きます。赤ちゃんの時にお尻の上が黒くなる民族ですね。)

この文献の様に日本人の、それも経過を35年間も追跡した文献は非常に少ないので貴重で素晴らしい文献だと思いました。


私たちも皆さんの“経過”をしっかり追跡したいと考えています。

その為に銀サロでは、自転車通勤の禁止し、風邪ひきを禁止しています。
私達のケガや病気で、皆さんの経過を診れなくなることを一番気をつけています。



今後も、是非経過を追跡させてください!






変形性股関節症を怖がらないでね

{/kaeru

CE角 2

2011-03-12 05:05:57 | 股関節の基礎
●3月15日午後1時30分

本日は4人施術予定です。
11時~の方は、「電車がすいててスムースで早く着きすぎました。」とおっしゃってました。
どうなってんの?


●3月15日午前5時11分

東武鉄道が始発から1時間くらいは動くというので始発に乗った!
池袋から有楽町線に乗り換えへ。
本日もキャンセルが多いですが、待つことはできそうです。


●3月14日午後11時30分

仙台(青森・岩手・山形・福島・茨城)の皆さんはお元気でしょうか?
今は大変な時期だと思い、連絡は控えています。
先程、福島・南福島整体院の大内先生と連絡を取り合い、かなり厳しい状況を聞きました。
また、その直後にはじめて仙台駅構内の映像を見ました。
来週の仙台施術にはとても行けないと思いました。
仙台出張は中止にしようと思います。
さっきまで、行くのが当たり前と考えていましたので、残念で、残念でなりません!
仙台の皆さんが元気に過ごされていることを祈ります。
それにしても大変な事態になりましたね。
皆さん頑張っていますが、さらに頑張って生きてください。
私は計画停電がどうの、私鉄の運行休止がどうのより、自分が銀座に居れないことだけが悔しくてなりません!
全員の方がキャンセルでも良いんです、銀座で待っていたいんです!悔しいです。
同じく、仙台に行けないことが悔しくてならないです!



●3月14日午後5時
突如の『計画停電』のため、松本は銀座にたどり着けませんでした。宮川は新幹線が動いていたので、どうにか銀座に着きました。
明日はどうなるかわかりませんが、早目に情報を集めて銀座にたどり着けるようにしてみます。


3月12日
●地震がひどかったですね。
ここで地震の予知をしていたので、準備ができていてよかったです。
銀サロは「ホテル銀サロ」化して、患者さんが泊まられています。
皆様が何事も無く過ごされていますよう祈ります。
銀サロは店を開けておきますが、数日間の通院は無理をなさらないで下さい。
連絡無しのキャンセルも結構です。
私達は元気です。
安否メールをいっぱい頂きましてありがとうございました。





大腿骨頭中心と臼蓋外上縁(臼蓋嘴)を結ぶ線と、垂直線のなす角度をCE角と言います。



しかし、“大腿骨頭中心”はあいまいなことがあるのです。
下の図で説明しましょう。

この図のように、大腿骨頭が変形している方は多くいます。

この様なレントゲン写真では、大腿骨頭中心はどこでしょうか?
先生によっても見解が違うかもしれません。


“大腿骨頭”を、もともとの大腿骨頭の形(赤丸)として考えるのか、変形した大腿骨頭全体の形(青丸)として考えるのか?
この考え方の違いで“大腿骨頭中心”の位置が変わり、CE角が大きく異なるのです。
(大腿骨頭を赤丸と考えた時の中心を赤点、青丸と考えた時の中心を青点で示しています。)


このような考え方の違いでいくらでもCE角は変化することを覚えていただきたいと思います。
私の考え方は青丸と青点で示した考え方です。



もうひとつ重要なことを説明します。
上の図で、大腿骨頭が変形することによって、CE角が大きくなっている点に注目してください。
つまり、いわゆる“変形”によって、屋根の深さを示すCE角が大きくなっているということです。

CE角が大きくなることは、皆さんの股関節が安定するということです。

つまり、変形によって皆さんの股関節の安定性が増しているという事実を知っていただきたいのです。





実は、もうひとつの変形もCE角を大きくするという事実をお伝えしましょう。

もうひとつの変形とは、骨のトゲと呼ばれている骨棘(こつきょく)のことです。


骨棘はレントゲンで臼蓋の端にできる一見トゲの様な形をした変形です。
もちろんトゲではありません。
レントゲンを正面から平面で見ているからトゲに見えますが、まったくトゲではありません。


この棘の様な変形ができることによってCE角は大きくなります
下の図で説明しましょう。


もともとの臼蓋外上縁と大腿骨中心を結ぶ線と、垂直線のなすCE角は赤色で示した角度になります。
一方、骨棘ができた臼蓋外上縁と大腿骨中心を結ぶ線と、垂直線のなすCE角は青色になります。


ここでも、骨棘と言う変形によってCE角が大きくなり、皆さんの股関節が安定している事実に注目してください。





このブログで、私がしつこく説明してきました“骨が形を変えるのは変形ではなく修復です!”と言う説明。
教科書↓でも45ページから「骨が持っている素晴らしい修復力」と言う題目で説明しています。↓






CE角

2011-03-09 02:00:19 | 股関節の基礎
今は「日本はなぜ世界で一番人気があるのか」(PHP新書)を読んでいる松本です。
世界は日本人の良さをわかっているのに、日本人は日本人をあまり好きになれないようです。
今こそ日本人であることにもっともっと、もっと自信を持とうではないか!!!・・・ゴホゴホ、ゴホホホホ・・・。

今日は、患者さんにご協力をいただき、田山先生と加藤先生との勉強会です。
午後5時前からは、社長も加わり銀座2丁目メルサのオールド・デリーにいますよ。

加藤先生は、4月から一部他の仕事をしながら開業致します。
田山先生は3月で江戸川病院を退職して、銀サロ(株式会社J-MARKS)の正社員となります。
全ては皆さんのために!






CE角(シーイーかく)はレントゲン写真の計測法の1方法です。

屋根(骨盤側の臼蓋)の深さの計測法です。

CE角はCentral Edge Angleの略で、日本語では中心-縁角みたいな意味です。

中心とは、大腿骨頭の中心で、縁とは臼蓋の上外側の縁を言います。
具体的には、大腿骨頭中心と臼蓋外上縁(臼蓋嘴)を結ぶ線と、垂直線のなす角度をいいます。

<正常値>   成人 → 30°以上(25°以下を臼蓋形成不全)
       


これが大腿骨頭の中心です↓(赤丸)




そして、これが臼蓋外上縁(臼蓋嘴)です↓(黄色矢印の先)




大腿骨頭中心と臼蓋外上縁(臼蓋嘴)を結ぶ線と、垂直線のなす角度を示すとこのようになります↓




この角度が25°以下は臼蓋形成不全と診断されます。





ここで問題となることがあります!


臼蓋外上縁(臼蓋嘴)はわかりやすいのですが、大腿骨頭中心が意外とあいまいであることです。


大腿骨頭が円に近い状態なら、中心を探しやすいのですが、大腿骨頭が円状では無い場合にあいまいになるのです。
あいまいということは、先生によってCE角の数値にばらつきがある可能性があるということです。


この話のつづきには、凄いことが書かれています。



・・・次回の記事を楽しみにニコニコお過ごしください!







高崎方面の方、お待ちしています!
高崎・加藤先生のホームページ

吉祥寺に便利な方、お待ちしてます!
吉祥寺・大原先生のホームページ

関西方面、北陸方面、東海方面の方、お待ちしています!
名古屋・早川先生のホームページ

銀座店・田山先生の予約先
こちらからどうぞ!

全店まとめて!
私達グループのホームページです!







変形性股関節症を怖がらないでね








お時間のある方はここを!






屈曲拘縮との闘い! 5

2011-03-03 06:30:23 | 股関節の基礎
●福岡から帰りました。
アイビーホテル筑紫野(レストランが良いですよ!)オーナー様のはからいで、良い場所を借りられました。
私が福岡県人だったら、すぐにでもここで開業したいような場所でした。
帰りの飛行機まで時間がいっぱいあったので、福岡タワーだけ昇ってきました。
能古島を近くにはっきりと見ることができました。
福岡・熊本・鹿児島・山口の皆さんありがとうございました。
また行きます!



●銀サロ開院5周年にこじつけて、2011年10月1日にオフ会を行います!詳細は→銀サロ倶楽部ブログにて 




高崎の加藤先生の予約申し込み先です。(4月1日~の予約分)
銀座の田山先生の予約申し込み先です。(4月1日~の予約分)







2月のある2週間の集計です。

皆さんの股関節伸展角度を調べました。(81脚 左右両側の方もいます。変形性股関節症の診断を受けている脚だけを計測しました。)

縦軸は患者数、横軸は伸展角度です。
横軸の左端は-15度、そして5度ずつメモリが増えて、右端が正常角度と言われている20度です。
(-)マイナスがつく角度を“屈曲拘縮”と呼んでいるのでしょうね。

この表で、“屈曲拘縮”を示す患者さんの数は9名(9脚)でした。
81人中の9人って少ない?


ところが、“屈曲拘縮”ではなく、“伸展障害”という言葉で調べてみると、伸展20度以下の方の数は80名(80脚)でした。


仮に、股関節の伸展角度が20度以下だと正常歩行に支障が出ると仮定すると、81人中80人に支障が出るということになります。

実際には伸展角度15度以下で徐々に支障が出ると思われます。


そうすると、81人中67人(伸展角度10度以下の数)に支障が出ることになります。(83%)

私はここで、“屈曲拘縮”という言葉を使いましたが、歩行への支障を考える時は“伸展障害”で考えた方が良さそうです。





下の図は、81名(81脚)の中で人工関節手術を受けている12名(12脚)の伸展角度です。
縦軸は患者数、横軸は股関節伸展角度です。




こう見ると、さすがに“屈曲拘縮”は無いようですが、人工関節の方々の股関節伸展角度は意外と硬いように思います。

股関節伸展角度15度以下で歩行に支障が出ると仮定すると、全ての方の歩行に支障が現れることになります。




手術をしている、していないに限らず、歩行に支障が出にくいように、歩行の為の筋肉が正常に働くように、5度でも10度でも伸展角度を改善させないといけません。

私達の使命ですので、毎日闘っているのです!


頑張ります。






変形性股関節症を怖がらないでね






第7回『深圧実技研修&独立開業セミナー』開催のお知らせ
日時:4月29日(祝)、30日(土) 午前10時~午後7時まで
場所:東京銀座LE SALON GINZA
募集人数:あと1人となりました。
詳細はLE SALON GINZAホームページをご覧ください。
3月15日を締め切りとさせていただきます。
お問い合わせ・お申し込みは、こちらから願いいたします。







屈曲拘縮との闘い! 4

2011-02-27 08:30:10 | 股関節の基礎
●福岡二日市温泉での施術3日目の朝、快晴です。
明日は2月28日、月末ですね。
いよいよ明後日3月1日午前11時~の予定で高崎の加藤先生と銀座の田山先生の4月分~の予約受付が開始になります。
(ホームページ変更作業の遅れなどで、若干トラブルが生じる可能性もありますが、スムースに行えるように準備を進めています)


それに先立ちまして
■高崎の加藤先生のホームページができました。

■銀座サロのホームページは、3月1日から一部変わります。
■私達のグループのホームページも3月1日から一部変わります。

また、今までどおり、
■吉祥寺の大原先生のホームページ
■名古屋の早川先生のホームページもよろしくお願いいたします。

以上、5つのホームページは、お気に入りに登録して、パソコンの画面にも貼り付けてくださいね。
















股関節の屈曲拘縮(くっきょくこうしゅく)について説明しています。


股関節に屈曲拘縮がある方々の立ち方です。↓

股関節が曲がりやすいので、同時に膝関節も曲がっています。


この立ち方から、膝関節と股関節を伸ばして立とうとするとこうなります↓


ちょっと絵がうまくないのですが、股関節と股関節を伸ばすと以下の状態になります。
●体幹前傾(身体が前に傾く)
●腰椎前湾(腰の骨が反る)
●骨盤前傾(骨盤が前に傾く)
●いわゆる“でっちり”

つまり、屈曲拘縮=体幹前傾=腰椎前湾=骨盤前傾=でっちりとなる可能性があるのです。


上記●の4項目を改善するためにも屈曲拘縮と闘っているのです。









今回は関節唇インピンジメントの説明と改善方法について説明します。


数日前、屈曲拘縮の4つ目の原因、“関節唇のインピンジメント”についてずっと考えていました。


ダウンタウンのまっちゃんで有名になった股関節の関節唇(かんせつしん)。
この関節唇が股関節の大腿骨と骨盤側の寛骨臼に挟まれる事を“股関節関節唇のインピンジメント”と呼んでいます。


わかり易く説明すると、関節の袋(関節包)の一部が骨からはがれて、壁紙が壁からはがれるような状態になり、股関節の隙間にはまりこむようなイメージです。


関節唇インピンジメントは、ある動作をしようとした時、急に起こることが多いです。
急に股関節が伸びなくなるのです。(屈曲拘縮)



そうなるとどのように対応するのか・・・・

●神奈川リハビリテーション病院の勝又先生は「引っ張るといいよ。」とおっしゃいます。
●埼玉医科大学にいらした二宮先生は、他の先生と2人で患者さんの足をひっぱていました。
●ある患者さんはしゃがんでお尻を振ると治ることがありますと言います。

私もそうしてみました。
しかし、全く改善した例はありませんでした。



どうしたらいいのだろう・・・どうレポ(Peposition:整腹)すればいいのだろうと考えていたのが先日のことです。
レポという言葉は柔道整復師はよく使うのですが、骨折や脱臼を元の位置に戻すという意味です。



関節唇のインピンジメントには、まずレポが必要なのです。



そう考えていた2月7日のことでした。
股関節に“関節が脱臼している感覚”の方が初診で来られました。
この日は田山先生も銀サロに来ていました。
最後のほうは宮川先生もいました。


私は問診を続けながら、違和感のある部分の筋肉の施術を始めていました。
筋肉だけで問題は解決するだろうと考えて施術に入ったのですが、違和感は改善しませんでした。

更に問診を続けていると、「私の感覚では、一度脱臼した骨が小さな穴にはまりこむんです。私は一度その穴から脱臼した骨を引き出して元の位置に戻そうとします。そして、上手く戻ったら、股関節周りや膝の痛みが全くなくなるのです。」と患者さんが説明したのです。


“これは、関節唇の股関節への挟み込みだよ。”・・・天の声。
その時ピ~ンときました。


その時点から、この患者さんが普段どのような方法で直しているのかを聞きつつ患者さんとの奮闘が始まりました。


この患者さんの方法は、患者さんが股関節を曲げながら私がその大腿骨に抵抗をかけると「入りそう入りそう、もう少しで入りそうです。」と言いだしました。

患者さんは、“脱臼した骨が小さな穴から抜けて元の位置に入りそう”という意味での“入りそう”という表現をしていましたが、私の中では、関節の間から関節唇が“抜けそう”と言う意味だと感じました。


この患者さんの感覚では、骨が関節から脱臼した感覚で来られました。
違和感があったのです。
実際、脱臼をしたままだと歩けないので、脱臼はあり得ない話です。

患者さんは股関節を曲げる、私はその脚が曲がらない様に抵抗をかける・・・・お帰りになる頃に患者さんは

「入った感じです。違和感はとれました。股関節を伸展できます。」

と言ってアキレス腱を伸ばすように股関節を伸展したポーズを見せてくれました。


この方は、度々このような症状になるので人工関節の手術を希望されていましたが、ある事情でこの方の大腿骨に湾曲変形がありました。
特別注文の人工関節を使っても手術は難しそうで、リスクがかなり高そうでしたので、股関節内視鏡手術の専門家を紹介し、その先生の意見を求めるように助言して終了いたしました。


今後、明らかに股関節関節唇インピンジメント症状の方を見る時は、引っ張るだけでなく、いろんな方法でレポを試みればいいのだと感じ、私達の良い経験となりました。


患者さんとの股関節の屈曲拘縮に対する闘いのなかで、筋肉の施術でも変化が見られない方が何人かいらっしゃいます。
このような方々も、もしかしたら股関節関節唇のインピンジメントがあるのではないかという視点で臨もうと決意しました!








変形性股関節症を怖がらないでね






●第7回『深圧実技研修&独立開業セミナー』開催のお知らせ●
日時:4月29日(祝)、30日(土) 午前10時~午後7時まで
場所:東京銀座LE SALON GINZA
募集人数:あと1人となりました。
詳細はLE SALON GINZAホームページをご覧ください。
3月15日を締め切りとさせていただきます。
お申し込みは、こちらから願いいたします。