イワン・アサノヴィッチの一日  畑と映画の好きな卒サラ男。

政官業癒着体質の某公共事業職場を定年退職。鞍馬天狗・鉄腕アトムの人類愛に未だに影響を受けっ放し。孫には目がない。(笑い)

歌謡曲は畑の労働歌  西田佐知子・裏町酒場

2020-06-30 23:44:17 | 芸能ネタ
 同名の曲が、美空ひばりオリジナルで存在するが、それとは全く別個に西田佐知子オリジナルの「裏町酒場」と言う曲もある。
西田佐知子と言えば「アカシアの雨がやむとき」がビッグヒットしたことを多くの人は承知している。 この「裏町酒場」はB級のヒット曲だった。以下に歌詞を記す。


  
  ♪1.酒を飲もうと生きよと死のと 
   あんたなんかの 知らぬこと
   どうせ まともに 生きたって
   辛い世間の 後ろう指
                 
  ♪2・男なんかにゃ 騙されないと
   鼻で嗤って ひくルージュ
   夢を持ちなと いう言葉
   それも何処まで 本気やら
  
  ♪3.弱い女に帰ってしまう 
   雨がショボつく こんな夜 
   酒に心を シビレさせ
   生きる裏町  灯も暗い  

 一見すると華やかに見える夜の酒場の世界。嬌声を放ちながら客の男に寄り添い接客する女たち。しかし、そこはカネが主役の無情な世界でもある。
様々な事情で、夜の街の世界で生きていかなくてはならない人間がいる。出来得れば、昼間にフツーに働きフツーの生活をしたいとは思っているものの‥。
しかし、一端この世界に入り込むと、なかなか脱出することが困難になってしまう。いつしか持っていた夢も、自分でさへ信じられなくなって来てしまう。
それでも何とかまともに生きよう!まともな生活をしよう!と自分自身を鼓舞しても・・。世間の目は 夜の商売女云々のレッテルを張り、後ろ指をさしている。
 およそ西田佐知子という女性から受けるイメ-ジとしては、全くと言っていいほど似つかわしくない一曲だ。そういう意外性がヒットした原因かも知れない。一見、自堕落な女の一面を強調して歌っている曲だが、一皮むけば皆なフツーの女性・人間。
事実上、単一民族国家(含むアイヌ民族)の日本では、アメリカのような国内での酷い「人種差別」みたような事はないが、経済格差=いわゆる貧困層に対する目は無関心で且つ少々冷淡だ。
いま、コロナ感染で夜の街での集団感染拡大(パンデミック)の恐怖が語られている。そこにはきっと、日雇いのシングルマザーなどが生活に追われて働いているはず。この曲の趣とは少しズレた話になるが・・心が痛む。