イワン・アサノヴィッチの一日  畑と映画の好きな卒サラ男。

政官業癒着体質の某公共事業職場を定年退職。鞍馬天狗・鉄腕アトムの人類愛に未だに影響を受けっ放し。孫には目がない。(笑い)

逃げ場所がなければ動物園へいらっしゃい

2017-09-02 01:11:55 | 社会・経済
 「敵から逃げる時は、一目散に水の中へ飛び込む」というアメリカバクの写真を添え、「誰かの許可はいりません。脇目も振らず逃げてください。もし逃げ場所がなければ動物園へいらっしゃい」と呼び掛けた。最後は「人間社会なんぞに縛られないたくさんの生物があなたを待っていますから」と結んでいる。

これは東京新聞(2017年9月1日)の朝刊の記事である。
「学校に行きたくないと思い悩んでいるみなさんへ」で始まるツイートは三十日付の東京新聞の記事で、上野動物園の公式ツイッターを掲載したものである。
このつぶやきに「逃げていいかな」「温かい言葉をありがとう」と多くのコメントがつき、共感の輪が広がっていると言う。共感を示す「いいね」は、一日午前零時で九万五千を超えたと言う。
内閣府によると、十八歳以下の自殺率は一年のうち九月一日が最多とのこと。日本の義務教育制度の実態が「管理教育」そのものだと、識者から指摘されて久しい。
即ち、文部省(国)から一律的に教育方針がだされ、指導要綱や指導要領は現場の教師たちの声を無視し教育委員会・各校の管理職・学年主任らの監視的な上から目線の指導・指示が各教師に一方的に降ろされる。
従って否応なく、教師の背中を観て育つ児童・生徒自身が恰も「学校か死か」的なバイナリー(二者択一方式)の思考回路に陥ってしまう。
即ち学校でイジメられている児童・生徒にとってみれば、学校に行けなければ、もう自殺しかない!と言う思考に追い込められてしまうのであろう。
そうではない!学校なんか行かなくて良いから上野動物園に来て人間社会なんぞには縛られない、たくさんの生物があなたを待っている。と、上野動物園のツイートは優しく且つ力強く誘っている。
9月の新学期が始まった。今さら文科相や自治体の教育長を叱っても仕方あるまいし、教師の資質を云々していても始まらない。児童・生徒にとってみれば、一年を通じて一番危険な日々を迎えている。
教育の世界からは外れた動物園の職員がツイートした貴重な短文投稿である。
文科相も自治体教育長も面子・体裁・世間体などに見栄を張ることなく、明日から『どうしても学校に来たくない時は、上野動物園に行ってみると良いよ。』と児童・生徒にスッキリと言って欲しい。
『アメリカバクのように、危険と思ったらサッサと逃げても良いヨ!そして大事な命を自分自身で守ることを勉強して来て!』
学校なんかよりも大事なものがあるんだ!と教えて欲しい。