イワン・アサノヴィッチの一日  畑と映画の好きな卒サラ男。

政官業癒着体質の某公共事業職場を定年退職。鞍馬天狗・鉄腕アトムの人類愛に未だに影響を受けっ放し。孫には目がない。(笑い)

 押しつけ憲法否定の新資料 

2016-08-13 15:46:33 | 国際・政治
 東京新聞(2016/08/12)の一面見出しは、戦争放棄の憲法9条は幣原喜重郎首相が提案したと報じた。
堀尾輝久東大名誉教授が新たな資料として発表したもので、それはマッカーサーGHQ最高司令官との書簡に明記されていた事が判明したのである。
この書簡は’57年当時の憲法調査会の高柳賢三会長とマッカーサーとのものであった。
マッカーサーの返信書簡である。
『戦争を禁止する条項を憲法に入れるようにという提案は、幣原首相が行ったのです。』 そして、『提案に驚きましたが、わたくしも心から賛成であると言うと、幣原首相は、明らかに安堵の表情を示され、わたくしを感動させました。』と結んでいるのである。

堀尾氏が見つけたマッカーサーから高柳に当てた別の手紙では。
『本条は世界に対して精神的な指導力を与えようと意図したものである。』とし、後生の世の我々が、このマッカーサーの書簡の一節を読んでも意義深く感じさせられる。

東京新聞の結びは以下の通りである。
「改憲を目指す安倍晋三首相は“今の憲法はきわめて短期間にGHQによって作られた”」などと強調してきた。堀尾氏は「この書簡で、幣原発案を否定する理由はなくなった」と話す。 全く同感の極みである。

作家の孫崎享氏(元外務省情報局長)はアベ首相をして「嘘と詭弁ばかりの人」と評しているが、昨今のアベに至っては「欺瞞」も付け加え無ければならなくなりつつある。
一国の首相たる者が、歴史的に判明していない事実を都合の良い解釈をしてあまつさえ、便乗するかの如く「政治」や「政策」をシャーシャーと語っている。
それは自身の保身とアメリカや財界の意向をとりいれようとするが余り、肝心の主権者在民と言う民主主義の根幹を忘れた亡者のそれである。

このことに依って、アベのみならず改憲右派・軍国保守の一派は「アメリカに押しつけられた憲法」だから、自主的な憲法を持つ、と言う根拠がなくなった筈。
さて、どうする!アベちゃん。
さて、どうする!軍国右翼&いい加減な保守。