2007年猛暑の8月に、わが町で突如「住民投票直接請求」の運動が巻き起こった。
国のまちづくり整備事業の補助金を得て「地域交流センター建設」をせんとする市当局の策動に市民有志が”待った!”をかけることになったのある。
請求署名収集期間は1ヶ月間という規定で選管が署名簿を審査するという厳しいものである。
期間がないことと「地域交流センター建設」の是非を問うという課題は、直接請求運動の目標としては少し小さすぎるのではないかと思っていたが、健全野党に結集する9名の市議(政党レベルでは自民党から共産党に至るまでの5会派)と創価学会員市議も加わるという広範な組織は果敢にも活動を開始した。
お盆・帰省・夏休み・猛暑というハンデを背負いながら浄財とカンパで精力的な運動が展開された。
駅頭のマイクとチラシの宣伝 、遠隔地域や団地へのマイク作戦。幾重にも発行され、ポステイングされたビラ。
200人を超える受任者による署名収集のための個別訪問。
活動の内容は完璧で全国的に見ても例をみない整然とした強力な市民運動そのものだった。
住民投票を実現する会の内部でも5,000筆を超える署名が集まれば何とかいける、と踏んでいたが結果は驚異的にも10,000筆を超えた。
市民を信じ市民に依拠した運動の大きな成果である。
見逃してならないことは、決して”野合”などというものではなく、5会派+1の健全野党の団結・連帯がバックボーンとして存在したことである。
1万超えの署名数にも驚いたが、呉越同舟ではなく”呉越共闘”という会員の団結する姿に大いに感動した。
そして、この1万署名はやがて市議会中間派の市議とマスコミを大きく動かすことになって行くのである。